1Info file: mew.ja.info,    -*-Text-*-
2produced by ‘texinfo-format-buffer’
3from file ‘mew.texi4using ‘texinfmt.el’ version 2.42 of  7 Jul 2006.
5
6INFO-DIR-SECTION Message User Agent
7START-INFO-DIR-ENTRY
8* Mew-J: (mew.ja.info).      Messaging in the Emacs World.
9END-INFO-DIR-ENTRY
10
11
12
13
14
15
16File: mew.ja.info, Node: Top, Next: Overview, Prev: (dir), Up: (dir)
17
18Mew 6.8 マニュアル
19******************
20
21                                                              山本和彦
22                                                       作成 1996/02/19
23                                                       更新 2018/06/07
24
25このマニュアルでは、Mew バージョン 6.8 について解説します。このマニュ
26アルの他に、Mew に関する有益な情報は Mew の公式ホームページ
27(http://www.Mew.org/)から得られるかもしれません。
28
29
30* Menu:
31
32* Overview::                    はじめに読んでね
33* Viewing::                     メッセージを表示する
34* Composing::                   メッセージを作成する
35* Marks::                       愉快なマークたち
36* Refile::                      楽々整理整頓
37* Virtual::                     仮想フォルダ
38* Quit::                        一休み
39* Customize::                   カスタマイズ
40* Tips::                        さらなる一歩
41* Convention::                  メッセージの作法
42* Implementation::              実装について
43* Avail::                       入手方法とメーリングリスト
44* Copyright::                   著作権について
45* Variable Index::              変数索引
46* Key Index::                   キー索引
47
48
49
50
51File: mew.ja.info, Node: Overview, Next: characteristic, Prev: Top, Up: Top
52
53はじめに読んでね
54****************
55
56Mew とは、テキスト・メールやマルチメディア・メール(MIME)、ニュース、セ
57キュリティ機能(PGP、S/MIME、SSH、SSL)を便利に利用するためのユーザイン
58ターフェイスです。最新の検索サービスとも連動します。
59
60Mew は 「Messaging in the Emacs World」 の略です。先頭の M は大文字で
61表記し、「みゅう」と読みます。M で始まるかわいらしい単語を選んだ結果
62Mewになりました。決して漫画の題名や某アイドルの歌、あるいは、関西の会
63社に因んでいるわけではありません。:p
64
65* Menu:
66
67* characteristic::             Mew の特長
68* Emacsen::                    Emacs のバージョン
69* modes::                      モード
70* folder convention::          フォルダの種類
71* configuration::              初期設定
72* password::                   パスワード
73* start::                      起動
74
75
76
77
78File: mew.ja.info, Node: characteristic, Next: Emacsen, Prev: Overview, Up: Overview
79
80Mew の特長
81==========
82
83Mew バージョン 6.8 の特長を以下に示します。
84
85   - 複雑な構造を持つメッセージを簡単に表示できます。メッセージを表示
86     する作業は、`SPC' を押すだけです。
87   - コピー程度のファイルの操作を知っている人ならだれでも簡単に複雑な
88     メッセージを作成できます。
89   - メッセージの一覧表示が終了するまで待たなくても、メッセージを読み
90     始められます。
91   - Summary モードのメッセージの一覧を保存しているので、フォルダを移
92     動した場合は、更新された部分だけを一覧表示します。
93   - メッセージの整頓先を賢く推測します。たくさんメッセージを受け取る
94     人は、これがないと生きていけません。
95   - Draft モードでは、フィールド名、メールアドレス、氏名、ドメイン名、
96     フォルダ名を補完できます。
97   - キーワードなどによって、探したいメッセージを簡単に検索できます。
98   - PGP や S/MIME で暗号化されたメッセージを自動的に復号化します。ま
99     た、電子署名を自動的に検証します。
100   - MIME の構造を解析したり、PGP や S/MIME の署名を検証したりするのに
101     は少し時間がかかります。そこで、ユーザがあるメッセージを読んでい
102     る間に、次のメッセージをあらかじめ処理しておくことで高速性を実現
103     しています。解析されたメッセージは、しばらくの間保存されます。
104   - PGP や S/MIME を使って、メッセージを簡単に暗号化したり、署名した
105     りできます。
106   - 複数のフォルダを 1 つのフォルダに見せかけられます。
107   - メッセージのやり取りの流れを可視化するセレクションやスレッドの機
108     能を備えています。特定のキーワードに合致したメッセージでセレクショ
109     ンを作り、さらにそのスレッドを作成できます。
110   - フォルダ名を入力する場合、フォルダ名の一部をキーとして検索できま
111     す。
112
113
114
115
116File: mew.ja.info, Node: Emacsen, Next: modes, Prev: characteristic, Up: Overview
117
118Emacs のバージョン
119==================
120
121Emacs 24.3 以降を使って下さい。これらより前のバージョンや XEmacs は、
122サポートしていません。
123
124
125
126
127File: mew.ja.info, Node: modes, Next: folder convention, Prev: Emacsen, Up: Overview
128
129モード
130======
131
132Mew には次の 7 つのモードがあります。
133
134`Summary モード'
135     メッセージの一覧を表示し選択するモード。
136`Virtual モード'
137     単数あるいは複数のフォルダからある条件に合致したメッセージを取り
138     出し、仮想的に 1 つのフォルダにしたモード。Summary モードに似てい
139     る。セレクションやスレッドと呼ばれる。
140`Message モード'
141     メッセージの内容を表示するモード。
142`Draft モード'
143     メッセージの送信、返答、転送を準備するためのモード。
144`Header モード'
145     既存のメッセージのヘッダのみを編集し送信するためのモード。
146`Edit モード'
147     既存のメッセージを編集し、新しいメッセージを作成するためのモード。
148`Addrbook モード'
149     アドレス帳にエントリを登録するためのモード。
150
151
152
153
154File: mew.ja.info, Node: folder convention, Next: configuration, Prev: modes, Up: Overview
155
156フォルダの種類
157==============
158
159Mew の用語では、メッセージが届く場所を「メールボックス」と呼びます。メー
160ルボックスの種類としては、ローカルのメールボックス、POP サーバ、IMAP
161サーバ、および NNTP サーバがあります。
162
163また、Mew 自身がメッセージを格納する箱のことを「フォルダ」と呼びます。
164フォルダ名は、一文字の記号からなる修飾子と文字列が連結された形式になっ
165ています。たとえば、「+inbox」というフォルダの修飾子は「+」です。
166
167Mew のフォルダには、「ローカル・フォルダ」と「リモート・フォルダ」の 2
168種類があります。
169
170ローカル・フォルダとは、Mew が動いているコンピュータに「本物」が作られ
171るフォルダです。そのフォルダに格納されるメッセージも本物です。(ですか
172ら、もしそのフォルダのメッセージを消してしまうと復元できません。)
173
174ローカル・フォルダの修飾子は "+" です。以下に特殊なローカル・フォルダ
175を挙げます。
176
177`+inbox'
178     ローカルのメールボックスや POP サーバに届いたメッセージを、ローカ
179     ルに移動させて最初に保存するためのローカル・フォルダ。メッセージ
180     を整理する場合は、"+inbox" から他のローカル・フォルダに移動させる
181     ことになる。
182`+draft'
183     書きかけのメッセージを保存しておくローカル・フォルダ。
184`+queue'
185     書き終ってメールの配送に適した書式に変換されたメッセージが溜るロー
186     カル・フォルダ。"+queue" のメッセージは、いずれ SMTP によって送信
187     さる。
188`+postq'
189     書き終ってニュースに投稿するのに適した書式に変換されたメッセージ
190     が溜るローカル・フォルダ。"+postq" のメッセージは、いずれ NNTP に
191     よって送信される。
192
193リモート・フォルダとは、サーバ側にあるフォルダをローカルにコピーしたも
194のです。本物のメッセージはあくまでサーバ側にあり、ローカルにはメッセー
195ジのコピーがキャッシュされます。
196
197利用できるリモート・フォルダの修飾子を以下に示します。
198
199`%'
200     IMAP のフォルダ。例:"%inbox"
201`$'
202     POP サーバのサーバ側のフォルダ。例:"$inbox" (POP サーバのフォル
203     ダは 1つしかないので、"$" で始まるリモート・フォルダは "$inbox"
204     のみ。)
205`-'
206     ニュースのニュースグループ。例:"-fj.mail.reader.mew"
207
208サーバが異なれば、リモート・フォルダの実体も異なります。複数のサーバは、
209ケースという機能を使って指定します。詳しくは、*Note config:: を参照し
210て下さい。あるケースに対するリモート・フォルダは、"case:folder" のよう
211に、フォルダ名の前にケース名を付けて指定します。ケースが "default" で
212ある場合は、"case:" の部分を省略可能です。
213
214ケースと修飾子の組は、あるメッセージが属す世界を構成しています。メッセー
215ジは、それが属す世界の中を移動できます。受け取ったメッセージは、後で探
216しやすいように、適切なフォルダに移動させて保存します。この整頓の方法に
217ついて、*Note Refile:: を参照して下さい。
218
219なお、POP サーバには "$inbox" というフォルダしかありませんから、"$" の
220世界でメッセージを移動させることはできません。また、ニュースの記事は自
221分のものではありませんから、"-" の世界でもメッセージの移動は不可能です。
222
223世界を超えてメッセージを移動させたい場合は、コピーします。ただし、コピー
224先はローカル・フォルダに限定されます。この方法は、*Note retrieving::
225で説明されています。
226
227フォルダのリストを作成しておくと、フォルダ名に対し補完が利用できて便利
228です。フォルダのリストを作成する方法は、*Note status-update:: を参照し
229て下さい。
230
231
232
233
234File: mew.ja.info, Node: configuration, Next: password, Prev: folder convention, Up: Overview
235
236初期設定
237========
238
239Mew を起動するには、組織の設定ファイルか自分の "~/.emacs" に以下の設定
240が必要です。
241
242     (autoload 'mew "mew" nil t)
243     (autoload 'mew-send "mew" nil t)
244
245     ;; Optional setup (Read Mail menu):
246     (setq read-mail-command 'mew)
247
248     ;; Optional setup (e.g. C-xm for sending a message):
249     (autoload 'mew-user-agent-compose "mew" nil t)
250     (if (boundp 'mail-user-agent)
251         (setq mail-user-agent 'mew-user-agent))
252     (if (fboundp 'define-mail-user-agent)
253         (define-mail-user-agent
254           'mew-user-agent
255           'mew-user-agent-compose
256           'mew-draft-send-message
257           'mew-draft-kill
258           'mew-send-hook))
259
260Latin-1 のために、Emacs を --unibyte オプション付で起動しているか、環
261境変数 EMACS_UNIBYTE と共に起動している場合、以下の設定を "~/.emacs"
262に入れて下さい。
263
264     (set-language-environment "Latin-1")
265     (set-input-method "latin-1-prefix") ;; or "latin-1-postfix"
266
267Latin-1 のために、以下のような設定をしているなら、削って下さい。これは
268Latin-1 にカスタマイズするための方法としては推奨されていませんし、この
269設定では Mew は正しく動きません。
270
271     (standard-display-european 1)
272
273Mew は起動時に、"~/.mew.el" を読み込みます。Mew に関する設定は、このファ
274イルに入れるとよいでしょう。
275
276メールアドレスを指定するために、以下の設定が必要です。
277
278     ;; (setq mew-name "your name") ;; (user-full-name)
279     ;; (setq mew-user "user name of e-mail address") ;; (user-login-name)
280     (setq mew-mail-domain "domain of e-mail address")
281
282SMTP を使ってメッセージを送信するためには、以下の設定が必要です。
283
284     (setq mew-smtp-server "your SMTP server")  ;; if not localhost
285
286POP を使ってメッセージを受信する場合は、以下の設定が必要です。
287
288     ;; (setq mew-pop-user "your POP account")  ;; (user-login-name)
289     (setq mew-pop-server "your POP server")    ;; if not localhost
290
291メッセージの受信にローカルのメールボックスを利用したい場合は、以下のよ
292うな設定が必要です。
293
294     ;; To use local mailbox "mbox" or "maildir" instead of POP
295     (setq mew-mailbox-type 'mbox)
296     (setq mew-mbox-command "incm")
297     (setq mew-mbox-command-arg "-u -d /path/to/mbox")
298     ;; If /path/to/mbox is a file, it means "mbox".
299     ;; If /path/to/mbox is a directory, it means "maildir".
300
301IMAP を使ってメッセージを受信する場合は、以下の設定が必要です。
302
303     (setq mew-proto "%")
304     ;; (setq mew-imap-user "your IMAP account")  ;; (user-login-name)
305     (setq mew-imap-server "your IMAP server")    ;; if not localhost
306
307ニュースを読み書きする場合は、以下の設定が必要です。
308
309     ;; (setq mew-nntp-user "your NNTP account")
310     (setq mew-nntp-server "your NNTP server")
311
312
313
314
315File: mew.ja.info, Node: password, Next: start, Prev: configuration, Up: Overview
316
317パスワード
318==========
319
320メッセージを送受信したり、PGP や S/MIME を使ったりする場合には、パスワー
321ドを訊かれることがあります。パスワードを入力する前に以下の条件のどちら
322かが満たされていることを確認しましょう。
323
324   - Emacs が目の前のコンピュータで動いている
325   - Emacs が遠隔のコンピュータで動いているが、なんらかの暗号手段を使っ
326     て通信している。
327
328どちらの条件も満たされない場合は、パスワードを入力しないで下さい。入力
329すると盗聴される恐れがあります。
330
331パスワードを何回も入力するのが面倒な人は、パスワードを保存する機能を利
332用して下さい。2 つの方法があります。
333
334  1. パスワードをメモリに一時的に蓄える。ファイルには書き出さない。
335  2. パスワードをメモリに Mew が起動している間中蓄える。Mew/Emacs の終
336     了時に、パスワードを暗号化しファイルに書き出す。
337
3381. の機能を利用するには、以下のように設定します。
339
340     (setq mew-use-cached-passwd t)
341
3422. の機能を利用するには、まず GnuPG をインストールします。GnuPG は、バー
343ジョン 1.x、2.1.23以降に対応しています。バージョン2.1.23以降を使う場合
344は、"~/.gnupg/gpg.conf" に以下の設定を加えます。
345
346     no-auto-key-retrieve
347     auto-key-locate local
348
349そして、以下のように設定します。
350
351     (setq mew-use-master-passwd t)
352
353両方の変数が `t' の場合、2. の機能が利用されます。
354
3551. の機能:あらゆるパスワード(POP、PGP など)が一時的にメモリに保存され
356ます。パスワードが保存されている間は、パスワードの入力を省略できます。
357保存されているパスワードは一定時間(通常は 20 分)が過ぎると消去されます。
358ただし、保存されているパスワードが内部で利用されると、保存期間が延長さ
359れます(20 分に戻ります)。
360
3612. の機能:Mew の起動時に、マスターパスワードを訊かれます。Mew はその
362マスターパスワードで、暗号化されているパスワードを復号化し、メモリに蓄
363えます。たとえば、以前 POP のパスワードを入力していれば、それがメモリ
364に蓄えられていますから、次に POP のパスワードが必要な際、POP のパスワー
365ドの入力を省略できます。はじめてマスターパスワードを利用する際は、確認
366のためマスターパスワードを 2 回訊きます。また、たとえば POP のパスワー
367ドも1 回だけ入力するように促されます。Mew の起動時に、間違ったマスター
368パスワードを入力することもあるでしょう。その場合、1. の機能を有効にし
369ているなら、1. の機能が使われます。有効でなければ、パスワードの保存機
370能は利用されません。
371
372マスターパスワードを変更するには、Summary モードで `C-cC-m' と入力しま
373す。
374
375メモリに保存されているパスワードは、暗号化されていません。そこで、
3761. または 2. の方法を使う場合は、他の人に自分が起動した Emacs を触られ
377ないように気をつけて下さい。もし席を空け、Emacs をよく知っている他の人
378にEmacs を操作された場合、パスワードを盗み取られる可能性があります。
379
380
381
382
383File: mew.ja.info, Node: start, Next: Viewing, Prev: password, Up: Overview
384
385起動
386====
387
388Mew を起動するには、以下の方法があります。
389
390`M-x mew'
391     Mew が起動していなければ、まず Mew を起動する。そして、メッセージ
392     を取得するか、あるいは単にデフォルトのフォルダへ移動する。
393
394     まず、「修飾子」は `mew-proto' とケースから決定される。(*Note
395     config:: を参照)
396
397     「修飾子」が `+'(ローカル・フォルダ)なら、`mew-mailbox-type' から
398     メールボックスが決定される。(*Note retrieving:: を参照) その他、
399     すなわちリモート・フォルダなら、メッセージを取得するためのプロト
400     コルが修飾子に応じて決る。
401
402     `mew-auto-get' が `t' なら、到着したメッセージが非同期に取得され、
403     Summary モードへ一覧表示される。
404
405     `mew-auto-get' が `nil' なら、修飾子によって決定したデフォルトの
406     フォルダへ単に移動する。
407`C-uM-x mew'
408     `mew-auto-get' の値を逆だと考えて、`M-x mew' を実行する。
409`C-xm'
410     `mail-user-agent' が設定されている場合、Draft モードへ移行する。
411
412Emacs で Mew を起動すると可愛い 2 匹の子が猫現れます。
413
414なお、Mew を終了する方法は、*Note Quit:: を参照して下さい。
415
416
417
418
419File: mew.ja.info, Node: Viewing, Next: singlepart, Prev: start, Up: Top
420
421メッセージを表示する
422********************
423
424(Mew が起動中でも、起動中ではなくても) `M-x mew' と入力すると、Mew は
425メッセージを以下のように一覧表示します。
426
427     * 03/12 Hidenori Ohta  今週末                    |日曜にストーンマジック
428      M03/14 ももちゃん     能登の写真                |この前撮った写真を添付
429       03/15 Neat Sumikawa  Re: ワイン                |じゃぁ、水曜日に例の店
430
431これを Summary モードといいます。ここでは、主に Summary モードでのメッ
432セージの読み方について説明します。
433
434上記の例のように Summary モードは、マーク、データ型(Mew が付けるマーク)、
435日付、差出人、Subject:、本文から構成されています。
436
437Summary モードを消去する方法については、*Note Quit:: を参照して下さい。
438
439* Menu:
440
441* singlepart::                  読み方の基礎
442* multipart::                   MIME を表示する
443* analysis::                    MIME の解析を制御する
444* cipher-viewing::              暗号メールや電子署名を表示する
445* retrieving::                  メッセージの取得
446* moving::                      フォルダの移動
447* sum-write::                   送信、返答、転送
448* features::                    便利な機能
449* status-update::               状態の更新
450* invalid::                     規格違反のメッセージ
451
452
453
454File: mew.ja.info, Node: singlepart, Next: multipart, Prev: Viewing, Up: Viewing
455
456読み方の基礎
457============
458
459メッセージを上から順に読んでいくのであれば、`SPC' を適宜押すだけです。
460簡単でしょ?
461
462しかしそれだけではあんまりなので、以下にページを操作する基本的なコマン
463ドを示します。
464
465`SPC'
466     メッセージを読み進める。つまり、メッセージを表示し、スクロールさせ、他の
467     メッセージに移動して表示する。カーソルが移動する方向は、
468     *Note summary-mode:: を参照のこと。
469`C-uSPC'
470     メッセージを先頭から再表示。
471`DEL'
472     現在のメッセージを下にスクロールさせる。不必要なヘッダフィールド
473     は、ウインドウの上に隠れている。よって、`DEL' を入力すると、それ
474     らが現れる。
475`RET'
476     現在のメッセージを 1 行上にスクロールする。
477`M-RET'
478`-'
479     現在のメッセージを 1 行下にスクロールする。
480
481`C-n'
482     下の行へ移動。
483`C-p'
484     上の行へ移動。
485`n'
486     下方向に移動し表示。対象となるのは、パート、`*' マークの付いたメッ
487     セージ、マークの付いていないメッセージ。
488`C-un'
489     下方向に移動し表示。対象となるのは、`*' マークの付いたメッセージ、
490     マークの付いていないメッセージ。
491`p'
492     上方向に移動し表示。対象となるのは、パート、`*' マークの付いたメッ
493     セージ、マークの付いていないメッセージ。
494`C-up'
495     上方向に移動し表示。対象となるのは、`*' マークの付いたメッセージ、
496     マークの付いていないメッセージ。
497`j'
498     入力された行番号に従ってその行へ移動。
499`C-uj'
500     入力されたメッセージの番号に従ってその行へ移動。
501
502
503
504File: mew.ja.info, Node: multipart, Next: analysis, Prev: singlepart, Up: Viewing
505
506MIME を表示する
507===============
508
509マルチパートを読むのは別に大変なことではありません。今まで通り、
510`SPC' を押していけばよいだけです。
511
512マルチパートのメッセージは、以下のように日付の左に `M' というマークが
513付いています。
514
515     * 03/12 Hidenori Ohta  今週末                    |日曜にストーンマジック
516      M03/14 ももちゃん     能登の写真                |この前撮った写真を添付
517       03/15 Neat Sumikawa  Re: ワイン                |じゃぁ、水曜日に例の店
518
519`M' マークの付いたメッセージで `SPC' を押すと、ヘッダを Message モード
520に表示すると共に、以下のように Summary モードでマルチパートの構造を簡
521素に表示します。
522
523     * 03/12 Hidenori Ohta  今週末                    |日曜にストーンマジック
524      M03/14 ももちゃん     能登の写真                |この前撮った写真を添付
525     B    2  Image/Jpeg                   写真1                    noto1.jpg
526     Q    3  Application/Postscript       能登の地図               map.ps
527       03/15 Neat Sumikawa  Re: ワイン                |じゃぁ、水曜日に例の店
528
529もし、パート 1 が Text/ なら、Summary モードにはパート 1 は可視化され
530ず、そのかわりパート 1 がヘッダと共に Message モードに表示されます。
531
532マルチパートの各行は
533
534   - マーク (Content-Transfer-Encoding:)
535   - パート番号
536   - データ型 (Content-Type:)
537   - 説明 (Content-Description:)
538   - ファイル名 (Content-Disposition:)
539
540から構成されています。Content-Description: はパートに対する Subject:
541と考えていいでしょう。この表示は Draft モードの添付領域とほとんど同じ
542です。
543
544`SPC' や `n' でパート 2 へ進めば、そのパートがデータ型に応じて
545表示されます。たとえば、Text/Plain なら Message モードで、PostScript な
546ら "ghostview" で表示されます。
547
548`n' や `p' は、パート部分まで含んだ行を移動することに注意して下さい。
549パート部分を飛ばして下のメッセージを表示するには `C-un' と入力して下さ
550い。また、パート部分を飛ばして 1 つ上のメッセージを表示するには `C-up'
551と入力して下さい。
552
553Mew は、MIME を再帰的に処理します。以下は転送されたマルチパートのメッ
554セージの例です。
555
556      M03/15 かずくん       Fw: 能登の写真            |写真が送られてきたので
557          2  Message/Rfc822               能登の写真
558     B    2.2  Image/Jpeg                   写真1                  noto1.jpg
559     Q    2.3  Application/Postscript       能登の地図             map.ps
560
561(メモ) テキスト以外のデータを、シングルパートとしてメッセージに格納す
562るのは、書式としては間違いではありませんが、お勧めできません。マルチパー
563トを作成し、そのパート 1 に説明のテキストを、パート 2 にテキスト以外の
564データを入れる作法をお勧めします。
565
566テキスト以外のデータが本文に直接格納されているメッセージに対し、Mew は
567これをあたかもマルチパートのように表示します。
568
569このように MIME の構造は複雑になりうるので、解析するのには時間がかかる
570場合があります。しかし、Mew は次に読まれるメッセージを予想し、ユーザが
571現在のメッセージを読んでいる間に、次のメッセージをあらかじめ解析してお
572くことで高速性を実現しています。解析されたメッセージは、しばらくの間保
573存されます。
574
575メッセージの終りの部分がはっきりと分かるように、Mew はメッセージの最後
576に "[End of message]" という文字列を表示します。また、パートの終りでは、
577"[Message is continued]" という文字列を表示します。これらの文字列はそ
578れぞれ、`mew-end-of-message-string' と `mew-end-of-part-string'で指定
579できます。
580
581
582
583File: mew.ja.info, Node: analysis, Next: cipher-viewing, Prev: multipart, Up: Viewing
584
585MIME の解析を制御する
586=====================
587
588メッセージの解析を制御するために、以下の変数が用意されています。
589
590`mew-file-max-size'
591     解析するメッセージの大きさの上限。メッセージの大きさがこの値以下
592     なら、解析し表示する。越えているなら、解析せずに生のまま表示する。
593     初期値は 100000 バイト。
594`mew-header-max-length'
595     解析するメッセージのヘッダ長の上限。ヘッダの行数がこの値以下なら、
596     メッセージを解析して表示する。越えているなら、解析を途中で止めて
597     メッセージを壊れた形で表示する。初期値は 100 行。
598`mew-decode-broken'
599     規格違反のメッセージを解析する際に、寛容になるか否か。`t' なら寛
600     容に、`nil' なら厳密に解析する。寛容に解析する際に規格違反があっ
601     た場合は、X-Mew: フィールドに表示する。初期値は `t'。
602`mew-use-text-body'
603     本文のテキストをヘッダと同時に表示するか否か。`t' なら、本文がシ
604     ングルのテキスト、および、本文がマルチパートで最初のパートがテキ
605     ストの場合、そのテキストをヘッダと同時に表示する。`nil' の場合は、
606     マルチパート内のパートのように表示する。初期値は `t'。
607`mew-use-alternative'
608     Multipart/Alternative の取り扱い。Multipart/Alternative であるメッ
609     セージには`-' マークが付いている。`t' なら、
610     `mew-mime-multipart-alternative-list' の優先順位に従って、1 つの
611     パートを表示する。`nil' なら、通常のマルチパートとして表示する。
612     初期値は `t'。
613`mew-use-text/html'
614     Text/Html の取扱い。`nil' の場合は HTML を解析せずに表示。それ以
615     外なら HTML を解析して表示。初期値は `nil'。
616`mew-use-text/xml'
617     Text/Xml の取扱い。`nil' の場合は XML を解析せずに表示。それ以外
618     なら XML を解析して表示。初期値は `nil'。
619
620これらの変数に関する基本的なコマンドは、`.' です。このコマンドは、以下
621のように動きます。
622
6231) このコマンドがメッセージ上で実行されると、そのメッセージのキャッシュ
624が削除され、メッセージが解析されて再表示されます。
625
6261a) もし現在のメッセージの大きさが `mew-file-max-size' を越えているな
627ら、MIME は解析されず、そのまま表示されています。この場合、このコマン
628ドはこの上限に関わらずに現在のメッセージを解析し、再表示します。
629
6301b) もし現在のメッセージのヘッダ長が `mew-header-max-length' を越えて
631いるなら、メッセージが壊れたように表示されています。この場合、このコマ
632ンドはこの上限に関わらずに現在のメッセージを解析し、再表示します。
633
6341c) もし現在のメッセージが `:' で表示されているなら、マルチパートの構
635造は、通常とは違うように表示されています。この場合、このコマンドはマル
636チパートの構造を通常と同じように再表示します。
637
6381d) もし `mew-use-text/html' が `nil' なら、HTML は解析されず、そのま
639ま表示されています。この場合、このコマンドは HTML を解析し、再表示しま
640す。
641
6422) もしこのコマンドがパート上で実行された場合、そのパートが再表示され
643ます。
644
6452a) もし `mew-use-text/html' が `nil' なら、HTML は解析されず、そのま
646ま表示されています。この場合、このコマンドは HTML を解析し、再表示しま
647す。
648
649`.' 以外にも、以下のような便利なコマンドがあります。
650
651`.'
652     メッセージを解析し、再表示する。
653`C-u.'
654     `mew-decode-broken' を逆にしてメッセージを解析し直す。
655     *Note invalid:: を参照のこと。
656`:'
657     `mew-use-alternative' と `mew-use-text-body' を反転させた
658     `.'.
659`C-u:'
660     `mew-use-alternative' と `mew-use-text-body' を反転させた
661     `C-u.'.
662`,'
663     現在のメッセージやパートを生の書式で Message モードに表示する。
664`C-cTAB'
665     メッセージ全体をファイルとして read only で開く。
666`C-uC-cTAB'
667     メッセージ全体をファイルとして開く。
668
669
670
671File: mew.ja.info, Node: cipher-viewing, Next: retrieving, Prev: analysis, Up: Viewing
672
673暗号メールや電子署名を表示する
674==============================
675
676今までと同様 `SPC' などを利用することで、Mew では暗号化や電子署名を施
677されたメッセージを簡単に表示できます。まず、簡単な例から紹介しましょう。
678
679      S03/18 神田パソコン館 見積書                    |先日承りましたノートPC
680      E03/21 匿名希望       秘密のメール              |
681
682上記のメッセージには、それぞれ `S' マークと `E' マークが付いています。
683これはそれぞれ、本文全体が署名されている、および、暗号化されていること
684を意味します。
685
686PGP/MIMES/MIME では、一部のパートに電子署名を施したり、暗号化したり
687できます。この場合このようなマークは付きません。`S' マークや
688`E' マークが付くのは、本文全体が対象になっている場合です。
689
690また、単に署名や暗号化といいましたが、これは最終的な処理が署名や暗号化
691であったことを意味しています。やや複雑な話になりますが、もしかすると前
692者は本文全体を暗号化した後、署名したのかもしれませんし、後者は一部のパー
693トに署名し、さらに全体を暗号化している可能性もあります。
694
695本文全体、あるいは、一部のパートが暗号化されている場合、Mew はパスフレー
696ズを訊いてきます。パスフレーズを入力する際の注意事項については、*Note
697start:: を参照して下さい。入力されたパスフレーズは、あなたの秘密鍵を復
698号化するのに使われます。そして、復号化された秘密鍵によって、暗号化され
699ているメッセージを解くわけです。
700
701暗号メッセージを表示するには、暗号化された数だけパスフレーズを入力する
702必要があります。これは Mew が安全を期して、通常パスフレーズを保存しな
703いからです。もしこれがわずらわしいなら、Mew にパスフレーズを保存させる
704ことも可能です。詳しくは、*Note password:: を参照して下さい。
705
706パスフレーズを保存しない通常の設定でも、一旦復号化されたメッセージはし
707ばらく保存されるので、2 回目の表示にはパスフレーズを訊かれないかもしれ
708ません。
709
710一方、通信相手の署名を検証するためには相手の公開鍵が利用できればよいの
711で、パスフレーズを訊かれることはありません。
712
713Mew は自動的に電子署名を検証したり、入力されたパスフレーズを使って暗号
714メッセージを復号化したりして、元のメッセージを表示します。そこで、ユー
715ザが署名の存在に気づかないかもしれませんし、どの部分が暗号化されていた
716のか分からないかもしれません。
717
718そこで、検証の結果やどの部分が暗号化されているかをユーザに通知するため
719に、Mew は以下のようにヘッダに X-Mew: フィールドを挿入します。
720
721     X-Mew: <body> PGP decrypted.
722            Good PGP sign "kazu@example.org" COMPLETE
723
724"<>" 内の番号は、どのパートの結果であるかを示しています。"body" は、メッ
725セージの本文全体が保護されていることを意味します。この例では、メッセー
726ジ全体が kazu によって署名され、受信者のために暗号化されています。Mew
727はまずこれを復号化し、そして署名を検証しています。署名は正しいので、
728kazu@example.org という ID の付いた秘密鍵で署名されたときから、内容は
729変更されていないと分かります。この署名の検証に使われた公開鍵の「有効性」
730は "complete" です。よって、受信者はこの公開鍵が ID が示すユーザに属し
731ていると信頼していることになります。つまり、このメッセージは信頼をおい
732ている公開鍵によって検証され結果が正しいので、改竄されていないというこ
733とになります。
734
735以下の例では、まずマルチパートである本文全体の電子署名が検証され、その
736後パート 2 のメッセージ全体が復号化されています。つまり、作成時には、
737まずパート 2 が暗号化され、そして本文全体が署名されたことが分かります。
738
739     X-Mew: <body multi> Good PGP sign "kazu@example.org" COMPLETE
740     X-Mew: <2 message> PGP decrypted.
741
742するどい人なら、悪い人があらかじめ X-Mew: フィールドを挿入しておき、あ
743なたをだますかもしれないと思うかもしれません。でも大丈夫です。Mew は、
744ヘッダにある X-Mew: をあらかじめ削り、本物の X-Mew: フィールドを挿入し
745ますから。
746
747PGP/MIME について:
748
749X-Mew: フィールドは他にもさまざまな結果を伝えてくれます。たとえば、署
750名を検証するための公開鍵がないとか、復号化に失敗したなどです。以下の例
751は、鍵 ID が 0x1B8BF431 である公開鍵がないことを示しています。
752
753     X-Mew: <body multi> No his/her public key. ID = 0x1B8BF431
754
755この場合、`C-cC-f' と入力すると、Mew はこの公開鍵の入手を試みます。そ
756の際、公開鍵サーバを選択できます。もし、X-Mew: フィールドがない場合は、
757`C-cC-f' は From: を ID と考えます。また、`C-uC-cC-f' は、X-Mew: フィー
758ルドに加えて `mew-x-pgp-key-list' に指定されたフィールドも鍵 ID を切り
759出す対象とし、公開鍵の入手を試みます。
760
761Mew では PGPv2、PGPv5、GNUPG に対応しています。これらは Summary モード
762において、`C-cC-v' で切替え可能です。これら複数の PGP を使いたい人は
763`mew-prog-pgp2'、`mew-prog-pgp5'、`mew-prog-gpg' に対し、それぞれ
764PGPv2、PGPv5、GNUPG のコマンド名を設定して下さい。また、Mew の起動直後
765に利用する PGP のコマンド名を `mew-prog-pgp' に設定して下さい。なおパ
766スフレーズは、それぞれの PGP に対し独立に保存されます。
767
768なお昔ながらの PGP メッセージは、自動的に処理できません。このような
769PGPメッセージに対しては、`C-cC-z' で復号化や署名の検証ができます。
770
771
772
773File: mew.ja.info, Node: retrieving, Next: moving, Prev: cipher-viewing, Up: Viewing
774
775メッセージの取得
776================
777
778メールボックスへ到着したメッセージを +inbox へコピーし一覧表示するには、
779`i' を使います。コピー元のメールボックスは `mew-mailbox-type' によって
780決ります。(`M-x mew' を実行した際に、`mew-proto' が `+' の場合も、
781`mew-mailbox-type' に従ってメッセージがコピーされます。) 以下に取りう
782る値を示します。
783
784`'mbox'
785     ローカルのメールボックス。デフォルトでは "incm" という外部コマン
786     ドを使い、メッセージを取得する。設定方法は、*Note configuration::
787     を参照のこと。
788`'pop'
789     POP サーバ。POP を POP らしく使う方法。(初期値)
790`'imap'
791     IMAP サーバ。IMAP らしくない利用方法なので、推奨されていない。
792
793ローカル・フォルダでメッセージの一覧を再表示するには、`s' を使います。
794
795リモート・フォルダでメッセージを取得、あるいは再取得する場合にも `s'
796を使います。IMAP やニュースでは、`i' は利用せず、`s' を使うのが一般的
797です。
798
799`s' を使うと範囲を訊いてきます。Mew で重要な範囲の意味を以下に示します。
800
801`update'
802     「Summary モードの最後のメッセージの次」から「フォルダ内の最後の
803     メッセージ」まで。つまり、Summary モードと実際のフォルダ内のメッ
804     セージの差分。
805`all'
806     フォルダ内のメッセージすべて。ローカル・フォルダでは、Summary モー
807     ドの表示がおかしくなったときに、内容を一新するために用いる。リモー
808     ト・フォルダでは、すべてのメッセージの再取得。
809`sync'
810     あるリモート・フォルダに対し、サーバ側では消えたメッセージのキャッ
811     シュを削除する。リモート・フォルダに対してのみ有効。
812
813+draft、+queue、+postq では、デフォルトの範囲は `all' となっています。
814それ以外のフォルダでは、デフォルトの範囲が `update' となっています。で
815すから、+draft、+queue、+postq 以外では、`s' の後に `RET' を押すだけで、
816現在のフォルダに対し最新の一覧を得られることになります。
817
818Mew ではあまり重要ではありませんが、以下の範囲も指定できます。
819
820`<num1>-<num2>'
821     <num1> から <num2> まで。ローカル・フォルダに対してのみ有効。
822`<num1>-'
823     <num1> から最後まで。ローカル・フォルダに対してのみ有効。
824`-<num2>'
825     最初から <num2> まで。ローカル・フォルダに対してのみ有効。
826`last:<num>'
827     最後の <num> 個。
828
829リモート・フォルダで `s' を `C-u' 付きで呼び出すと、「ヘッダのみのコ
830ピー」と「ヘッダと本文の両方のコピー」を反転できます。これらの動作は、
831POP、IMAP、NNTP に対し、それぞれ `mew-pop-header-only'、
832`mew-imap-header-only'、`mew-nntp-header-only' で定義でき、初期値はす
833べて `nil' です。つまり、初期値は「ヘッダと本文の両方のコピー」になっ
834ています。
835
836サイズが大きなメッセージは、全体ではなく一部が取得されているかもしれま
837せん。このようなメッセージには、`T' マークがついています。このメッセー
838ジの全体を取得するには、そのメッセージ上で `I' と入力します。
839
840たとえば、$inbox に `T' マークのついたメッセージがあるとしましょう。こ
841のメッセージの上で `I' を押すと、メッセージの全体が取得できます。
842
843メッセージの取得に関するコマンドを以下にまとめます。
844
845`i'
846     ローカル・フォルダでは、+inbox フォルダに移動し、到着したメッセージを取
847     得して一覧を表示する。`mew-auto-flush-queue' が `t' なら、
848     +queue にあるメッセージを送信する。詳しくは、*Note send:: を参照のこと。
849     リモート・フォルダでは、そのデフォルトのフォルダに移動し、`s' +
850     `update' を実行する。
851`C-ui'
852     `mew-auto-flush-queue' の値を逆だと思って、`i' を実行する。
853`I'
854     `T' マークの付いている一部だけが取得されたメッセージの全体を取得
855     する。
856
857     ローカル・フォルダで実行した場合、ケースと `mew-mailbox-type' に
858     より取得方法が決る。`mew-pop-delete' または `mew-imap-delete'の値
859     が `t' なら、メールボックスのメッセージを削除する。
860
861     リモート・フォルダで実行した場合、ケースと取得方法はそのフォルダ
862     から決る。サーバ側のメッセージは常に保存される。
863`C-uI'
864     `mew-pop-delete' または `mew-imap-delete' を逆転させて `I' を実行
865     する。
866`s'
867     フォルダの一覧を取る。
868`C-us'
869     リモート・フォルダにおいて、「ヘッダのみのコピー」と「ヘッダと本
870     文の両方のコピー」を反転させて、一覧を取る。
871`lc'
872     リモート・フォルダのメッセージをローカル・フォルダへコピーする。
873
874
875
876File: mew.ja.info, Node: moving, Next: sum-write, Prev: retrieving, Up: Viewing
877
878フォルダの移動
879==============
880
881フォルダの移動には `g' を入力して下さい。以下のようにフォルダ名を訊か
882れます。
883
884     Folder name (+inbox): +
885
886":" の右側を編集可能領域と呼ぶことにしましょう。この例では、編集可能領
887域に修飾子 "+" が表示されています。修飾子に続けて任意の文字列を入力し、
888`RET' を押せば、フォルダ名が決定されたことになり、そのフォルダへ移動し
889ます。
890
891フォルダを移動した際に Summary モードの一覧が古いと判断した場合は、自
892動的に差分が追加表示されます。
893
894"()" 内がデフォルトのフォルダです。単に `RET' を押し "+" を入力すると、
895デフォルトのフォルダを入力したものとして扱われます。
896
897補完を利用するには、`TAB' や `SPC' を押して下さい。
898
899さて、話を `g' を押した直後に戻しましょう。
900
901     Folder name (+inbox): +
902
903たとえば、"+" を "%" に変更するには、通常なら "+" を削り、"%" を入力す
904る必要があります。これでは面倒なので、"+" の後で "%" を入力すると、"+"
905が "%" に置き換わるようになっています。このように、修飾子の直後で他の
906修飾子を入力すれば、削る作業をせずに置き換え可能です。
907
908リモート・フォルダを入力する場合、*Note config:: で説明するケースを指
909定したい場合もあるでしょう。ケースは、フォルダ名の前に ":" で区切って
910入力します。たとえば、"home" というケースの "%inbox" に移動したいとし
911ましょう。このとき、"home:%inbox" と入力する必要があります。しかしこれ
912は面倒なので、任意の場所で `C-cTAB' を押すと利用可能なケースが、フォル
913ダ名の前に循環的に補完されます。次の例を考えて下さい。
914
915     Folder name (+inbox): %inbox
916
917ここで `C-cTAB' を入力すると、以下のようになります。
918
919     Folder name (+inbox): home:%inbox
920
921フォルダ名の一部を指定して、フォルダを検索したいこともあるでしょう。こ
922の場合には、前方検索の `C-s' か後方検索の `C-r' が利用できます。以下は、
923`C-s' を押したときのミニバッファの状態です。
924
925     Folder name (+inbox): ()
926
927編集領域に現れた "()" が、検索モードに移行したことを表わしています。こ
928こで文字を入力していくと、マッチした候補が "()" の中に表示されます。以
929下は "mew" で検索したときの例です。
930
931     Folder name (+inbox): (+work/mew-release) mew
932
933候補を確定する際には、`RET' を入力して下さい。そうすると検索モードを抜
934けて、編集領域にこの候補が表示されます。
935
936     Folder name (+inbox): +work/mew-release
937
938さらに `RET' を押せば、このフォルダが入力されたことになります。
939
940検索対象となるフォルダの一覧は、ケースと修飾子の組で決定されます。
941`C-s' や `C-r' で検索モードに移るときに編集領域にある文字列から、ケー
942スと修飾子が切り出され、フォルダの一覧が決定される訳です。
943
944
945
946File: mew.ja.info, Node: sum-write, Next: features, Prev: moving, Up: Viewing
947
948送信、返答、転送
949================
950
951メッセージの送信、返答、転送には、以下のコマンドを使います。
952
953`w'
954     メッセージを書く。新しい草稿が Draft モードに用意される。
955     *Note Composing:: を参照のこと。
956`C-uw'
957     メッセージを書く。新しい草稿が Draft モードに用意される。現在のメッ
958     セージの From: にあるアドレスが、草稿の To: へコピーされる。
959`W'
960     あるメッセージのヘッダの一部だけを編集しメッセージを送信するため
961     に Header モードに入る。*Note resend:: を参照のこと。
962`a'
963     現在のメッセージに返答する。Draft モードに草稿が用意され、To: や
964     Cc: が自動的に決定される。*Note reply:: を参照のこと。
965`C-ua'
966     現在のメッセージに対し送信者宛に返答する。
967`A'
968     現在のメッセージに返答する。Draft モードに草稿が用意され、To: や
969     Cc: が自動的に決定された後、本文が引用される。*Note reply:: を参
970     照のこと。
971`C-uA'
972     現在のメッセージに対し、引用付きで送信者宛に返答する。
973`f'
974     現在のメッセージを第 3 者に転送する。Draft モードに草稿が用意され、
975     現在のメッセージが自動的に添付される。*Note forward:: を参照のこ
976     と。
977`F'
978     `*' マークの付いたメッセージを第 3 者に転送する。Draft モードに草
979     稿が用意され、`*' マークの付いたメッセージが自動的に添付される。
980     詳しくは *Note target mark:: を参照のこと。*Note forward:: を参照
981     のこと。
982
983エラーメッセージが返ってきたら、以下のコマンドで修正し再挑戦しましょう。
984
985`E'
986     メッセージの再編集。または、MIME 形式でカプセル化されて戻ってきた
987     メッセージの再編集。
988
989       1. +draft では、メッセージが単に編集される。
990       2. +queue と +postq では、メッセージが +draft に移動されて、編
991          集される。
992       3. それ以外では、メッセージが +draft にコピーされて、編集される。
993
994     +draft、+queue、+postq では、ケースが復活する。
995
996     他のフォルダでは、`mew-case-guess-when-prepared' が `t' なら、
997     ヘッダのそれぞれのフィールドがケースに従って置き換えられる。詳しくは
998     *Note config:: を参照のこと。
999`C-uE'
1000     `E' と同じ。ただし、+draft、+queue、+postq 以外のフォルダで利用さ
1001     れた場合は、`mew-case-guess-when-prepared' が `t' でも、オリジナ
1002     ルのヘッダが保存される。
1003
1004
1005
1006File: mew.ja.info, Node: features, Next: status-update, Prev: sum-write, Up: Viewing
1007
1008便利な機能
1009==========
1010
1011Mew では、Summary モードに以下のような便利なコマンドが用意されています。
1012
1013`v'
1014     「Summary モードのみ」と「Summary & Message モード」の切り替え。
1015     「Summary モードのみ」を選んでいる場合は、`d' は次のメッセージを
1016     表示しないので、連続してすばやく `D' マークを付けられる。
1017`zv'
1018     `mew-use-header-veil' が `nil' でないとき、To: と Cc: で
1019     `mew-header-veil-count' を越える行は「ベール」で隠されている。こ
1020     のコマンドは、それらの行の見える/見えないを反転させる。
1021     `mew-use-header-veil' と `mew-header-veil-count' の初期値は、それ
1022     ぞれ `t' と 4。
1023`_'
1024     通常の行、折り返された行、長い行の順に行の表示を変える。
1025`M-l'
1026     現在の行を Summary モードの中央に移動させる。
1027`C-cC-s'
1028     Message モードで順方向段階的検索。
1029`C-cC-r'
1030     Message モードで逆方向段階的検索。
1031`y'
1032     メッセージ、あるいは、パートを入力したファイル名で保存する。
1033`b'
1034     Message モードの内容そのものを入力したファイル名で保存する。
1035`C-uy'
1036     保存するテキストの coding-system を指定して、メッセージ、あるいは、
1037     パートを入力したファイル名で保存する。
1038`#'
1039     `mew-print-function' を利用して Message モードの内容を印刷する。
1040`C-u#'
1041     プリンタ名を指定して Message モードの内容を印刷する。
1042`|'
1043     Message モードの内容をパイプで指定されたコマンドに出力する。
1044`C-u|'
1045     Message モードの本文(ヘッダを除く)をパイプで指定されたコマンドに
1046     出力する。
1047`\'
1048     このメッセージを引数にして、入力された外部コマンドを起動する。
1049`B'
1050     格納されているメッセージを取り出す。
1051`C-uB'
1052     格納されているファイルを取り出す。
1053`C-cC-a'
1054     現在のメッセージの情報をアドレス帳に登録する(*Note addrbook::)。
1055`C-cC-v'
1056     PGP のバージョンを切替える(*Note cipher-viewing::)。
1057`C-cC-z'
1058     昔ながらの自動処理できない PGP メッセージを PGP に復号化、検証さ
1059     せる(*Note cipher-viewing::)。
1060`C'
1061     ケースを変更する。詳しくは、*Note config:: を参照のこと。
1062`='
1063     フォルダ名とメッセージ番号を表示する。キャッシュ・メッセージの場
1064     合は、加えて ID とサイズも表示する。メッセージへのフルパスが、ウ
1065     インドウマネージャのカットバッファに入る。
1066`;'
1067     Received: フィールドを解析し、分りやすく Message モードに表示する。
1068`Rd'
1069     フォルダを削除する。
1070`Rr'
1071     フォルダの名前を変える。
1072
1073
1074
1075File: mew.ja.info, Node: status-update, Next: invalid, Prev: features, Up: Viewing
1076
1077状態の更新
1078==========
1079
1080いくつかの設定の変更には、その変更を反映するために、状態を更新しなけれ
1081ばならない場合があります。変更が反映されなかったり、変更のためにエラー
1082が生じるようになったりした場合は、以下のコマンドを利用して下さい。
1083
1084`Z'
1085     アドレス帳(*Note addrbook::)などの情報を更新する。
1086`C-uZ'
1087     現在の世界に対するフォルダのリストの情報を更新する。
1088
1089状態を反転させるコマンドを以下にまとめます。
1090
1091`z8'
1092     8 ビット・モード(`mew-use-8bit')を反転させる。
1093`zc'
1094     解析したメッセージのキャッシュを消去する。
1095`zd'
1096     `mew-debug' を反転させる。
1097`zo'
1098     PGP を省略方法で作成する場合、PGP/MIME なのか古い PGP の書式なの
1099     か(`mew-use-old-pgp')を反転させる。
1100`zp'
1101     解析、復号化のポリシ(`mew-decode-broken')を反転させる。
1102`zv'
1103     Message モードでベールを使うか否か(`mew-use-header-veil')を反転さ
1104     せる。
1105`zw'
1106     警告のレベル(`mew-warning-field-level')が 2 なら 1 へ、1 なら 2
1107     へ設定する。
1108
1109
1110
1111File: mew.ja.info, Node: invalid, Next: Composing, Prev: status-update, Up: Viewing
1112
1113規格違反のメッセージ
1114====================
1115
1116以下のようなメッセージは、Content-Type: で charset が指定されていない
1117ので、本来 US-ASCII と認識されてしまいます。
1118
1119     To: piglet
1120     Subject: 規格違反のメッセージ
1121     From: pooh
1122     MIME-Version: 1.0
1123     Content-Type: Text/Plain
1124
1125     日本語の本文
1126
1127また以下のようなヘッダも規格違反です。
1128
1129     From: "=?iso-2022-jp?B?GyRCOzNLXE9CSScbKEI=?=" <kazu@example.net>
1130
1131上の例では "=?" と "?=" で囲まれた部分はもともと日本語でした。メッセー
1132ジの規格ではヘッダには ASCII のみが格納できると定められています。よっ
1133て、ASCII 以外の文字コードをヘッダに格納するには、ある規則に従って
1134ASCII に符号化する必要があります。しかし、この符号化された文字列を 「"」
1135で囲むのは間違いです。「"」で囲まれた文字列は、そのままの形で取り扱わ
1136れます。よって、上の例の "=?" と "?=" で囲まれた部分が日本語に復号化さ
1137れることは本来ありません。
1138
1139規格に無頓着な一部のメーラではこのような間違いを平気で犯します。正しい
1140対処方法は、このようなメーラの作者に頼んで、規格を正しく実装するように
1141変更してもらうことです。しかし、このようなメーラはあまりにも多いので、
1142Mew ではできる限り復号化するよう試みます。そして、以下のような警告をヘッ
1143ダに出します。
1144
1145     X-Mew: Charset for body is not specified.
1146            To: has encoded-words in quoted text.
1147
1148もし、規格に厳密に復号化したいのなら、`mew-decode-broken' を `nil' に
1149設定して下さい。この値は `C-u.' を使うと動的に反転できます(*Note
1150singlepart:: を参照)。
1151
1152次のようなメッセージは、charset で指示されている文字コードと実際の文字
1153が異なるため、文字化けを起こします。
1154
1155     Content-Type: Text/Plain; charset=ISO-2022-JP
1156
1157     Shift_JIS で書かれた日本語の本文
1158
1159`C-cC-l' を使えば、charset で指定された文字コードを無視し、指定した言
1160語の推測規則に従って文字コードを推測し、再表示させることができます。ま
1161た、`C-uC-cC-l' で明示的に文字コードを指定し、再表示させることも可能で
1162す。
1163
1164
1165
1166
1167File: mew.ja.info, Node: Composing, Next: header, Prev: invalid, Up: Top
1168
1169メッセージを作成する
1170********************
1171
1172ここではメッセージの作成方法について説明します。
1173
1174新しいメッセージを書くために、Draft モードに移行するには、次の手段があ
1175ります。
1176
1177  1. `M-x mew-send' と入力する。
1178  2. `mail-user-agent' が設定されている場合、`C-xm' と入力する。
1179  3. Summary モードで `w' を押す。
1180
1181すると、以下のようなバッファが用意されます。
1182
1183     To:
1184     Subject:
1185     From: Kazu Yamamoto <kazu@example.org>
1186     X-Mailer: Mew version 6.8 on Emacs 26.1
1187     ----
1188
1189これを Draft モードといいます。Draft モードにおいて、"----" より上をヘッ
1190ダ、下を本文と呼びます。
1191
1192またメッセージへの返答(`a' や `A')や転送(`f' や `F')でも Summary モー
1193ドから Draft モードへ移行します。
1194
1195草稿は、+draft フォルダの下に作成されます。同時に複数の草稿を持つこと
1196が可能です。
1197
1198一旦用意した草稿を削除する方法については、*Note Quit:: を参照して下さ
1199い。
1200
1201以下、Draft モードの使い方を説明します。
1202
1203* Menu:
1204
1205* header::                      ヘッダの補完
1206* cheader::                     ヘッダの循環的な補完
1207* addr-comp::                   アドレスの補完
1208* addrbook::                    アドレス帳
1209* auto-alias::                  アドレスの自動学習
1210* addr-comp1::                  アドレスの補完(1)
1211* addr-comp2::                  アドレスの補完(2)
1212* send::                        メッセージの送信
1213* cite::                        シグニチャと引用
1214* mime-comp::                   マルチパートの作成
1215* charset-guess::               文字コードの決定
1216* longline::                    長い行の取り扱い
1217* reply::                       メッセージへの返答と宛先の決定
1218* forward::                     メッセージの転送
1219* resend::                      メッセージの再送
1220* shortcut::                    電子署名/暗号メールを作成する
1221* mark-b-comp::                 マークを使った電子署名/暗号メールの作成
1222* pgp-key::                     PGP の鍵の配布
1223* anonymous::                   宛先を匿名にしたメッセージの送信
1224
1225
1226
1227File: mew.ja.info, Node: header, Next: cheader, Prev: Composing, Up: Composing
1228
1229ヘッダの補完
1230============
1231
1232ヘッダでは `TAB' に対し、以下のように各フィールド用の補完機能が割り当
1233てられています。
1234
1235   - フィールド名の補完
1236   - アドレスの補完 (To:、Cc: など) (*Note addr-comp:: を参照)
1237   - フォルダ名の補完 (Fcc:)
1238
1239<フィールド名の補完>
1240
1241行頭の単語中で、しかも、上の行の最後が "," で終る継続行でなければ、
1242`TAB' で `mew-fields' に定義されているフィールド名を補完できます。
1243
1244     To: kazu@example.org
1245     R`TAB'
1246
1247上記の場所で `TAB' を押すと以下のようになります。
1248
1249     To: kazu@example.org
1250     Reply-To:
1251
1252<フォルダ名の補完>
1253
1254Fcc: などのようにフォルダを補完すべきところでは、`TAB' でフォルダを補
1255完できます。以下に例を挙げてみます。
1256
1257     Fcc: `TAB'
1258
1259"+" が補完されます。
1260
1261     Fcc: +`TAB'
1262
1263`TAB' をもう 1 度押すと候補が表示されるので、候補を見ながら適切な文字
1264を入力します。
1265
1266     Fcc: +b`TAB'
1267
1268候補が一意に定まれば補完されます。
1269
1270     Fcc: +backup
1271
1272
1273
1274File: mew.ja.info, Node: cheader, Next: addr-comp, Prev: header, Up: Composing
1275
1276ヘッダの循環的な補完
1277====================
1278
1279ヘッダでは、`C-cTAB' に循環的な補完機能が割り当てられています。循環的
1280な補完機能とは、あるリストのある値がそのリストの次の値に置き換えられる
1281ことです。リストの最後は、最初につながっていると考えます。ヘッダ中の循
1282環的な補完機能は、以下のようにフィールドごとに異なります。
1283
1284   - ドメイン名の循環的な補完 (To:、Cc: など)
1285   - From: の循環的な補完 (From:)
1286
1287<ドメイン名の循環的な補完>
1288
1289アドレスを書くべきフィールドでは、`C-cTAB' でドメインを補完します。補
1290完の候補は `mew-mail-domain-list' から選ばれます。
1291
1292     To: kazu@`C-cTAB'
1293
1294上記の場所のように候補が一意に定まらない場合は、
1295`mew-mail-domain-list' の最初のドメイン名が挿入されます。
1296
1297     To: kazu@example.org`C-cTAB'
1298
1299補完された後、さらに `C-cTAB' を押すと `mew-mail-domain-list' の次の候
1300補に変換します。
1301
1302     To: kazu@example.jp
1303
1304また、以下の補完が一意に定まれば、その候補を挿入します。
1305
1306     To: kazu@w`C-cTAB'
1307
1308上記の例は次のようになります。
1309
1310     To: kazu@example.jp
1311
1312<From: の循環的な補完>
1313
1314草稿には、あらかじめ "mew-name <mew-user@mew-domain>" という形式で、
1315From: フィールドが挿入されています。
1316
1317     From: Kazu Yamamoto (山本和彦) <kazu@example.org>
1318
1319From: フィールド上では、`C-cTAB' は `mew-from-list' の値を循環的に補完
1320します。`mew-from-list' は自分で設定してもよいですし、自動的に設定する
1321ことも可能です。自動設定に関しては、*Note config:: を参照して下さい。
1322
1323値の場所ならどこでも構いませんが、`C-cTAB' と入力すると、この値を
1324`mew-from-list' の次の値と置き換えます。たとえば、
1325
1326     From: Kazu Yamamoto (山本和彦) <kazu@example.org>`C-cTAB'
1327
1328は以下のようになります。
1329
1330     From: Kazuhiko Yamamoto <kazu@example.jp>
1331
1332
1333
1334File: mew.ja.info, Node: addr-comp, Next: addrbook, Prev: cheader, Up: Composing
1335
1336アドレスの補完
1337==============
1338
1339To: や Cc: では、アドレスを補完できます。補完には `TAB' を用います。
1340
1341     To: kazu`TAB'
1342
1343上記のように、アドレスの一部で `TAB' を押すと、以下のようにアドレスが
1344補完される訳です。
1345
1346     To: kazu@example.org
1347
1348アドレスの補完に利用されるアドレスの種類には、以下の 3 つがあります。
1349
1350  1. アドレス帳の展開規則
1351  2. アドレス帳の個人情報
1352  3. 送信時に学習されたアドレス
1353
1354アドレスの補完には 2 つの方法が提供されています。
1355`mew-use-full-alias' によって選択します(初期値は `nil')。
1356
1357`mew-use-full-alias' が `nil' の場合、`@' の前、つまりユーザ名(短縮名)
1358が補完の対象となります。`TAB' を押すとユーザ名が補完され、補完しきった
1359ところでさらに `TAB' を押すとアドレスに「展開」されます。これをアドレ
1360スの補完(1)と呼びましょう。
1361
1362アドレスの補完(1)(*Note addr-comp1::)の利点は、上に書いた 3 種類のアド
1363レスに対し、補完・展開が矛盾なく実行できることです。後述のように、「強
1364制展開」も `TAB' で実行できます。欠点は、ユーザ名の部分が一意でなけれ
1365ばならないので、あるユーザ名が登録されている場合、同じユーザ名を持つ別
1366のアドレスを学習できないことです。
1367
1368`mew-use-full-alias' が `t' の場合、学習されたアドレスに関しては、アド
1369レスの全体が補完の対象になります。これをアドレスの補完(2)と呼びましょ
1370う。
1371
1372アドレスの補完(2)(*Note addr-comp2::)の利点は、ユーザ名が一致している
1373複数のアドレスを学習できることです。欠点は、アドレス帳の個人情報に登録
1374されているアドレスの先頭以外は利用できないことです。また、「強制展開」
1375は、`M-C-e' という (`TAB' とは別の) キーを押さなければいけないことです。
1376
1377
1378
1379File: mew.ja.info, Node: addrbook, Next: auto-alias, Prev: addr-comp, Up: Composing
1380
1381アドレス帳
1382==========
1383
1384Mew ではアドレス帳("~/Mail/Addrbook")が利用できます。アドレス帳には 2
1385つの書式が用意されています。一方は「展開規則」を指定する書式、他方は
1386「個人情報」を記述するための書式です。
1387
1388まず、「展開規則」を記述するための書式を示します。
1389
1390     <shortname>: <address1>[, <address2>, <address3>,...]
1391
1392このように短縮名と展開すべきアドレスを `:' で区切って書きます。複数
1393のアドレスに展開する場合は、それらのアドレスを `,' で区切ります。
1394(これは、To: などでアドレスが `,' で区切られているのと同じです。)
1395`,' の後ろに空白を入れても構いません。以下に例を示します。
1396
1397     pooh:           winnie-the-pooh@example.net
1398     piglet:         piglet@example.org
1399     friends:        pooh, piglet
1400
1401
1402
1403次に、「個人情報」を記述するための書式を示します。
1404
1405     <shortname> <address1>[, <address2>, <address3>,...] <nickname> <fullname>
1406
1407このように 4 つの要素を空白で区切ります。<shortname> が短縮名です。
1408<nickname> と <fullname> はそれぞれニックネームと正式な氏名であり、日本
1409語でも構いません。(ニックネームの使い方は *Note summary-mode:: と
1410*Note draft-mode:: を参照して下さい。)
1411
14122 番目の要素はアドレスです。複数のアドレスをその人が持っている場合は、
1413`,' で区切って書きます。`,' の後に空白を入れても構いません。つまり、こ
1414の空白は要素の区切りではありません。また、`"' で囲まれた空白も要素の区
1415切りにはなりません。以下に例を示します。
1416
1417     kazu    kazu@example.org, kazu@example.net    Kazu-kun  "Kazuhiko Yamamoto"
1418
1419「個人情報」の書式では、各要素を省略できます。中間の要素を省略する場合
1420は、`*' と書いて下さい。以下に、アドレスに対してニックネームのみを定義
1421する例を示します。
1422
1423     *       kazu@example.org, kazu@example.net    Kazu-kun
1424
1425ニックネームは Summary モードでのアドレスの置き換えと、Draft モードで
1426の引用記号の置き換え(*Note cite::)に利用されます。
1427
1428アドレス帳のコメント文字は `;' と `#' です。`;' は行頭にある場合のみコ
1429メントとなり、その行が無視されます。`#' は任意の場所でコメントとなり、
1430そこから行末までが無視されます。また、`\' は継続行を表わします。
1431
1432
1433
1434Summary モードには、現在読んでいるメッセージの情報を Addrbook に登録す
1435る機能があります。展開規則を登録するには `C-cC-a' と押して下さい。以下
1436に例を示します。
1437
1438     #If you want to register this entry, type 'C-c C-c'.
1439     #If you want to NOT register this entry, type 'C-c C-q'.
1440     Shortname: kazu
1441     Addresses: kazu@example.org
1442     Comments:
1443
1444個人情報を登録するには `C-uC-cC-a' と押して下さい。以下に例を示します。
1445
1446     #If you want to register this entry, type C-c C-c.
1447     #If you want to NOT register this entry, type C-c C-q.
1448     Shortname: kazu
1449     Addresses: kazu@example.org
1450     Nickname:
1451     Name: Kazuhiko Yamamoto
1452     Comments:
1453
1454必要であれば加筆訂正します。実際に登録するには `C-cC-c'、登録を取り止
1455める場合は `C-cC-q' と入力して下さい。*Note Quit:: も参照して下さい。
1456
1457なお、Addrbook に複数の言語の文字を使いたい場合は、以下の設定を
1458Addrbook の先頭に記述して下さい。
1459
1460     #-*-coding:ctext;-*-
1461
1462
1463
1464
1465File: mew.ja.info, Node: auto-alias, Next: addr-comp1, Prev: addrbook, Up: Composing
1466
1467アドレスの自動学習
1468==================
1469
1470メッセージを送信した場合、To: と Cc: に書かれているアドレスは、自動的
1471に学習されます。以下の例を考えて下さい。
1472
1473     To: kazu@example.org
1474
1475アドレスの補完(1)(*Note addr-comp1::)の場合:このメッセージを送信する
1476と、アドレス "kazu@example.org" に対し、短縮名 "kazu" が自動登録されま
1477す。ただし、すでに "kazu" という短縮名が自動登録されているなら、
1478`mew-addrbook-override-by-newone' の値に応じて上書きするかを決定します。
1479`nil' なら古い設定を残し、それ以外なら上書きします。展開の際は、アドレ
1480ス帳の方が優先されます。ですから、アドレス帳に無い短縮名のみが有効にな
1481ります。
1482
1483アドレスの補完(2)(*Note addr-comp2::)の場合:このメッセージを送信する
1484と、アドレス "kazu@example.org" が自動登録されます。
1485
1486自動登録されるのは通常 2000 個(`mew-lisp-max-length')のアドレスまでで
1487す。それを越えて登録するとアルファベット順で最後の方が消えます。これら
1488の情報は Mew を終了する際に、"~/Mail/.mew-alias" に保存されます。
1489
1490自動登録ですから、不要な短縮名も登録されます。不要な短縮名を削除するに
1491は、以下のようにするといいでしょう。まず、`M-a' を実行し、
1492"~/Mail/.mew-alias" を開きます。次に、テキストファイルを編集する要
1493領で、不要な短縮名を削除します。そして、`C-xC-s' で保存して下さい。
1494保存と同時に、その内容が Mew に反映されます。
1495
1496アドレスの補完(1)とアドレスの補完(2)では、"~/Mail/.mew-alias" の書式が
1497異なります。`mew-use-full-alias' の値を変え、方法を切り替えたら、
1498Summary モードで一回 `Z' を押して下さい。これで、書式が変換されます。
1499
1500
1501
1502File: mew.ja.info, Node: addr-comp1, Next: addr-comp2, Prev: auto-alias, Up: Composing
1503
1504アドレスの補完(1)
1505=================
1506
1507アドレスの補完(1)では、アドレス帳の展開規則、アドレス帳の個人情報、お
1508よび送信時に学習されたアドレスで登録されたアドレスは、ユーザ名(短縮名)
1509が一意であることが前提となっています。
1510
1511たとえば、以下のように「展開規則」を設定したとします。
1512
1513     pooh:           winnie-the-pooh@example.net
1514
1515Draft モードのヘッダ内で、かつ、アドレスを書くべきフィールド上で、しか
1516も、1 文字以上の文字列が前にある場所で `TAB' を打つと、アドレスの短縮
1517名が補完されます。
1518
1519     To: piglet@example.org,
1520             po`TAB'
1521
1522このように `TAB' を押すと、(他に候補が無ければ) "pooh" まで補完されま
1523す。
1524
1525     To: piglet@example.org,
1526             pooh`TAB'
1527
1528もう一度 `TAB' を押すと "winnie-the-pooh@example.net" に展開されます。
1529
1530     To: piglet@example.org,
1531             winnie-the-pooh@example.net
1532
1533"@" で終る文字列は強制的に展開します。たとえば、以下のように似たような
1534短縮名があった場合を考えて下さい。
1535
1536     pooh:           winnie-the-pooh@example.net
1537     pooh-pooh:      pooh-pooh@example.org
1538
1539"pooh-" まで入力すれば、"pooh-pooh" まで補完できることは明らかです。し
1540かし、"pooh" までだと、"pooh" を「展開」するのか、"pooh-pooh" まで補完
1541するのか分りません。"pooh" を "winnie-the-pooh@example.net" に強制的に
1542展開するには、以下のように `@' を挿入し、`TAB' を押します。
1543
1544     To: pooh@`TAB'
1545
1546強制展開は、`@' を挿入せず、`M-C-e' を押しても実行できます。
1547
1548上記の説明は、送信時に学習されたアドレスにもあてはまります。
1549
1550「個人情報」の書式では、アドレスが順に置き換えられていきます。以下の例
1551を考えて下さい。
1552
1553     kazu    kazu@example.org, kazu@example.net    Kazu-kun  "Kazuhiko Yamamoto"
1554
1555kazu がどう変化するのか見てみましょう。
1556
1557     To: kazu`TAB'
1558
1559"kazu" の後で `TAB' を打つと、"kazu@example.org" に置き換わります。
1560
1561     To: kazu@example.org`TAB'
1562
1563次に "kazu@example.org" の後で `TAB' を打つと、"kazu@example.net" に置
1564き換わります。
1565
1566     To: kazu@example.net`TAB'
1567
1568さらに "kazu@example.net" の後で `TAB' を打つと、"kazu@example.org" に
1569戻ります。このように `TAB' を押すと、アドレスが循環的に置換されます。
1570
1571アドレスを決定した後は、正式名称が付加できます。
1572
1573     To: kazu@example.org`M-TAB'
1574
1575このように `M-TAB' を押すと、以下のように正式名称が付加されます。
1576
1577     To: Kazuhiko Yamamoto <kazu@example.org>
1578
1579
1580
1581File: mew.ja.info, Node: addr-comp2, Next: send, Prev: addr-comp1, Up: Composing
1582
1583アドレスの補完(2)
1584=================
1585
1586アドレスの補完(2)では、学習されたアドレスに関しては、アドレス全体が補
1587完の対象になります。アドレス帳の展開規則は、短縮名が補完の対象になり、
1588一意に定まれば展開されます。アドレス帳の個人情報では、短縮名が補完の対
1589象になり、一意に定まれば、登録されている先頭のアドレスに展開されます。
1590
1591Draft モードのヘッダ内で、かつ、アドレスを書くべきフィールド上で、しか
1592も、1 文字以上の文字列が前にある場所で `TAB' を打つと、短縮名あるいは
1593学習されたアドレスが補完されます。
1594
1595kazu@example.org を学習しているとしましょう。
1596
1597     To: ka`TAB'
1598
1599曖昧でないところまで入力し、`TAB' を押せば、アドレスが補完されます。
1600
1601     To: kazu@example.org
1602
1603さらに kazunori@example.jp を学習したとしましょう。kazu@example.org へ
1604補完するには kazu@ まで、kazunori@example.jp へ補完するには kazun まで
1605入力する必要があります。
1606
1607展開規則と個人情報は、`TAB' により、まず短縮名が補完されます。短縮名が
1608一意に定まれば、`TAB' で展開できます。
1609
1610たとえば、以下のように「展開規則」を設定したとします。
1611
1612     pooh:           winnie-the-pooh@example.net
1613
1614短縮名 "pooh" を補完してみましょう。
1615
1616     To: po`TAB'
1617
1618このように `TAB' を押すと、(他に候補が無ければ) "pooh" まで補完されま
1619す。
1620
1621     To: pooh`TAB'
1622
1623もう一度 `TAB' を押すと "winnie-the-pooh@example.net" に展開されます。
1624
1625     To: winnie-the-pooh@example.net
1626
1627問題は、短縮名が一意に定まらない場合の展開です。以下の展開規則を考えて
1628下さい。
1629
1630     pooh:           winnie-the-pooh@example.net
1631     pooh-pooh:      pooh-pooh@example.org
1632
1633"pooh-" まで入力すれば、"pooh-pooh" まで補完できることは明らかです。し
1634かし、"pooh" までだと、"pooh" を「展開」するのか、"pooh-pooh" まで補完
1635するのか分りません。"pooh" を "winnie-the-pooh@example.net" に強制的に
1636展開するには、`M-C-e' を利用します。(`TAB' で強制展開する方法はありま
1637せん。)
1638
1639     To: pooh`M-C-e'
1640
1641この例は、以下のように強制展開されます。
1642
1643     To: winnie-the-pooh@example.net
1644
1645
1646
1647
1648File: mew.ja.info, Node: send, Next: cite, Prev: addr-comp2, Up: Composing
1649
1650メッセージの送信
1651================
1652
1653メッセージを書き上げ、いよいよ送信するには、以下の 2 つのコマンドのど
1654ちらかを選んで下さい。
1655
1656`C-cC-m'
1657     メッセージを作成し +queue または +postq に入れ、送信待ち状態にす
1658     る。
1659`C-cC-c'
1660     メッセージを作成し送信する。"Really send this message? (y or n) "
1661     と訊かれる。`y' を押せば、送信される。
1662
1663メッセージが送信される際にどう加工されるか説明します。以下のようなメッ
1664セージを考えて下さい。
1665
1666     To: pooh
1667     Subject: 明日の日曜日
1668     From: Piglet <piglet@example.org>
1669     X-Mailer: Mew version 6.8 on Emacs 26.1
1670     ----
1671     明日の日曜日、遊びませんか?
1672
1673     // ピグレット
1674
1675たとえば、`C-cC-m' でこのメッセージを +queue あるいは +postq に入れる
1676と、メッセージは以下のように加工されています。
1677
1678     Date: Mon, 13 Mar 2000 19:49:50 +0900 (JST)
1679     Message-Id: <20000313.194950.59499544.piglet@example.org>
1680     To: winnie-the-pooh@example.net
1681     Subject: =?iso-2022-jp?B?GyRCTEBGfCRORnxNS0Z8GyhC?=
1682     From: Piglet <piglet@example.org>
1683     X-Mailer: Mew version 6.8 on Emacs 26.1
1684     Mime-Version: 1.0
1685     Content-Type: Text/Plain; charset=iso-2022-jp
1686     Content-Transfer-Encoding: 7bit
1687
1688     明日の日曜日、遊びませんか?
1689
1690     // ピグレット
1691
1692Date: や Message-Id: が付加されたのはお分かりになるでしょう。Subject:
1693にあった日本語は、配送に安全となるよう ASCII コードに変換されています。
1694また、本文のデータ型や文字コードが推測され、正しく付加されていることは
1695特筆すべきでしょう。
1696
1697`C-cC-m' や `C-cC-c' でメッセージを作成するとき、ヘッダに不備があった
1698場合に注意を促してくれる機能があります。
1699
1700`mew-ask-subject' を `t' にしておけば、Subject: が空のときに値を尋ねて
1701くれます。空のままにしたい場合は単純に `RET' を押して下さい。この変数
1702の初期値は `nil' です。
1703
1704`mew-ask-fcc' を `t' にしておけば、Fcc: に存在しないフォルダが指定して
1705ある場合、そのフォルダを作成するか尋ねてくれます。作るなら `y'、作らな
1706いなら `n' を押して下さい。`n' を押すと、送信が中止され、カーソルは草
1707稿に戻ります。この変数の初期値は `nil' です。
1708
1709Mew は、サーバがユーザ認証を要求すると、送信のためのパスワードをユーザ
1710に訊きます。長い間、メールの送信にはパスワードが必要ありませんでした。
1711これが、メールアドレスを詐称できる原因の一つとなっています。これからは、
1712メールの送信の際は、受信のときと同じように、パスワードが必要な時代にな
1713ります。
1714
1715+queue に溜っているメッセージを送信するには、以下の 2 つの方法がありま
1716す。どちらも Summary モードのコマンドであることに注意しましょう。
1717
1718`i'
1719     `mew-auto-flush-queue' が `t' の場合は、メッセージを受信した後
1720     に、+queue にあるメッセージを送信する。ダイアルアップ環境において、接続
1721     料金を節約する意味でも、送信のための認証という意味でも、これはよい方法。
1722     `mew-auto-flush-queue' の初期値は `t'。
1723`C-cC-c'
1724     +queue にあるメッセージを送信する。+queue に行って、できあがったメッセー
1725     ジを見た後に、このコマンドを使うと便利。`mew-ask-flush-queue' が
1726     `t' なら、"Flush queue? (y or n) " と訊かれる。
1727     `mew-ask-flush-queue' の初期値は `nil'。
1728
1729
1730
1731File: mew.ja.info, Node: cite, Next: mime-comp, Prev: send, Up: Composing
1732
1733シグニチャと引用
1734================
1735
1736ここでは、本文のテキストを便利に処理するコマンドについて述べます。
1737
1738まずシグニチャについてです。カーソルのある場所に "~/.signature" を挿入
1739するコマンドは `C-cTAB' です。シグニチャファイルは、
1740`mew-signature-file' で設定できます。`mew-signature-as-lastpart' や
1741`mew-signature-insert-last' を設定することで、`C-cTAB' の動作をカスタ
1742マイズできます。
1743
1744`C-cTAB'
1745     カーソルの位置に "~/.signature" を挿入する。
1746
1747次に引用についてです。Summary モードの `a' や `A' を使ってメッセージに
1748返答するための草稿を用意すると、Emacs が 3 分割されます。上が現在の
1749Summary モード、中が Message モード、下が Draft モードです。
1750
1751Message モードのテキストを引用するコマンドを以下に示します。
1752
1753`C-cC-y'
1754     Message モードからメッセージの一部をコピーし、引用ラベルと引用記
1755     号付で貼り付ける。
1756       1. おおまかにいえば、Message モードの本文がコピーされる。たとえ
1757          ば、Text/Plain が表示されていると、Message モード全体がコピー
1758          される。Message/Rfc822 が表示されている場合は、ヘッダを除い
1759          た本文がコピーされる。
1760       2. `C-uC-cC-y' では、ヘッダがあればヘッダをコピーする。
1761       3. Emacs のマークがあると、そのマークとカーソルの間が対象となる。
1762`C-cC-t'
1763     Message モードからメッセージの一部をコピーし、引用ラベルと引用記
1764     号なしで貼り付ける。
1765
1766引用ラベルと引用記号の初期値は、以下のようになります。
1767
1768     From: SUMIKAWA Munechika <sumikawa@ebina.hitachi.co.jp>
1769     Subject: Wine
1770     Date: Wed, 23 Jul 1997 11:40:50 +0900
1771
1772     > おはようからおやすみまでニートでおなじみの角川です。
1773     >
1774     > さて、とろけるワイン作戦ですが、定石通り '90 のボルドーの
1775     > カベルネ・ソービニョンを狙いたいと思います。
1776
1777Draft モードでは Message モードに表示されているものならなんでも引用で
1778きます。つまり、複数のメッセージを簡単に引用できるのです。引用したいメッ
1779セージを表示させて、本文を引用する手順を、引用したいメッセージの回数だ
1780け繰り返して下さい。そのための 3 分割です。
1781
1782
1783本文やヘッダの色付けがおかしくなった場合、`C-cC-l' を実行することで、
1784色付けをやり直すことができます。
1785
1786
1787
1788File: mew.ja.info, Node: mime-comp, Next: charset-guess, Prev: cite, Up: Composing
1789
1790マルチパートの作成
1791==================
1792
1793さて、ここでマルチパートの作り方を披露しましょう。
1794
1795たとえば、+draft/1 でメッセージを書いているときに、`C-cC-a' と入力する
1796と、草稿の一番下に
1797
1798     ----------------------------- attachments -----------------------------
1799           Multipart/Mixed                                         1/
1800          1  Text/Plain(guess)                                       CoverPage*
1801          2                                                          .
1802     --------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------
1803
1804という行が挿入されます。"1/" はマルチパートを構築するための一時的なディ
1805レクトリで、実体は "~/Mail/attach/1" です。パート 1 の CoverPage は本
1806文を意味します。ここで Draft モードは次のようになっているでしょう。
1807
1808     To: mew-dist
1809     Subject: ここがヘッダ
1810     From: Kazu Yamamoto <kazu@example.org>
1811     X-Mailer: Mew version 6.8 on Emacs 26.1
1812     ----
1813     本文だよ。
1814
1815     ----------------------------- attachments -----------------------------
1816           Multipart/Mixed                                         1/
1817          1  Text/Plain(guess)                                       CoverPage*
1818          2                                                          .
1819     --------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------
1820
18213 つの領域を以下のように呼ぶことにします。
1822
1823   * "----" より上を 「ヘッダ」
1824   * "----" から "attachments" までを「本文」
1825   * "attachments" より下を「添付領域」
1826
1827Draft モードでは、リージョンによってキー割当が違います。
1828
1829たとえば、`TAB' は以下のようになります。
1830
1831ヘッダ
1832     さまざまな補完。
1833本文
1834     TAB の挿入。
1835添付領域
1836     なにもしない。
1837
1838`c' だと以下のようになります。
1839
1840ヘッダ
1841     c を挿入。
1842本文
1843     c を挿入。
1844添付領域
1845     ファイルのコピー。
1846
1847以下、添付領域でのキー割当です。
1848
1849`C-p'
1850     現在のディレクトリの前のファイルへ移動。
1851`C-n'
1852     現在のディレクトリの後のファイルへ移動。
1853`C-f'
1854     1 番目のサブディレクトリに移動。
1855`C-b'
1856     親ディレクトリに移動。
1857`c'
1858     ファイルのコピー。"." 上で有効。ネットワーク経由でも可。リモート
1859     のファイルをコピーする場合は、"/[user@]hostname:/filepath" の形式
1860     でファイルを指定。
1861`l'
1862     ファイルへシンボッリクリンクを張る。"." 上で有効。添付ファイルを
1863     `f' を使って読み込んで編集する場合は、実体を編集してしまわないよ
1864     うに、`l' ではなく `c' でコピーすべき。
1865`d'
1866     ファイルとディレクトリの消去。
1867`m'
1868     サブディレクトリ(つまりマルチパート)の作成。"." 上で有効。
1869`f'
1870     ファイルをバッファに読み込む。
1871`F'
1872     新規ファイルをバッファに読み込む。"." 上で有効。
1873`y'
1874     Message モードに表示されているメッセージにリンクを張る。"." 上で
1875     有効。
1876`e'
1877     external-body の入力。"." 上で有効。
1878`a'
1879     音をサンプリングしオーディオファイルとして挿入。"." 上で有効。
1880`p'
1881     入力されたユーザの PGP 公開鍵を取り出す。"." 上で有効。
1882`D'
1883     ちょっとした説明(Content-Description:)の入力。
1884`T'
1885     データ型(Content-Type:)の変更。
1886`t'
1887     データ型に関し、テキストとバイナリを反転させる。
1888`I'
1889     Text/* 型の入力 coding-system を指定する。
1890`C'
1891     Text/* 型の出力 coding-system を指定する。
1892`P'
1893     受信側でこのパートを保存する際のファイル名(Content-Disposition:)
1894     の変更。ファイル名の入力の際に、単に `RET' を押すと値が消える。そ
1895     して、送信側のファイル名が `*' と共に表示される。
1896
1897添付領域では、ファイルの拡張子によってデータを取り扱います。現在サポー
1898トしている拡張子は以下の通りです。
1899
1900     .txt       Text/Plain
1901     .html      Text/Html
1902     .xml       Text/Xml
1903     .rtf       Text/Enriched
1904     .css       Text/Css
1905     .sgml      Text/Sgml
1906     [0-9]+     Message/Rfc822
1907     .ps        Application/Postscript
1908     .pdf       Application/Pdf
1909     .doc       Application/Msword
1910     .xls       Application/Vnd.Ms-Execl
1911     .ppt       Application/Vnd.Ms-Powerpoint
1912     .vsd       Application/Vnd.Visio
1913     .dat       Application/Ms-Tnef
1914     .tar|.tar.|.gz|.Z|.taz|.tgz|.bz2?|.lzh|.zip|.bin|.pgp|.gpg|.exe|.dll
1915                Application/Octet-Stream
1916     .gif       Image/Gif
1917     .tiff      Image/Tiff
1918     .jpe?g     Image/Jpeg
1919     .png       Image/Png
1920     .xwd       Image/X-Xwd
1921     .xbm       Image/X-Xbm
1922     .xpm       Image/X-Xpm
1923     .bmp       Image/X-Bmp
1924     .pcx       Image/X-Pcx
1925     .tga       Image/X-Tga
1926     .au        Audio/Basic
1927     .wav       Audio/X-Wav
1928     .aif?f     Auido/X-Aiff
1929     .midi?     Auido/X-Midi
1930     .mpga|.mp[23]  Audio/X-Mpeg
1931     .mpe?g     Video/Mpeg
1932     .mov       Video/Quicktime
1933     .avi       Video/X-Msvideo
1934
1935コピーするときのファイル名は、適切なデータ型を推測できるよう拡張子に気
1936を付ければなんでもよいです。もし、該当する拡張子がない場合、
1937`mew-content-type' で指定されるデータ型が選ばれます。初期値は、
1938Text/Plain(テキスト)です。
1939
1940
1941`c' でファイルをコピーすると、たとえば次のようになります。
1942
1943     ----------------------------- attachments -----------------------------
1944           Multipart/Mixed                                         1/
1945          1  Text/Plain(guess)                                       CoverPage*
1946     B    2  Image/Gif                    MagicPoint のロゴ          mgp.gif
1947     Q    3  Application/Postscript       資料                       ohp.ps
1948          4                                                          .
1949     --------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------
1950
1951各行は、
1952
1953   - マーク (Content-Transfer-Encoding:)
1954   - パート番号
1955   - データ型 (Content-Type:)
1956   - 説明 (Content-Description:)
1957   - ファイル名 (Content-Disposition:)
1958
1959から構成されています。
1960
1961データ型(Content-Type:)は `T' によって変えられます。データ型がテキスト
1962(Text/Plain)かバイナリ(Application/Octet-Stream)の場合は、`t' によって
1963一方を他方へ反転できます。
1964
1965マーク(Content-Transfer-Encoding:)を変更する方法は、*Note
1966mark-b-comp:: を参照して下さい。説明(Content-Description:)は `D' で入
1967力できます。この説明のカラムは、*Note mark-b-comp:: で説明する暗号化の
1968際に上書きされます。
1969
1970第 5 カラムに表示されるのは、実際にはコピーしたファイル名か
1971Content-Disposition:、つまり、受信者がそのパートを保存する際のファイル
1972名です。Content-Disposition: の値があれば、それが表示されます。なけれ
1973ば、コピーしたファイル名に `*' を付加して表示します。ファイルをコ
1974ピーした際の Content-Disposition: の値は、コピーしたファイル名が指定さ
1975れています。ただし、Message/* と Multipart/* には Content-Disposition:
1976は設定されません。Message/* の Content-Disposition: を指定するには、
1977`P' を利用して下さい。
1978
1979ファイルはシングルパートに、ディレクトリはマルチパートに対応します。で
1980すから、ファイル構造を作っていく感覚で複雑なマルチパートを作成できます。
1981簡単でしょ?
1982
1983ディレクトリに対するデータ型の初期値は、一般的なマルチパート
1984(Multipart/Mixed)です。これも `T' によって変更できます。
1985
1986お好みのマルチパートが作成できたら、前節で述べたように `C-cC-m' か
1987`C-cC-c' を利用してメッセージを送信して下さい。
1988
1989パートの実体が外部にある external-body を作成するコマンド `e' について
1990説明しましょう。access-type に ftp か anon-ftp を入力するときは、
1991ange-ftp のおかげでリモートのファイル名が補完できます。access-type が
1992local-file の場合は、もちろんファイル名を補完できます。
1993
1994もし、マルチパートの作成途中でやっぱりシングルパートに戻したくなったら、
1995一番上のマルチパート部分で `d' を押して下さい。
1996
1997
1998
1999File: mew.ja.info, Node: charset-guess, Next: longline, Prev: mime-comp, Up: Composing
2000
2001文字コードの決定
2002================
2003
2004Mew はシングルパートとマルチパートの両方に対し、配送時の文字コードを決
2005定する機能を持っています。
2006
2007<シングルパート>
2008
2009Draft モードで `C-cC-m' や `C-cC-c' と入力しメッセージを作成すると、
2010Mew は本文の内部表現から配送時の文字コードを決定します。バイリンガル
2011Emacs では、7 ビットの文字コードに対し US-ASCII を選び、8 ビットの文字
2012コードに対し ISO-8859-1 を選択します。国際化 Emacs では、内部表現から
2013Mew が定めた規則に従って、配送時の文字コードを決定します。
2014
2015<マルチパート>
2016
2017マルチパートの一部として添付するデータは、ファイルですからディスク上に
2018存在します。そこで、メッセージの作成の際に、配送時の文字コードを決定す
2019るためには、まず Emacs のバッファに取り込み、内部表現に直す必要があり
2020ます。内部表現に直した後は、シングルパートと同様の方法で、配送時の文字
2021コードを決定します。
2022
2023バイリンガル Emacs では、Mew はファイルをそのままの形式で読み込みます。
2024ですから、7 ビットのファイルには US-ASCII が、8 ビットのファイルには
2025ISO-8859-1 が選ばれます。
2026
2027国際化 Emacs では、Mew は環境(つまり auto conversion)に従って、文字コー
2028ドを推測しながらファイルを読み込みます。国際化 Emacs でこの環境を決定
2029するコマンドは、`C-x RET l' です。
2030
2031たとえば、日本語の環境では、国際化 Emacs は ISO-2022-JP、EUC-JP、そし
2032て、Shift_JIS を見事に推測し、日本語用の内部表現に変換してバッファに格
2033納します。Mew はこの内部表現から、配送時の文字コードとして ISO-2022-JP
2034を選択します。つまり、ファイルの文字コードが EUC-JP や Shift-JIS であっ
2035ても、配送用の ISO-2022-JP に自動的に変換されます。そこでユーザは、添
2036付するファイルの文字コードを気にすることなしに、ファイルを添付可能です。
2037
2038もし、ディスク上のファイルの coding-system を明示的に指定したいなら`I'
2039を使って下さい。これを入力文字コードと呼ぶことにします。また、配送時の
2040coding-system を明示的に指示したいなら、`C' を利用して下さい。
2041
2042文字コードの情報は、添付領域において、丸括弧の内側に表示されます。もし、
2043配送時の文字コードが明示的に指定されていれば、それが表示されます。そう
2044でなくて、入力文字コードが明示的に指定されていれば、それが "*" と共に
2045表示されます。そうでなければ、"guess" と表示されます。
2046
2047以下の例の見て下さい。パート 1 は、本文ですからあらかじめバッファ内に
2048あります。"guess" と表示されていますから、配送時の文字コードを Mew が
2049定めた規則に従って決定します。
2050
2051パート 2 は、入力文字コードとして iso-8859-1 が指定されていますので、
2052ファイルの文字コードを iso-8859-1 であるとして読み込み、内部表現に変換
2053します。配送時の文字コードは Mew が定めた規則に従って決定します。
2054
2055パート 3 の入力文字コードは、この例だけからだと明示的に指定されている
2056か分かりません。(しかし、ユーザ自身はは実際に指定したか分かっているは
2057ずです。) とにかく、ファイルは内部表現に直され、配送時の文字コードに指
2058定されている EUC-JP に変換されます。
2059
2060     ----------------------------- attachments -----------------------------
2061           Multipart/Mixed                                         1/
2062          1  Text/Plain(guess)                                       CoverPage*
2063          2  Text/Plain(*iso-8859-1)                                 text1
2064     B    3  Text/Plain(euc-jp)                                      text2
2065          4                                                          .
2066     --------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------
2067
2068バイリンガル Emacs では `C' と `I' は利用できません。
2069
2070
2071
2072File: mew.ja.info, Node: longline, Next: reply, Prev: charset-guess, Up: Composing
2073
2074長い行の取り扱い
2075================
2076
2077長い間、メッセージに書く文章は、自分自身で各行を(英文字で)70文字程度に
2078折り返すべきだとされてきました。RFC 3676 で Text/Plain が拡張され、
2079format パラメータに flowed という値が定義されました。
2080
2081このおかげで、送り側で長い行を目印を付けて折り返し、受け取り側で長い行
2082に戻せるようになりました。ユーザの目から見れば、メッセージに長い行を気
2083軽に書いてもよくなったということです。
2084
2085Mew で、長い行を flowed で折り返すには 2 つの方法があります。
2086
20871) 明示的に折り返すには、`C-cC-f'を実行します。
2088
2089このコマンドは、草稿に長い行があるかを調べます。
2090`mew-flowed-fold-threshold' を越える行が見つかったら、flowed で折り返
2091しを実行します。この変数の値は 78 です。
2092
2093折り返した行が、何文字以内になるかを制御する変数が
2094`mew-flowed-fold-length'です。初期値は 70 です。
2095
2096折り返す方法は、文字コードによって変わります。分かち書きをする文字コー
2097ドでは、既存の空白文字の後に改行文字を入れて折り返します(delsp=no)。分
2098かち書きをしない文字コードでは、適切な場所に空白文字と改行文字の両方を
2099挿入して折り返します(delsp=yes)。
2100
2101もう一度 `C-cC-f' を実行すると、折り返された行が元に戻ります。
2102
21032) `mew-use-format-flowed' が `t' の場合は、`C-cC-c'や`C-cC-m'でメッセー
2104ジを作成するときに、この機能が働きます。この変数の初期値は `nil' です。
2105
21063) `C-cC-pC-f' で、`mew-use-format-flowed' の値を反転できます。
2107
2108
2109なお、メッセージを表示する際は、`mew-use-format-flowed' の値に関係なく
2110flowed で折り返された行は、元に戻されます。長い行が見にくい場合は、
2111Summary モードで `_' を利用しましょう。
2112
2113`mew-flowed-auto-wrap' が `t' の場合、メッセージを表示すると、元に戻さ
2114れた行に一回 `_' が実行され、折り返された状態で表示されます。
2115`mew-flowed-auto-wrap' のデフォルトの値は `t' です。
2116
2117
2118
2119File: mew.ja.info, Node: reply, Next: forward, Prev: longline, Up: Composing
2120
2121メッセージへの返答と宛先の決定
2122==============================
2123
2124新規にメッセージを書く場合は、To:、Cc:、および Newsgroups: を自分で書
2125くことになります。一方 Summary モードで `a' や `A' を使って、あるメッ
2126セージに返答しようとすると、To:、Cc:、Newsgroups: は自動的に用意されま
2127す。
2128
2129Summary モードで `a' や `A' を使うと、新しい草稿が Draft modeに用意さ
2130れます。To:、Cc:、Newsgroups: の値は、以下の三つの alist に従って用意
2131されます。
2132
2133  1. もし `C-u' 付きで呼び出された場合、送信者/投稿者のみに返答する。
2134     この場合、`mew-reply-sender-alist' が利用される。
2135  2. もし対象が自分自身で送ったメッセージなら、そのヘッダを加工せずに
2136     返答したいのであろう。この場合、`mew-reply-fromme-alist' が利用さ
2137     れる。
2138  3. そうでなければ、すべての人に返答する。この場合、
2139     `mew-reply-all-alist' が利用される。
2140
2141`mew-reply-sender-alist' の初期値は以下の通りです。
2142
2143     '(("Reply-To:"
2144        ("To:" "Reply-To:" "From:"))
2145       (t
2146        ("To:" "From:")))
2147
2148これは、次のように解釈します。
2149
2150  1. Reply-To: が存在すれば、Reply-To: と From: の値を新しい To: へコ
2151     ピーする。
2152  2. そうでなければ、From: の値を新しい To: へコピーする。
2153
2154もし、Reply-To: で指定されたアドレスのみに返答したい場合は、
2155`mew-reply-sender-alist' を以下のように設定するとよいでしょう。
2156
2157     (setq mew-reply-sender-alist
2158           '(("Reply-To:"
2159              ("To:" "Reply-To:"))
2160             (t
2161              ("To:" "From:"))))
2162
2163`mew-reply-fromme-alist' の初期値は以下の通りです。
2164
2165     '((t
2166        ("To:" "To:")
2167        ("Cc:" "Cc:")
2168        ("Newsgroups:" "Newsgroups:"))))
2169
2170これは、次のように解釈します。
2171
2172  1. To: の値を新しい To: へ、Cc: の値を新しい Cc: へ、Newsgroups: の
2173     値を新しい Newsgroups: へコピーする。
2174
2175`mew-reply-all-alist' の初期値は以下の通りです。
2176
2177     '((("Followup-To:" "poster")
2178        ("To:" "From:"))
2179       ("Followup-To:"
2180        ("Newsgroups:" "Followup-To:" "Newsgroups:"))
2181       ("Newsgroups:"
2182        ("Newsgroups:" "Newsgroups:"))
2183       ("Reply-To:"
2184        ("To:" "Reply-To:" "From:")
2185        ("Cc:" "To:" "Cc:" "Apparently-To:"))
2186       (t
2187        ("To:" "From:")
2188        ("Cc:" "To:" "Cc:" "Apparently-To:")))
2189
2190これは、次のように解釈します。
2191
2192  1. Follwup-To: の値が "poster" であれば、From: の値を新しい To: へコ
2193     ピーする。
2194  2. Follwup-To: が存在すれば、Follwup-To: と Newsgroups: の値を新しい
2195     Newsgroups: へコピーする。
2196  3. Newsgroups: が存在すれば、Newsgroups: の値を新しい Newsgroups: へ
2197     コピーする。
2198  4. Reply-To: が存在すれば、Reply-To: と From: の値を新しい To: へコ
2199     ピーする。また、To:、Cc:、Apparently-To: の値を新しい Cc: へコピー
2200     する。
2201  5. そうでなければ、From: の値を新しい To: へコピーする。また、To:、
2202     Cc:、Apparently-To: の値を新しい Cc: へコピーする。
2203
2204`mew-reply-all-alist' を以下のように設定したいと思う人もいるかもしれま
2205せん。
2206
2207     (setq mew-reply-all-alist
2208           '((("Followup-To:" "poster")
2209              ("To:" "From:"))
2210             ("Followup-To:"
2211              ("Newsgroups:" "Followup-To:"))
2212             ("Newsgroups:"
2213              ("Newsgroups:" "Newsgroups:"))
2214             ("Reply-To:"
2215              ("To:" "Reply-To:"))
2216             (t
2217              ("To:" "From:")
2218              ("Cc:" "To:" "Cc:" "Apparently-To:"))))
2219
2220あるアドレスが複数ある場合は、自動的に 1 つになります。また、匿名の宛
2221先を表す ":;" で終るアドレスも、自動的に消去されます。
2222
2223自分のアドレスは自動的に消去されます。自分のアドレスは、
2224`mew-config-alist' などから `mew-mail-address-list' に自動設定されます。
2225この値が気に入らないなら、以下のように明示的に設定することも可能です。
2226
2227     (setq mew-mail-address-list
2228            '("^pooh@[a-z]*.example.org$"
2229              "^pooh@example.net$"
2230              "^winnie@example.jp$"))
2231
2232
2233
2234File: mew.ja.info, Node: forward, Next: resend, Prev: reply, Up: Composing
2235
2236メッセージの転送
2237================
2238
2239メッセージを転送するには、Summary モードで `f' や `F' を利用します。す
2240ると、Draft モードに移行し、あらかじめメッセージが添付領域に添付された
2241草稿が準備されます。
2242
2243また Draft モードで添付領域を用意し、メッセージをコピー(`c')したりメッ
2244セージにリンク(`l')を張ったりしても、メッセージを転送できます。ファイ
2245ル名が数字([0-9]+)の場合は、自動的にメッセージだと判断されます。また、
2246添付領域で `y' を使うと、Message モードに表示しているメッセージにリン
2247クを張るので便利です。
2248
2249通常は添付したメッセージの全体が転送されます。もし、ヘッダの一部を削りた
2250い場合は、`mew-field-delete-for-forwarding' を定義して下さい。以下
2251に "Received:" と "Return-Path:" を転送時に削るための設定例を示します。
2252
2253     (setq mew-field-delete-for-forwarding '("Received:" "Return-Path:"))
2254
2255
2256
2257File: mew.ja.info, Node: resend, Next: shortcut, Prev: forward, Up: Composing
2258
2259メッセージの再送
2260================
2261
2262メッセージのヘッダの一部のみを変更して、送信したい場合があります。
2263
2264たとえば、同じ内容のメッセージを、複数の宛先に独立して送りたい場合です。
2265pooh 宛のメッセージを作成して、+queue に入れ、すぐさまそのメッセージを
2266コピーし、宛先だけを piglet に変更したい場合を想像して下さい。これを、
2267メッセージの再利用による送信と呼びましょう。
2268
2269また、メッセージに Resent-To: というフィールドを付けて再送したいことも
2270あります。これは、転送の一種です。こちらはヘッダだけ書き直すので、ヘッ
2271ダ変換といいます。前節で説明した転送は、メッセージを新規のメッセージに
2272包み込んで転送するため、カプセル化と呼ばれています。
2273
2274ヘッダの一部だけを編集し、メッセージを送信したり、キューに入れたりする
2275モードとして、Header モードが用意されています。本文が編集できない
2276Draft モードだと思えばいいでしょう。
2277
2278Header モードに入るために、Summary モードには以下のコマンドが用意され
2279ています。
2280
2281`W'
2282     メッセージの再利用による送信。対象となるメッセージの To:、Cc:、
2283     From: などを書き換えるために、Header モードに移行する。典型的には、
2284     +queue または +postq に入っているメッセージに対して利用する。
2285`r'
2286     メッセージの再送。対象となるメッセージのヘッダに、Resent-To:、
2287     Resent-Cc:、Resent-From: などを追加するために、Header モードに移
2288     行する。再送によるメッセージの転送は、受信者を混乱させることがあ
2289     るので、よく考えてから利用すること。
2290
2291Header モードでは、Draft モードのように、補完や循環的な補完が利用でき
2292ます。ヘッダの入力が終わったら、以下のどちらかのコマンドを用いて、メッ
2293セージを送信して下さい。本文が表示されていないので不安かもしれませんが、
2294ちゃんと対象となっているメッセージの本文とヘッダの一部が再利用されます。
2295
2296`C-cC-m'
2297     メッセージを作成し +queue または +postq に入れ、送信待ち状態にす
2298     る。
2299`C-cC-c'
2300     メッセージを作成し送信する。"Really send this message? (y or n) "
2301     と訊かれる。`y' を押せば送信される。
2302
2303
2304
2305File: mew.ja.info, Node: shortcut, Next: mark-b-comp, Prev: resend, Up: Composing
2306
2307電子署名/暗号メールを作成する
2308=============================
2309
2310ここでは、テキストである本文を PGP や S/MIME で署名したり暗号化したり
2311する方法について説明します。紹介するコマンドは以下の通りです。
2312
2313`C-cC-s'
2314     草稿全体を署名する。パスフレーズを入力すること。
2315`C-cC-e'
2316     草稿全体を暗号化する。
2317`C-cC-b'
2318     草稿全体を署名後暗号化する。パスフレーズを入力すること。
2319`C-cC-r'
2320     草稿全体を暗号化後署名する。パスフレーズを入力すること。
2321
2322メッセージを暗号化するには受信者の公開鍵を使用します。逆に署名するには
2323自分の秘密鍵を使います。よって、署名するためにはパスフレーズを入力する
2324必要があります。ただし、パスフレーズの保存機能やマスターパスワードを使っ
2325ており、パスフレーズが保存されている場合は、パスフレーズを入力する必要
2326はありません(*Note password::)。
2327
2328これらのコマンドは、通常 PGP/MIME を作成します。S/MIME を作成したい場
2329合は、以下のように設定して下さい。
2330
2331     (setq mew-draft-privacy-method 'smime)
2332
2333この変数の値は、Draft モードの `C-cC-pC-m' でも変更できます。
2334
2335上記4つのコマンドは、次節で説明するマークを使った作成方法の省略方法に
2336当たります。
2337
2338メッセージに署名を施すには、`C-cC-s' と入力します。署名の際には、自分
2339の秘密鍵を復号化する必要がありますので、パスフレーズがキャッシュされて
2340いなければ、入力を促されます。署名が施されたメッセージは、+queue また
2341は+postq に格納されます。
2342
2343自分の秘密鍵は、From: にあるアドレスを元に特定されます。From: がない場
2344合は、デフォルトの秘密鍵が選択されます。From: にあるアドレスとは違うア
2345ドレスで秘密鍵を指定したい場合は、`C-uC-cC-s' と入力して下さい。
2346
2347メッセージを暗号化するには、`C-cC-e' とタイプして下さい。To: や Cc: か
2348らアドレスを切り出して、その受信者が復号化できるよう暗号化します。暗号
2349化するだけのなので、パスフレーズを訊かれることはありません。作成された
2350メッセージは、+queue に格納されます。
2351
2352このメッセージは、受信者の公開鍵に加えて、自分の公開鍵でも暗号化されて
2353います。ですから、作成したメッセージを復号化できます。たとえば、`g' で
2354+queue に移動し、念のため復号化して確認することが可能です。
2355
2356署名後暗号化するには、`C-cC-b' と入力します。暗号化後署名するには、
2357`C-cC-r' とタイプします。どちらの場合も作成されたメッセージは、+queue
2358に蓄えられます。
2359
2360署名を施したり、暗号化したりしてメッセージを送ろうと思っていても、うっ
2361かり忘れることがあります。これを防ぐために、メッセージを作成するコマン
2362ド `C-cC-m' や `C-cC-c' を実行すると、自動的に署名や暗号化を施す機能が
2363あります。
2364
2365作成するすべてのメッセージのプライバシを保護したいなら、
2366`mew-protect-privacy-always' を `t' にして、
2367`mew-protect-privacy-always-type' に利用したいサービスを設定します。
2368
2369暗号化されたメッセージに対する返答メッセージのプライバシを保護したいな
2370ら、`mew-protect-privacy-encrypted' を `t' にして、
2371`mew-protect-privacy-encrypted-type' に利用したいサービスを設定します。
2372この設定は、暗号化されたメッセージへの返答する場合、上記のすべてのメー
2373ルに対する設定よりも優先されます。
2374
2375以下に利用できるサービスを示します。かっこ内はそれぞれのサービスを表す
2376シンボルです。`C-cC-m' や `C-cC-c' と入力する際に利用されるサービスは、
2377モードラインに表示されます。
2378
2379pgp-signature (PS)
2380     PGP で署名
2381pgp-encryption (PE)
2382     PGP で暗号化
2383pgp-signature-encryption (PSPE)
2384     PGP で署名後暗号化
2385pgp-encryption-signature (PEPS)
2386     PGP で暗号化後署名
2387smime-signature (SS)
2388     S/MIME で署名
2389smime-encryption (SE)
2390     S/MIME で暗号化
2391smime-signature-encryption (SSSE)
2392     S/MIME で署名後暗号化
2393smime-encryption-signature (SESS)
2394     S/MIME で暗号化後署名
2395
2396以下の例は、すべてのメッセージに対し署名する設定です。
2397
2398     (setq mew-protect-privacy-always t)
2399     (setq mew-protect-privacy-always-type 'pgp-signature)
2400
2401以下の例は、暗号化されたメッセージへの返答メッセージに対し、PGP で暗号
2402化する設定です。
2403
2404     (setq mew-protect-privacy-encrypted t)
2405     (setq mew-protect-privacy-encrypted-type 'pgp-encryption)
2406
2407Draft モードでは、`C-cC-pC-a' で `mew-protect-privacy-always'、
2408`C-cC-pC-e' で `mew-protect-privacy-encrypted' の値を反転できます。
2409
2410Draft モードにおいて現在書いている草稿に対してのみあらかじめサービスを
2411指定しておき、送信時にサービスを施すことを忘れないようにできます。現在
2412の草稿に対し `C-cC-m' や `C-cC-c' で施されるサービスを指定するには、
2413`C-cC-pC-d' に続いて上記のサービスの 1 つを入力して下さい。現在のサー
2414ビスをキャンセルするには、サービス名の代りに単に `RET' を押して下さい。
2415
2416`C-cC-c' や `C-cC-m' でメッセージを作成する際、署名や暗号化に
2417失敗したら、草稿に戻ります。このとき指定していたサービスはキャンセルされ
2418ます。続けて `C-cC-c' や `C-cC-m' でメッセージを作成すると、普
2419通のメッセージが作成されるので気をつけて下さい。問題を取り除いた後、同じ
2420サービスを望むなら、明示的に `C-cC-pC-d' でサービスを指定するか、
2421`C-cC-s'、`C-cC-e' などを用いて下さい。
2422
2423
2424`mew-use-old-pgp' を `t' に設定すれば(初期値は `nil')、`C-cC-s' や
2425`C-cC-e' は PGP/MIME の代りに、古い PGP の書式に従ってメッセージを生成
2426します。添付領域がある場合は、エラーになります。
2427
2428上記で説明した `mew-protect-privacy-*' は、PGP/MIME のみに有効であり、
2429古い PGP には機能しません。`C-cC-m' や `C-cC-c' で常に古い PGP の署名
2430を施すには、`mew-protect-privacy-with-old-pgp-signature'を `t' にして
2431下さい。
2432
2433PGP/MIMES/MIME のために Mew は GnuPG 1.x と 2.0 をサポートしていま
2434すが、2.1 はサポートしていません。
2435
2436
2437
2438File: mew.ja.info, Node: mark-b-comp, Next: pgp-key, Prev: shortcut, Up: Composing
2439
2440マークを使った電子署名/暗号メールの作成
2441=======================================
2442
2443PGP/MIMES/MIME、および ZIP をサポートするために、マークを使った作成
2444方法が提供されています。以前の例を思い出してみましょう。
2445
2446     ----------------------------- attachments -----------------------------
2447           Multipart/Mixed                                         1/
2448          1  Text/Plain(guess)                                       CoverPage*
2449     B    2  Image/Gif                    MagicPoint のロゴ          mgp.gif
2450     Q    3  Application/Postscript       資料                       ohp.ps
2451          4                                                          .
2452     --------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------
2453
2454行頭に `B' や `Q' といったマークがあります。このマークは符号化を意味し
2455ています。Mew では、新しい概念「符号化」を導入しています。符号化には、
2456Base64、Quoted-Printable、Gzip64 (Gzip + Base64)、署名、暗号化などがあ
2457ります。
2458
2459現在次の 8 つのマークがサポートされています。
2460
2461`" "'
2462     符号化しない。ただし、8 ビットのテキストは符号化されるかもしれな
2463     い。
2464`B'
2465     Base64
2466`Q'
2467     Quoted-Printable
2468`G'
2469     Gzip64(gzip 圧縮し Base64 で符号化する。Mew が実験的に採用してい
2470     る。相手が Mew を使っていない場合は、使用すべきではない。)
2471`PS'
2472     PGP で電子署名。
2473`PE'
2474     PGP で暗号化。
2475`SS'
2476     S/MIME で電子署名。
2477`SE'
2478     S/MIME で暗号化。
2479
2480添付領域でのマークに関係する新しいキー割当は以下の通りです。
2481
2482`B'
2483     Base64 で符号化するため `B' マークを付ける。
2484`Q'
2485     Quoted-Printable で符号化するため `Q' マークを付ける。
2486`G'
2487     Gzip64 で符号化するため `G' マークを付ける。ただし、Text/Plain2488     Application/Postscript でしか実行できない。これ以外の型には圧縮は
2489     無意味である。なぜなら、jpeg などはあらかじめ圧縮されているから。
2490`S'
2491     PGP で署名するため `PS' マークを付ける。
2492`E'
2493     PGP で暗号化するため `PE' マークを付ける。受信者のアドレスを入力
2494     する。
2495`M-s'
2496     S/MIME で署名するため `SS' マークを付ける。
2497`M-e'
2498     S/MIME で暗号化するため `SE' マークを付ける。受信者のアドレスを入
2499     力する。
2500`Z'
2501     ZIP で直ちに暗号化する。暗号化された後は、`B'マークが付く。
2502`U'
2503     符号化を元に戻す。元々のマークに戻る。
2504
2505次の例を考えてみましょう。パート 2 は PGP で署名され、"kazu" 用に PGP
2506で暗号化されます。安心して下さい。説明の部分は上書きされていますが、保
2507存されています。パート 3 は Gzip64 で符号化されます。
2508
2509     ----------------------------- attachments -----------------------------
2510           Multipart/Mixed                                         1/
2511          1  Text/Plain(guess)                                       CoverPage*
2512     PSPE 2  Image/Gif                    kazu@example.org          mgp.gif
2513     G    3  Application/Postscript       資料                       ohp.ps
2514          4                                                          .
2515     --------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------
2516
2517マークを付けた後は、`C-cC-m' や `C-cC-c' を使って、メッセージを作成し
2518て下さい。
2519
2520
2521
2522File: mew.ja.info, Node: pgp-key, Next: anonymous, Prev: mark-b-comp, Up: Composing
2523
2524PGP の鍵の配布
2525==============
2526
2527PGP の公開鍵を配布するには、Draft モードの添付領域で `p' を押して下さ
2528い。だれの公開鍵を配布するか尋ねられます。自分の公開鍵であれば、単に
2529`RET' と入力して下さい。他人の公開鍵であれば、補完を利用しながらその人
2530のアドレスを入力して下さい。PGP の公開鍵は、Application/Pgp-Keys とい
2531うデータ型で配送されます。
2532
2533Summary モード、あるいは、Virtual モードでメッセージを読んでいる際に、
2534あるパートのデータ型が Application/Pgp-Keys であれば、Mew は PGP の公
2535開鍵リングにそれを登録しようとします。Mew は、「信用度」と「有効性」を
2536全く考慮しないことに注意して下さい。これらの値を設定するのは、あなた自
2537身です。設定は Mew が表示する説明に従って下さい。もし、「信用度」と
2538「有効性」の意味が分からなければ、PGP を使って自分のプライバシを保護し
2539ようとする前に、PGP が提供する「信用の輪」とは何かを学ぶべきです。
2540
2541
2542
2543File: mew.ja.info, Node: anonymous, Next: Marks, Prev: pgp-key, Up: Composing
2544
2545宛先を匿名にしたメッセージの送信
2546================================
2547
2548宛先を匿名にして、複数の受信者にメッセージを送信したいことがあります。
2549
2550たとえば、pooh がパーティーへのお誘いを複数の友達に送ることを考えて下
2551さい。パーティーへ参加するという piglet からの返事は、pooh のみに送る
2552べきです。しかし、To: にたくさんの友達を列挙していると、piglet は誤っ
2553て多くの人に返答を送りつけてしまうかもしれません。そもそも、pooh は誰
2554を誘ったのか、当日までふせておきたいこともあるでしょう。
2555
2556このような要望を実現するために、Mew では匿名の宛先として、":;" を利用
2557します。以下の例を見て下さい。
2558
2559     To: party:piglet@example.org,roo@example.org;
2560     From: Pooh <winnie-the-pooh@example.net>
2561
2562"party" という説明文字列の後に ":" があります。そして、いくつかアドレ
2563スが "," で区切られながら列挙され、";" で終端されています。このような
2564形式でアドレスを書くと、Mew は ":" と ";" のアドレスにメッセージを届け
2565ますが、ヘッダからは削り取ります。この例では、piglet と roo は以下のよ
2566うなメッセージを受け取ります。
2567
2568     To: party:;
2569     From: Pooh <winnie-the-pooh@example.net>
2570
2571受信者はこのヘッダから、送信者は pooh であることは分かりますが、自分以
2572外の誰に送られたのかは、想像するほかありません。また、"party:;" という
2573文字列は、アドレスではありませんから、ここに返答することも不可能です。
2574
2575なお、To: や Cc: にたくさんのアドレスを列挙することは、本質的によいこ
2576とではありません。特定の人にメッセージを何度も送信する機会があるなら、
2577通常メーリングリストを作成します。
2578
2579
2580
2581
2582File: mew.ja.info, Node: Marks, Next: unread mark, Prev: anonymous, Up: Top
2583
2584愉快なマークたち
2585****************
2586
2587ここでは、Summary モードでユーザが付けたり消したりできるマークについて
2588説明します。このマークは以下のように、行頭に付きます。(Mew が付けるマー
2589クは日付の左に付くことに注意。)
2590
2591     D 03/12 Hidenori Ohta  今週末                    |日曜にストーンマジック
2592     oM03/14 ももちゃん     能登の写真                |この前撮った写真を添付
2593     * 03/15 Neat Sumikawa  Re: ワイン                |じゃぁ、水曜日に例の店
2594
2595現在利用できるマークは以下の 6 つです。
2596
2597`U'
2598     未読マーク。
2599`D'
2600     消去のマーク。
2601`X'
2602     消去のマーク。
2603`o'
2604     整頓、つまり、フォルダを移動させるマーク。
2605`*'
2606     処理の対象とするマーク。
2607`$'
2608     マークを一時的に待避するためのマーク。
2609
2610マークを付けるだけでは、メッセージがなくなったりすることはありません。
2611`o'、`D'、`X' といったマークを実際に処理するコマンドは、`x' です。マー
2612クを付けるのは気軽にできますが、`x' を押すときは慎重にお願いします。
2613
2614以下それぞれについて説明します。また、Mew が表示するマークについてもま
2615とめます。
2616
2617* Menu:
2618
2619* unread mark::                 未読 `U'
2620* delete mark::                 消去 `D'、`X'
2621* refile mark::                 整頓 `o'
2622* target mark::                 対象 `*'
2623* escape mark::                 待避 `$'
2624* unmark::                      マークの消去
2625* mark change::                 マークの変換
2626* sync::                        IMAP サーバとのマークの整合性
2627* off-line::                    IMAP のためのマークのオフライン処理
2628* mew-mark::                    Mew が表示するマーク
2629
2630
2631
2632File: mew.ja.info, Node: unread mark, Next: delete mark, Prev: Marks, Up: Marks
2633
2634未読 `U'
2635========
2636
2637以下のように設定すると、メッセージを一覧表示する際に、未読マーク
2638`U' がメッセージに付きます。
2639
2640     (setq mew-use-unread-mark t)
2641
2642`SPC'、`n'、および `p' などでメッセージを読むと
2643`U' マークは消えます。
2644
2645この三つのコマンドは、通常 `*' マーク、`U' マーク、およびマー
2646クの付いていないメッセージを読み進みます。`zSPC' を押すと、これら
2647は `*' マークと `U' マークの付いたメッセージのみを読み進めま
2648す。これは、未読のメッセージを読み進める場合に便利です。もう一度
2649`zSPC' を実行すると、対象とするメッセージが元に戻ります。
2650
2651前のメッセージにマークを付けて、現在のメッセージに移動して来ると、`U'
2652マークは消えます。`SPC'、`n'、および `p' で移動して来た場合は、このメッ
2653セージを読むことを意図しているはずですが、マークを付けることで移動した
2654場合はメッセージを読むことを意図していないかもしれません。その場合、
2655`U' マークが消えると少し不便です。マークを付けることで移動した際に、
2656`U' マークを消したくないのであれば、以下のように設定するとよいでしょう。
2657
2658     (setq mew-delete-unread-mark-by-mark nil)
2659
2660以下に `U' マークに関するコマンドをまとめます。
2661
2662`zSPC'
2663     `SPC'、`n'、および `p' が読み進める対象とするメッセージを反転させ
2664     る。反転とは、「`U' マーク、`*' マーク、およびマークなし」と「`U'
2665     マークおよび `*' マーク」に対し、一方を他方へ変えること。
2666`M-u'
2667     `U' マークを付ける。
2668
2669
2670
2671
2672File: mew.ja.info, Node: delete mark, Next: refile mark, Prev: unread mark, Up: Marks
2673
2674消去 `D'、`X'
2675=============
2676
2677メッセージを消去するには、まず Summary モードで `d' を押して、
2678`D' マークを付けます。マークを付けただけでは何も起こらないので、間
2679違って `d' を押しても大丈夫です。デフォルトでは、`x' を押すと
2680`D' マークの付いたメッセージがゴミ箱に移動します。
2681
2682ローカル・フォルダのためのゴミ箱は +trash です。IMAP のためのゴミ箱は、
2683%trash です。
2684
2685ゴミ箱の中のメッセージを実際に消去するには、以下の 2 つの方法がありま
2686す。
2687
2688  1. Summary モードで `D' を実行する。
2689  2. ゴミ箱で `D' マークを付けて、`x' を押す。
2690
2691もう少し正確に言うと、ローカル・フォルダでは以下のルールが適用されます。
2692(`mew-trash-folder' の初期値は +trash。
2693`mew-trash-folder-list' の初期値は `nil'。)
2694
2695   - `mew-trash-folder' が `nil' なら、`D' マークの付いたメッセージは
2696     消去される。
2697   - `mew-trash-folder-list' が定義されていたら、それらのフォルダ
2698     で `D' マークを付けたメッセージは消去される。それ以外のフォルダからは
2699     `mew-trash-folder' へ。
2700   - `mew-trash-folder-list' が `nil' なら、 `mew-trash-folder' で `D'
2701     マークを付けたメッセージは消去される。それ以外のフォルダからは
2702     `mew-trash-folder' へ。(これが初期値。)
2703
2704IMAP に対しては、`mew-imap-trash-folder' と
2705`mew-imap-trash-folder-list' に従って、同じ規則が適用されます。
2706
2707すべての `*' マークを `D' マークに変換できれば、一度にたくさんの `D'
2708マークを付けられて便利です。これには、`md' を利用して下さい。
2709
2710また、`Md' を使うと、現在のフォルダ内で同じ Message-Id: を持つメッセー
2711ジがある場合、1 つを残して他のメッセージに `D' が付きます。
2712
2713`D' マークに似たものに `X' マークがあります。このマークの付けられたメッ
2714セージは、`x' を押した際に必ず消去されます。`X' マークは、`M-d' で付け
2715ることができます。
2716
2717`mxM-d' で、`X' マークが付いたメッセージだけを処理できます。
2718すべての `*' マークを `X' マークに変換するコマンドは、
2719`mM-d' です。
2720
2721
2722以下に、`D' マークと `X' マークに関するコマンドをまとめます。
2723
2724`d'
2725     `D' マークを付ける。
2726`M-d'
2727     `X' マークを付ける。
2728`md'
2729     `*' マークを `D' マークへ変換する。
2730`mM-d'
2731     `*' マークを `X' マークへ変換する。
2732`x'
2733     マークの付いたメッセージを処理する。
2734`mxd'
2735     `D' マークの付いたメッセージのみを処理する。
2736`mxM-d'
2737     `X' マークの付いたメッセージのみを消去する。
2738`D'
2739     ゴミ箱の中のメッセージを全部消去する。
2740`C-uD'
2741     指定されたフォルダのメッセージを全部消去する。
2742
2743
2744
2745File: mew.ja.info, Node: refile mark, Next: target mark, Prev: delete mark, Up: Marks
2746
2747整頓 `o'
2748========
2749
2750メッセージを整頓するには `o' を押して、移動先のフォルダを入力し、
2751`o' マークを付けます。移動先のフォルダは、賢く推測してくれるので、
2752ほどんどの場合はフォルダ名を入力する代わりに `RET' を押すだけです。
2753"," で区切って複数のフォルダを入力することもできます。もちろん、
2754`TAB' で補完できます。詳しくは *Note Refile:: を参照して下さい。
2755
2756`o' マークの付いたメッセージの上で `o' を押すと、移動先を追加したり変
2757更したりできます。また、実際の移動は `x' と入力されたときに実行されま
2758す。
2759
2760複数のフォルダを指定し、移動させたときのことを考えましょう。ハードリン
2761クの機能を持つファイルシステムを使っている場合、そのメッセージは最初の
2762フォルダに移動され、その他のフォルダからはハードリンクが張られます。そ
2763うでないファイルシステムの場合は、最初のフォルダに移動後、その他のフォ
2764ルダへ複製されます。
2765
2766指定したフォルダが 1 つで、しかもそれが現在のフォルダである場合、整頓
2767してもなにも起こりません。指定したフォルダが複数で、現在のフォルダが含
2768まれる場合、現在のフォルダ内での番号を保ったまま、その他のフォルダから
2769ハードリンクが張られるか、その他のフォルダへ複製されます。
2770
2771`o' に似ていますが、かならず現在のフォルダも候補として提示する
2772`c' というコマンドも用意されています。
2773
2774以下に、`o' マークに関するコマンドをまとめます。
2775
2776`o'
2777     `o' マークを付ける。
2778`c'
2779     `o' マークを付ける。推測したフォルダに加えて、現在のフォルダも候
2780     補として提示する。
2781`x'
2782     `o' マークの付いたメッセージを移動させる。
2783`mxo'
2784     `o' マークの付いたメッセージのみを移動させる。他のマークは処理しない。
2785`C-umxo'
2786     `o' マークの付いたメッセージの中で、現在のメッセージと同じ移動先
2787     を持つもののみを移動させる。
2788
2789
2790
2791File: mew.ja.info, Node: target mark, Next: escape mark, Prev: refile mark, Up: Marks
2792
2793対象 `*'
2794========
2795
2796後から読み返したいメッセージには、`*' で `*' マークを付けて下さい。ま
2797た、選択コマンド `?' を使うと、入力した条件にマッチするメッセージに
2798`*' マークが付きます(詳しくは、*Note search:: を参照して下さい)。`N'
2799や `P' で `*' マークの付いたメッセージに移動し表示できます。
2800
2801以下に、`*' に関連するコマンドを示します。
2802
2803`*'
2804     `*' マークを付ける。
2805`N'
2806     下方向の `*' マークの付いたメッセージへ移動し表示。
2807`P'
2808     上方向の `*' マークの付いたメッセージへ移動し表示。
2809`ma'
2810     マークの付いていないメッセージすべてに `*' マークを付ける。
2811`mr'
2812     入力した正規表現にマッチしたメッセージに `*' マークを付ける。
2813
2814`*' マークは、複数のメッセージを処理するためにも利用します。以下に複数
2815のメッセージを処理するコマンドを示します。
2816
2817`F'
2818     `*' マークの付いたメッセージを MIME 形式で転送するための草稿を準備。
2819`J'
2820     大きなメッセージは Message/Partial として複数に分割されている場合
2821     がある。これらのメッセージには、Mew によって `P' マークが付けられ
2822     ている。ここで、ユーザがそれらのメッセージに `*' マークを付け、こ
2823     のコマンドを実行すれば、元のメッセージが復元される。
2824`mI'
2825     `*' マークの付いている一部だけが取得されたメッセージ群(`T')を取得
2826     する。
2827`C-umI'
2828     `mI' を実行する。
2829`M-b'
2830     `*' マークの付いたメッセージに格納されているメッセージを取り出す。
2831`M-\'
2832     `*' マークの付いたメッセージを引数として、外部コマンドを起動する。
2833`M-t'
2834     `*' マークの付いたメッセージを "uudecode" する。
2835
2836`M-t' では、`*' マークの付いたメッセージがきちんと分割順になっている必
2837要があります。順番がくるっているなら、`S' でソートするとよいかもしれま
2838せん。
2839
2840
2841
2842File: mew.ja.info, Node: escape mark, Next: unmark, Prev: target mark, Up: Marks
2843
2844待避 `$'
2845========
2846
2847たとえば `/' などを使いパターンに合致したメッセージに `*' を付けること
2848を考えて下さい。`*' マークの付いたメッセージがすでにあるなら、これらの
2849メッセージは `/' の結果と混ざってしまいます。そこで、現在の `*' マーク
2850を一時的に保存したくなります。
2851
2852この目的のために、待避マーク `$' が提供されています。典型的な使い方は、
2853以下のようになります。
2854
2855  1. `m$' で `*' マークを一旦 `$' マークに待避
2856  2. `/' などで `*' マークを付け、`*' マークのついたメッセージを処理
2857  3. `U*' で `*' マークを消去
2858  4. `m*' で `$' マークを `*' マークへ戻す
2859
2860`$' マークに関するコマンドを以下にまとめます。
2861
2862`m$'
2863     `*' マークを `$' マークへ変換。
2864`m*'
2865     `$' マークを `*' マークへ変換。
2866
2867
2868
2869File: mew.ja.info, Node: unmark, Next: mark change, Prev: escape mark, Up: Marks
2870
2871マークの消去
2872============
2873
2874`o' マークや `D' マークが付いたメッセージは、マーク実行コマンド `x' を
2875押さない限り処理されません。よって、`x' を押す前に、マークを取り止める
2876コマンド `u' でマークを消せば、誤ってメッセージを消すことはありません。
2877
2878以下にマークを消去するコマンドをまとめます。
2879
2880`u'
2881     現在のメッセージのマークを消す。
2882`U'
2883     入力したマークが付いているすべてのメッセージのマークを消す。
2884
2885`$' マークを使って `*' マークを待避し、なんらかの操作をし、元に戻す方
2886法は、目に見えるので分りやすいです。しかしながら、`$' マークが付いてい
2887るメッセージは、マークが付いているので目的の操作の対象外になるかもしれ
2888ません。
2889
2890このため `U*' で消去した `*' マークを復活させるコマンドがあります。そ
2891れは、`M*' です。この方法は、復活できるマークは目に見えないので分りに
2892くいかもしれません。しかしながら、マークが消えているので、そのメッセー
2893ジは確実に目的の操作の対象になります。
2894
2895`M*'
2896     一番最後の `U*' で消した `*' マークを復活させる。
2897
2898
2899
2900
2901File: mew.ja.info, Node: mark change, Next: sync, Prev: unmark, Up: Marks
2902
2903マークの変換
2904============
2905
2906マークには強さのレベルがあります。同じレベルのマークは上書きできます。
2907強いマークは弱いマークを上書きできます。
2908
2909マークを強い順に示します。
2910
2911`o'、`D'、`X'
2912     新たにマークしたときは、次のメッセージを表示。上書きした場合は、
2913     その行に留まる。
2914`*' と `$'
2915     マークを付けた後は、その行に留まる。
2916`U'
2917     マークを付けた後は、その行に留まる。
2918
2919強いマークを付けた後にカーソルが動く方向については、*Note
2920summary-mode:: を参照して下さい。
2921
2922マークは以下のように交換できます。
2923
2924`m$'
2925     `*' -> `$' :: `*' マークを一時的に保存。
2926`m*'
2927     `$' -> `*' :: `*' マークを元に戻す。
2928`ms'
2929     `$' <-> `*'
2930`mM-u'
2931     `*' -> `U' :: 選択コマンド `?' で選んだメッセージを未読にするとき
2932     に便利。
2933`md'
2934     `*' -> `D' :: 選択コマンド `?' で選んだメッセージを消去するときに
2935     便利。
2936`mM-d'
2937     `*' -> `X' :: 選択コマンド `?' で選んだメッセージを消去するときに
2938     便利。
2939`mo'
2940     `*' -> `o' :: 選択コマンド `?' で選んだメッセージをあるフォルダに
2941     移動させる場合に便利。
2942`mc'
2943     `*' -> `o' :: 選択コマンド `?' で選んだメッセージをあるフォルダに
2944     コピーする場合に便利。
2945`e'
2946     最初に入力したマークを次に入力したマークへ変換する。ただし、`o'
2947     マークは対象外。
2948
2949
2950
2951File: mew.ja.info, Node: sync, Next: off-line, Prev: mark change, Up: Marks
2952
2953IMAP サーバとのマークの整合性
2954=============================
2955
2956Mew では、以下のマークに対し、IMAP サーバと整合性を確保できます。
2957
2958`U'
2959     メッセージを読んだか否か。IMAP のフラグは \Seen。通常は %inbox の
2960     みで有効。
2961`*'
2962     注目しているメッセージ。IMAP のフラグは \Flagged。
2963
2964オフラインの操作を許すために、Mew ではユーザが動作を起こすたびに IMAP
2965サーバとマークの整合性を取ります。定期的に整合性を取ることはしません。
2966Mew がマークの整合性を取る方法を以下に示します。
2967
2968  1. `s' + 'update
2969        - 既存のメッセージに対して変更したマークをサーバ側へ反映
2970        - 新着メッセージに対しては、サーバ側のフラグをマークへ反映
2971
2972  2. `x'
2973        - 既存のメッセージに対して変更したマークをサーバ側へ反映
2974
2975  3. `s' + 'sync
2976        - 既存のメッセージに対して変更したマークをサーバ側へ反映
2977        - 既存のメッセージの `*',`U', `$', ` ' マークを一旦クリア
2978        - サーバ側のフラグを既存のメッセージにマークとして反映
2979        - サーバ側で削除されたメッセージを削除
2980
2981
2982
2983File: mew.ja.info, Node: off-line, Next: mew-mark, Prev: sync, Up: Marks
2984
2985IMAP のためのマークのオフライン処理
2986===================================
2987
2988IMAP ユーザは、フォルダ A のメッセージをキャッシュし、出先で `o'マーク
2989や `D' マークを付け、その場でそれらのマークを処理したくなることがあり
2990ます。この場合、その後ネットワークに接続したときに、それらの処理が
2991IMAP サーバに反映されて欲しいと思います。
2992
2993通常 IMAP では、メッセージをフォルダ A からフォルダ B へ移動させた場合、
2994フォルダ A にキャッシュされているそのメッセージを削除し、IMAP サーバか
2995らネットワークを通じ、フォルダ B へそのメッセージをキャッシュし直す必
2996要があります。なぜなら、フォルダ A にキャッシュされているメッセージに
2997付随する IMAP の情報は、フォルダ A 内でのみ有効だからです。
2998
2999出先でフォルダ A のメッセージをフォルダ B へ整理したとしましょう。仮に、
3000そのメッセージをフォルダ B で読むためには、ネットワークに接続してその
3001処理を IMAP サーバに反映し、IMAP サーバから取り直さないといけないとす
3002ると不便です。欲を言えば、出先でフォルダ B へ整理したメッセージは、
3003IMAP サーバから取り直さなくとも、フォルダ B へ移動すれば読めるようになっ
3004ていて欲しいと思います。
3005
3006Mew では、メッセージ処理を後から IMAP サーバへ反映することと、IMAP サー
3007バからメッセージを再取得しなくても移動先のフォルダでメッセージを読める
3008ことの両方を実現しています。ネットワークに接続していない状況で、マーク
3009を処理するには、`lx' を使用して下さい。`lx' を実行すると、以下の処理が
3010なされます。
3011
3012  1. `o' マークや `D' マークのついたメッセージがフォルダ A からなくな
3013     る。
3014  2. この処理はメッセージ形式で、%queue に溜る。
3015  3. `o' マークのついたメッセージは、ローカルでフォルダ B へ移動され、
3016     無効なメッセージとして扱われる。
3017
3018無効なメッセージとは、読むことはできるが、`o' マークや `D' マークをつ
3019けられないものをいいます。無効なメッセージには、`#' マークが付いていま
3020す。`g' を使って、フォルダ B へ行くと、無効なメッセージの一覧が自動的
3021に表示されます。
3022
3023ネットワークに接続した後に、%queue に溜っている処理を IMAP サーバに反
3024映させるには、%queue で `C-cC-c' と入力して下さい。
3025
3026IMAP サーバに処理を反映した後に、フォルダ B で `s' を押すと、無効なメッ
3027セージが削除され、有効なメッセージがキャッシュされます。
3028
3029
3030
3031File: mew.ja.info, Node: mew-mark, Next: Refile, Prev: off-line, Up: Marks
3032
3033Mew が表示するマーク
3034====================
3035
3036以下に Mew が表示するマークをまとめます。
3037
3038`M'
3039     マルチパートを表すマーク。*Note multipart:: を参照のこと。
3040`-'
3041     Multipart/Alternative を表すマーク。*Note analysis:: を参照のこと。
3042`T'
3043     メッセージが切り詰められたことを表すマーク。*Note retrieving:: を
3044     参照のこと。
3045`S'
3046     署名を表すマーク。*Note cipher-viewing:: を参照のこと。
3047`E'
3048     暗号化を表すマーク。*Note cipher-viewing:: を参照のこと。
3049`P'
3050     分割されていることを示すマーク。*Note target mark:: を参照のこと。
3051`#'
3052     メッセージが無効であることを示すマーク。*Note off-line:: を参照の
3053     こと。
3054
3055
3056
3057
3058File: mew.ja.info, Node: Refile, Next: by-folder, Prev: mew-mark, Up: Top
3059
3060楽々整理整頓
3061************
3062
30631 日に数百のメッセージを受け取るようになると整理整頓が大変になります
3064(え、そんなに受け取らないですって? 幸せですね :) 。Mew では、`o' でメッ
3065セージを整頓する際に、整頓先を推測し初期値として表示してくれます。たと
3066えば、次のようになります。
3067
3068     Folder name (+work/mew-dist): +
3069
3070もし、() の中の初期値が自分の希望通りであれば、`RET' を押すだけでよい
3071のです。整頓先が決定しているメッセージには、`o' マークが付きます。
3072
3073メッセージを移動できるのは、そのメッセージが属している「世界」の中での
3074みです。前述のように世界はケースと修飾子によって定まります。整頓先のフォ
3075ルダを指定する場合には、ケースを付けず、同じ修飾子を持つフォルダ名を入
3076力する必要があります。ケースを付けない理由は、そのメッセージのケースは
3077すでに定まっているからです。ミニバッファからフォルダ名を入力する際、ケー
3078スが "default" でないにも関わらずケースを明示的に入力しないのは、整頓
3079先を指定する場合のみです。
3080
3081`o' に似たコマンドに `c' があります。両者の違いは、
3082*Note refile mark:: を参照して下さい。
3083
3084この整頓先の推測が賢ければ賢い程ユーザは楽になります。Mew では以下のよ
3085うな規則が用意されています。
3086
3087* Menu:
3088
3089* by-folder::                   メーリングリスト用のフォルダから推測
3090* by-alist::                    指定した規則から推測
3091* by-thread::                   対話関係から推測
3092* by-from-folder::              個人用のフォルダから推測
3093* by-from::                     From: から推測
3094* by-newsgroups::               Newsgroups: から推測
3095* by-default::                  デフォルトの規則
3096* guess-rule::                  規則の制御
3097* auto-refile::                 自動で整理整頓
3098* copy-msg::                    世界を越えたメッセージのコピー
3099
3100
3101
3102File: mew.ja.info, Node: by-folder, Next: by-alist, Prev: Refile, Up: Refile
3103
3104メーリングリスト用のフォルダから推測
3105====================================
3106
3107あるメーリングリスト宛のメッセージを、そのメーリングリスト名のフォルダ
3108に整理することは多いと思います。Mew ではメーリングリスト宛に届いたメッ
3109セージに対して、それ用のフォルダを推測する機能があります。
3110
3111たとえば、+misc/pooh-lovers というフォルダがあったとしましょう。次のよ
3112うなメッセージは、このフォルダに整頓すればよい可能性が高いといえます。
3113
3114     To: pooh-lovers@example.org
3115
3116このように、To: や Cc: のアドレスが、フォルダ名の一番右側にマッチする
3117ものがないか探すわけです。フォルダを階層化していない人が多いようですが、
3118Mew を使う限り、階層化しない手はありません。
3119
3120さて、鋭い人は次のように個人のアドレスが To: や Cc: にある場合、困るの
3121ではないかと思うでしょう。
3122
3123     To: piglet@example.org
3124     Cc: pooh-lovers@example.org
3125
3126たとえば、pooh は pooh-lovers の一員ですから、このメッセージが届きます。
3127しかし、piglet と仲がいいので、+from/piglet にマッチしてしまいます。
3128
3129そこで、Mew では無視するフォルダを設定できるようになっています。デフォ
3130ルトでは、+from 以下を無視します。ですから、個人からのメッセージは
3131+from 以下に収めて下さい
3132
3133候補が決定できたら
3134
3135     Folder name (+misc/pooh-lovers): +
3136
3137と訊いてきます。あっていれば `RET' を、違っていればお望みのフォルダを
3138入力して下さい。
3139
3140`o' で新しいフォルダを指定すると、そのフォルダが自動的に作成され、次か
3141らは推測用の候補にも加わります。便利でしょ?
3142
3143この機能を提供する関数は `mew-refile-guess-by-folder' です。
3144
3145もし、フォルダ名に大文字を使っていないなら、以下の設定により、この関数
3146が高速になります。
3147
3148     (setq mew-use-fast-refile t)
3149
3150デフォルトでは、末端のフォルダと中間のフォルダが候補の対象となっていま
3151す。もし、中間のフォルダではなく、末端のフォルダだけを選びたい場合は、
3152以下のように設定して下さい。
3153
3154     (setq mew-use-node-folder nil)
3155
3156
3157
3158File: mew.ja.info, Node: by-alist, Next: by-thread, Prev: by-folder, Up: Refile
3159
3160指定した規則から推測
3161====================
3162
3163フォルダ名から推測する機能だけでは、思うようなフォルダを推測してくれな
3164い場合があります。たとえば、To: が staff@example.jp であるメッセージと
3165To: が staff@example.net であるメッセージに対し、フォルダ名からの推測
3166では同じフォルダ(たとえば、"+net/staff")が選ばれてしまいます。そこで、
3167Mew では、変数 `mew-refile-guess-alist' に明示的に規則を設定できます。
3168(`mew-refile-guess-alist' は、必ず新しい書式で書いて下さい。詳しくは
3169*Note config2:: を参照のこと。)
3170
31711 つ例を挙げてみましょう。
3172
3173     (setq mew-refile-guess-alist
3174       '(("To:"
3175           ("staff@example.jp"  "+jp/staff")
3176           ("staff@example.net" "+net/staff"))))
3177
3178これは、メッセージヘッダ中の To: の横の文字列に staff@example.jp があ
3179れば +jp/staff へ、staff@example.net があれば +net/staff へ整頓すると
3180いう意味です。
3181
3182規則は、以下のように書きます。
3183
3184     rule ::= '<rule>
3185     <rule> ::= ((<key> <alist>) (<key> <alist>) ... [<special>])
3186
3187全体は (<key> <alist>) のリストです。<key> はフィールド名を書きます。
3188<alist> は以下のようになります。
3189
3190     <alist> ::= (<value> <folder>|<rule>) (<value> <folder>|<rule>) ...
3191
3192<value> は <key> で示したフィールドにくる値です。<folder> は <key> に
3193マッチした際にどのフォルダに整頓するかを意味しています。<folder> の代
3194りに<rule> を再帰的に記述することもできます。
3195
3196特殊な <key> として `nil' と `t' があります。`nil' は、何も推測できな
3197かった場合に返す <folder> を指定するために用います。`t' は、推測した値
3198に加えて返す <folder> を指示するために使います。
3199
3200     <special> ::= (t <folder>) | (nil <folder>)
3201
3202正規表現を知っている人は、以下のような複雑な規則を設定できます。
3203
3204     (setq mew-refile-guess-alist
3205       '(("Newsgroups:"
3206         ("^nifty\\.\\([^ ]+\\)" "+Nifty/\\1")
3207         (".*"                   "+rec/news"))
3208        ("To:"
3209         ("\\(inet\\|wide\\)@wnoc-fuk" "+wide/\\1-wnoc-fuk"))
3210        ("From:"
3211         ("uucp@"    "+adm/uucp")
3212         ("ftpsync@" "+adm/ftpsync"))
3213        (nil "+unknown")))
3214
3215この機能を提供する関数は `mew-refile-guess-by-alist' です。
3216
3217
3218
3219File: mew.ja.info, Node: by-thread, Next: by-from-folder, Prev: by-alist, Up: Refile
3220
3221対話関係から推測
3222================
3223
3224Mew には、整頓しようとしているメッセージの親のメッセージが以前整頓され
3225たフォルダを選択してくれる機能があります。
3226
3227たとえば、pooh、piglet、roo との間で、蜂蜜を取りに行こうという話題が盛
3228り上がったとしましょう。pooh は、+project/honey というフォルダを作って、
3229最初のメッセージをそこに整頓したとしましょう。以降、3 人の間のメッセー
3230ジがきちんとした返答であるかぎり、+project/honey を推測してくれます。
3231
3232あるメッセージをどこに保存したかという情報は、
3233"~/Mail/.mew-refile-msgid-alist" に保存されています。この情報を過去
3234何通のメッセージに関して保存するかは、`mew-lisp-max-length' で決定
3235します。初期値は 2000 通です。3000 通にしたい場合は "~/.mew.el" 中で以
3236下のように設定して下さい。
3237
3238     (setq mew-lisp-max-length 3000)
3239
3240この機能を提供する関数は `mew-refile-guess-by-thread' です。
3241
3242
3243
3244File: mew.ja.info, Node: by-from-folder, Next: by-from, Prev: by-thread, Up: Refile
3245
3246個人用のフォルダから推測
3247========================
3248
3249*Note by-folder:: で説明したメーリングリスト用のフォルダを推測するに加
3250えて、個人用のフォルダを推測する機能があります。個人用のフォルダは
3251+from 以下にありますから、+from 以下のフォルダを選択する機能だともいえ
3252ます。以下の例を考えてみましょう。
3253
3254     To: pooh@example.net
3255     From: piglet@example.org
3256
3257piglet から pooh にメッセージが来ました。pooh がこの機能を使うと、
3258From: を手がかりに +from/piglet が選択されます。(+from 以下は階層化さ
3259れていても構いません。また、フォルダ名はユーザ名だけではなくアドレス全
3260体でも OK です。)
3261
3262この機能を提供する関数は、`mew-refile-guess-by-from-folder' といいます。
3263
3264次に、pooh が piglet に返答した場合を考えましょう。pooh は自分自身に
3265Cc: していたので、自分にメッセージが戻ってきました。
3266
3267     To: piglet@example.org
3268     Cc: pooh@example.net
3269     From: pooh@example.net
3270
3271pooh の立場になって考えてみて下さい。このメッセージを +from/pooh に整
3272頓するか、あるいは +from/piglet に整頓するのかは、好みが分かれるところ
3273でしょう。そこで、どちらを選択するのかカスタマイズできるようになってい
3274ます。
3275
3276`mew-refile-guess-from-me-is-special' が `t' なら、
3277`mew-refile-guess-by-from-folder' は、From: が自分のアドレスの場合に、
3278To: と Cc: にあるアドレスをもとに、+from 以下のフォルダを選択します。
3279
3280
3281
3282File: mew.ja.info, Node: by-from, Next: by-newsgroups, Prev: by-from-folder, Up: Refile
3283
3284From: から推測
3285==============
3286
3287From: に同一のアドレスを持つメッセージが、かつてどこに整頓されたかによっ
3288て推測する機能があります。
3289
3290たとえば、piglet は piglet@example.org と p-p-p@example.org の 2 つの
3291アドレスを持っているとしましょう。どちらのアドレスからメッセージが届い
3292ても、pooh はそれらを +from/piglet に整頓したいと思っています。もちろ
3293ん、以下のように明示的に規則を書けば実現できます。
3294
3295     (setq mew-refile-guess-alist
3296       '(("From:"
3297           ("piglet@example.org" "+from/piglet")
3298           ("p-p-p@example.org"  "+from/piglet"))))
3299
3300しかし、いちいち規則を書くのは面倒です。そこで、まず From: が
3301piglet@example.org であるメッセージを +from/piglet に整頓します。これ
3302でフォルダ +from/piglet が作成されます。次に、From: が
3303p-p-p@example.org であるメッセージを +from/piglet に整頓したとします。
3304ここで Mew は、p-p-p@example.org が +from/piglet に整頓されたことを学
3305習します。以後 From: が p-p-p@example.org であるメッセージを整頓しよう
3306とすると、+from/piglet を選択するようになります。
3307
3308その他、機械からくるメッセージは、いつも +adm/misc に入れることにした
3309い場合なども、明示的な規則を書かずに済ませられます。
3310
3311From: とフォルダの情報は、"~/Mail/.mew-refile-from-alist" に保存されてい
3312ます。この情報を過去何通のメッセージに関して保存するかは、
3313*Note by-thread:: と同様に `mew-lisp-max-length' で決定します。
3314
3315この機能を提供する関数は `mew-refile-guess-by-from' です。
3316
3317`mew-refile-guess-from-me-is-special' が `t' の場合、
3318`mew-refile-guess-by-from' は `mew-refile-guess-by-from-folder'(*Note
3319by-from-folder::)と同様な動きをします。
3320
3321
3322
3323File: mew.ja.info, Node: by-newsgroups, Next: by-default, Prev: by-from, Up: Refile
3324
3325Newsgroups: から推測
3326====================
3327
3328ニュースをメールとして受信して Mew で読んでいる人のために、Newsgroups:
3329からフォルダを推測する機能を用意しました。関数名は
3330`mew-refile-guess-by-newsgroups' です。
3331
3332
3333
3334File: mew.ja.info, Node: by-default, Next: guess-rule, Prev: by-newsgroups, Up: Refile
3335
3336デフォルトの規則
3337================
3338
3339デフォルトの規則は、From: からユーザ名を切り出して、`+from/user'
3340を選ぶようになっています。ただし、
3341`mew-refile-guess-strip-domainpart' が `nil' ならアドレスを切
3342り出すので、`+from/user@domain' が選択されます。
3343`mew-refile-guess-strip-domainpart' の初期値は `t' です。
3344
3345関数名は、`mew-refile-guess-by-default' です。
3346
3347
3348
3349File: mew.ja.info, Node: guess-rule, Next: auto-refile, Prev: by-default, Up: Refile
3350
3351規則の制御
3352==========
3353
3354Mew では、フォルダ推測の規則を 2 つの変数、`mew-refile-guess-control'
3355と `mew-refile-ctrl-multi' で制御します。`mew-refile-guess-control' は、
3356呼び出す関数を順に定義します。候補を複数にしたい場合は
3357`mew-refile-ctrl-multi' を `t' に、単数にしたい場合は `nil' に設定しま
3358す。
3359
3360標準では、`mew-refile-guess-control' は以下のように宣言されています(宣
3361言なので `defvar' が使われています)。
3362
3363     (defvar mew-refile-guess-control
3364       '(mew-refile-guess-by-alist
3365         mew-refile-ctrl-throw
3366         mew-refile-guess-by-newsgroups
3367         mew-refile-guess-by-folder
3368         mew-refile-ctrl-throw
3369         mew-refile-ctrl-auto-boundary
3370         mew-refile-guess-by-thread
3371         mew-refile-ctrl-throw
3372         mew-refile-guess-by-from-folder
3373         mew-refile-ctrl-throw
3374         mew-refile-guess-by-from
3375         mew-refile-ctrl-throw
3376         mew-refile-guess-by-default))
3377
3378Mew は `mew-refile-guess-control' に並べられた関数を順番にすべて実行し
3379ます。各々の関数が複数の候補を推測することがあります。
3380
3381`mew-refile-guess-control' の動作例として以下を考えてみましょう。
3382
3383`mew-refile-guess-by-alist'
3384         が +aaa、+bbb を推測。
3385`mew-refile-guess-by-folder'
3386         が +ccc、+ddd を推測。
3387`mew-refile-guess-by-default'
3388         が +eee を推測。
3389
3390+aaa 〜 +eee すべてをユーザに提示して欲しい場合は、
3391`mew-refile-ctrl-multi' を `t' に、+aaa だけを提示して欲しい場合は、
3392`nil' に設定します。
3393
3394また、+aaa 〜 +ddd は提示して欲しいけれどもそれ以降はいらない、つまり、
3395+eee を提示するのは先に実行された関数群が何も推測できなかったときだけ
3396にしたい場合は、`mew-refile-ctrl-multi' を `t' にして、
3397`mew-refile-guess-by-folder' と `mew-refile-guess-by-default' の間に
3398`mew-refile-ctrl-throw' を入れて下さい。
3399
3400`C-uo' は、この推測の流れを Message バッファに表示します。
3401
3402
3403
3404File: mew.ja.info, Node: auto-refile, Next: copy-msg, Prev: guess-rule, Up: Refile
3405
3406自動で整理整頓
3407==============
3408
3409毎日メッセージをたくさんもらう人は、まだ整頓していないメッセージを
3410+inbox (あるいは %inbox) フォルダに大量に溜めてしまうことがあります。
3411そんなときは、「メッセージ達よ、とにかくこのフォルダからどこかに行って
3412しまえ」と叫びたくなることがあるでしょう。Mew は、そんなわがままな人を
3413満足させるための自動整理整頓関数を提供しています。:) `M-o' がその呪文
3414です。
3415
3416この関数を実行すると、現在のフォルダ内の特定のメッセージに対して、自動的
3417に `o' マークを付けてくれます。特定のメッセージとは、
3418`mew-refile-auto-refile-skip-any-mark' が `nil' なら、`o'
3419や `D' マークが付いていないメッセージです。
3420`mew-refile-auto-refile-skip-any-mark' が `t' なら、なにもマー
3421クが付いてない(既読)メッセージです。
3422`mew-refile-auto-refile-skip-any-mark' の初期値は `nil' です。
3423
3424`C-uM-o' は、`mew-refile-auto-refile-skip-any-mark' の値とは関係なく
3425`*' マークの付いたメッセージを対象にします。
3426
3427整頓先の決定には、先に説明した推測関数群が働くようになっています。この
3428関数は、`o' を付けるだけですので、`x' を押さない限り実際にメッセージが
3429どこかに行ってしまうことはありません。
3430
3431Mew の整頓先推測はあまりにも賢すぎるので、この機能には仇となってしまい
3432ます。というのは、Mew が推測機能をフルに使って勝手に整頓してしまうと、
3433大抵のユーザはどこにメッセージが整頓されたか分からなくなってしまうから
3434です。:) そのために、Mew が使う推測関数を制限する機能が提供されていま
3435す。前に出てきた宣言をもう一度思い出して下さい。
3436
3437     (defvar mew-refile-guess-control
3438       '(mew-refile-guess-by-alist
3439         mew-refile-ctrl-throw
3440         mew-refile-guess-by-newsgroups
3441         mew-refile-guess-by-folder
3442         mew-refile-ctrl-throw
3443         mew-refile-ctrl-auto-boundary
3444         mew-refile-guess-by-thread
3445         mew-refile-ctrl-throw
3446         mew-refile-guess-by-from-folder
3447         mew-refile-ctrl-throw
3448         mew-refile-guess-by-from
3449         mew-refile-ctrl-throw
3450         mew-refile-guess-by-default))
3451
3452`mew-refile-guess-control' の中に `mew-refile-ctrl-auto-boundary' とい
3453う関数があります。これがその仕掛です。自動整理整頓のときに限り、Mew は
3454この関数より下に記述してある推測を無視します。
3455`mew-refile-ctrl-auto-boundary' より上に記述している関数が何も推測でき
3456なかった場合は、そのメッセージには `o' が付きません。破滅が訪れる前に
3457`mew-refile-ctrl-auto-boundary' の御札を貼って下さい。
3458
3459
3460
3461
3462File: mew.ja.info, Node: copy-msg, Next: Virtual, Prev: auto-refile, Up: Refile
3463
3464世界を越えたメッセージのコピー
3465==============================
3466
3467これまで説明した整頓とは、同じ世界の中でメッセージを移動させることでし
3468た。これに対し、ある世界から他の世界へメッセージを移動させたいこともあ
3469るでしょう。これは、ある世界から他の世界へメッセージへコピーし、その後
3470元のメッセージを削除することで実現できます。ここでは、ある世界から他の
3471世界へメッセージへコピーする方法について説明します。
3472
3473あるフォルダのメッセージをローカルフォルダへコピーしたくなることがあり
3474ます。この場合 `lc' を利用して下さい。`lc' は、リモート・フォルダで実
3475行された場合、キャッシュされたメッセージから、そのリモート・フォルダに
3476特有の情報をヘッダから取り除き、ローカル・フォルダへコピーします。
3477(`lc' は、ローカルフォルダでも実行できます。この場合、同じ世界内でのコ
3478ピーになります。)
3479
3480あるフォルダのメッセージを IMAP のフォルダ(サーバ側)へコピーするには、
3481`li' を利用します。
3482
3483`*' の付いた複数のメッセージをローカル・フォルダへコピーするには`mlc'
3484を使います。また、`*' の付いた複数のメッセージを IMAPフォルダへコピー
3485するには `mli' を利用して下さい。
3486
3487ある世界から他の世界へメッセージへコピーするコマンドを以下にまとめます。
3488
3489`lc'
3490     あるフォルダのメッセージをローカルフォルダへコピーする。
3491`mlc'
3492     `*' の付いた複数のメッセージをローカル・フォルダへコピーする。
3493`li'
3494     あるフォルダのメッセージを IMAP のフォルダへコピーする。
3495`mli'
3496     `*' の付いた複数のメッセージを IMAP フォルダへコピーする。
3497
3498
3499
3500
3501File: mew.ja.info, Node: Virtual, Next: selection, Prev: copy-msg, Up: Top
3502
3503仮想フォルダ
3504************
3505
3506Virtual モードは、必要なメッセージを表示するための仮想的なフォルダであ
3507り、「セレクション」と「スレッド」の2種類に分類できます。
3508
3509`セレクション'
3510     いろいろなフォルダから必要なメッセージだけを集めた仮想フォルダで
3511     す。フォルダ名の左側に "*" が付きます。
3512`スレッド'
3513     フォルダ(Summary)やセレクション(Virtual)を基に、対話関係を行頭揃
3514     えによって可視化した仮想フォルダです。フォルダ名の両側に "*" が付
3515     きます。
3516
3517Summary モードで利用できるコマンドの多くが、Virtual モードで利用できま
3518す。
3519
3520Virtual モードでメッセージにマークを付けると、対応する Summary モード
3521があれば、そちらのメッセージにもマークが付きます。逆に、Summary モード
3522であるメッセージにマークを付けても、Virtual モードの対応するメッセージ
3523にはマークは付きません。
3524
3525Virtual モードからマークを処理することはできません。`x' を押しマークを
3526処理しようとすると、対応する Summary モードがあれば、そちらに移動し、
3527もう一度 `x' を押すよう促されます。
3528
3529仮想フォルダはまさしく仮想であり、ファイルシステムなどには存在しないこ
3530とに注意して下さい。Emacs を終了すると、仮想フォルダはなくなります。
3531Virtual モードを消去する方法については、*Note Quit:: を参照して下さい。
3532
3533* Menu:
3534
3535* selection::                   セレクション
3536* sorting::                     ソート
3537* dialog::                      対話
3538* search::                      検索
3539* condition::                   検索条件の入力方法
3540* dbsearch::                    検索エンジン
3541* keyword::                     キーワードの強調
3542* thread::                      スレッド
3543* thread-op::                   スレッドの操作
3544
3545
3546
3547File: mew.ja.info, Node: selection, Next: sorting, Prev: Virtual, Up: Virtual
3548
3549セレクション
3550============
3551
3552セレクションは、いろいろなフォルダから必要なメッセージだけを集めた仮想
3553フォルダです。セレクションの作り方には、以下の 5 つがあります。
3554
3555`m/'
3556     あるフォルダで、"*" マークが付いているメッセージのみを表示する。
3557`S'
3558     あるフォルダで、メッセージをソートして表示する。(元のフォルダには、
3559     何の影響もない。) *Note sorting:: を参照のこと。
3560`V'
3561     現在のメッセージと対話関係にあるメッセージを表示する。*Note
3562     dialog:: を参照のこと。
3563`/'
3564     あるフォルダから、検索条件に合致するメッセージを表示する。*Note
3565     search:: を参照のこと。
3566`k/'
3567     すべてのフォルダから、検索条件に合致するメッセージを表示する。
3568     *Note dbsearch:: を参照のこと。
3569
3570
3571
3572
3573File: mew.ja.info, Node: sorting, Next: dialog, Prev: selection, Up: Virtual
3574
3575ソート
3576======
3577
3578メッセージをソートしセレクションを作成するには `S' を使います。このと
3579き次のようにどのフィールドでソートするか訊いてくるので、ソートしたい
3580フィールド名を入力して下さい。
3581
3582     Sort by? (default date):
3583
3584指定したフィールドに書かれている文字列は単純に文字列比較でソートするべ
3585きではありません。たとえば、Subject: はテキストと考えてよいのですが、
3586Date: は日付、X-Mail-Count: は数字と考えてソートすべきです。このように
3587文字列をどう取り扱うかをモードといいます。ソートによく指定されるフィー
3588ルド名に対するモードは `mew-sort-key-alist' で設定されています。
3589
3590ソートのモードを明示的に指定、変更したい場合には `:' で区切って指定し
3591ます。たとえば X-Mail-Count: フィールドの内容を(テキストとしてではなく)
3592数値とみなしてソートしたい場合には、次のように入力します。
3593
3594     x-mail-count:num
3595
3596フィールド名やモードは `TAB' で補完できます。
3597
3598モードには、以下の 4 つがあります。
3599
3600`text'
3601     先頭の "Re: " や "Fw: " を取り除いた文字列。
3602`ml'
3603     text と同じであるが、さらにメーリングリスト特有の文字列も取り除く。
3604`num'
3605     数値。
3606`date'
3607     日付。
3608
3609"Sort by?" と訊かれる際のフィールド名の初期値は、
3610`mew-sort-default-key' で設定できます。以下は、初期値である"date"
3611を "x-ml-count" に変更する例です。
3612
3613     (setq mew-sort-default-key "x-ml-count")
3614
3615`mew-sort-default-key-alist' で、フォルダごとにフィールド名の初期
3616値を設定することもできます。ここで指定しなかったフォルダでは、フィール
3617ド名の初期値として `mew-sort-default-key' の値が使われます。以下は、
3618+inbox フォルダでの初期値を "subject" に、+mew-dist フォルダでの初期値
3619を "x-mail-count" に変更する例です。
3620
3621     (setq mew-sort-default-key-alist
3622           '(("+inbox" "subject")
3623             ("+mew-dist" "x-mail-count")))
3624
3625なお、ローカル・フォルダでメッセージを本当にソートするためには`M-s' を
3626使って下さい。このコマンドは、リモート・フォルダでは利用できません。
3627
3628
3629
3630File: mew.ja.info, Node: dialog, Next: search, Prev: sorting, Up: Virtual
3631
3632対話
3633====
3634
3635Mew では、あるメッセージに関係するメッセージをさまざまなフォルダから集
3636めて仮想フォルダに一覧表示できます。これを「対話」と呼びましょう。後ほ
3637ど説明するスレッド(*Note thread::)とは、以下の点で異なります。
3638
3639
3640   - スレッドは、1つのフォルダ/仮想フォルダに対してのみ作成できる。対
3641     話は、関連するメッセージが複数のフォルダに散らばっていてもよい。
3642
3643   - スレッドは、行頭揃えによって木構造を可視化する。対話は、日付順に
3644     一覧表示する。
3645
3646対話の機能を使うには、まず `kI' を実行し、データベースを作る必要が
3647あります。新しく届くメッセージはデータベースに入らないので、`kI'
3648は定期的に実行して下さい。`kI' は、データベースを差分更新します。
3649この方式は早いのですが、ゴミが残ることは避けられないので、ときどき
3650`C-ukI' を実行し、データベースを一から作り直して下さい。
3651
3652対話を作成するには、注目しているメッセージの上で `V' を押します。
3653このコマンドは、自分の子孫と、自分の先祖、そして自分だけを表示します。
3654自分の兄弟などは表示しません。一族全体を表示したいなら、一旦作った仮想
3655フォルダの一番上にあるメッセージ、すなわち一族の祖の上で、もう一度
3656`V' を実行して下さい。
3657
3658
3659
3660File: mew.ja.info, Node: search, Next: condition, Prev: dialog, Up: Virtual
3661
3662検索
3663====
3664
3665Mew では、以下のようなメッセージの検索機能を提供しています。
3666
3667`?'
3668     現在のフォルダで、条件に合致したメッセージに `*' マークを付ける。
3669     入力された条件によって、`mewl' か `grep' のどちらかが呼ばれる。
3670`C-u?'
3671     リージョンを指定した `?'。
3672`/'
3673     現在のフォルダで、条件に合致したメッセージからセレクションを作る。
3674     入力された条件によって、`mewl' か `grep' のどちらかが呼ばれる。
3675`C-u/'
3676     リージョンを指定した `/'。
3677
3678また、Spotlight や Windows Desktop Search などの検索エンジンを利用した
3679検索も可能です。これには、以下のコマンドがあります。
3680
3681`k?'
3682     現在のフォルダで、条件に合致したメッセージに `*' マークを付ける。
3683`k/'
3684     全フォルダに対し、条件に合致したメッセージからセレクションを作る。
3685`C-uk/'
3686     指定されたフォルダに対し、条件に合致したメッセージからセレクショ
3687     ンを作る。フォルダを複数指定するには "," で区切る。ワイルドカード
3688     として、"*"を利用できる。
3689
3690
3691
3692File: mew.ja.info, Node: condition, Next: dbsearch, Prev: search, Up: Virtual
3693
3694検索条件の入力方法
3695==================
3696
3697`?' や `/' を実行すると、Mew はユーザに対し以下のように検索のパターン
3698を訊きます。
3699
3700     mewl/grep pick pattern:
3701
3702単純に「文字列」を 1 つ入力すると、Mew は `grep' を呼び出します。また、
3703「条件式」を入力すると、`mewl' を呼び出します。
3704
3705条件式の書式を以下に示します。(結合力の強い順に並んでいます。)
3706
3707`field=string'
3708     フィールド field に文字列 string が含まれているときマッチ(大文字
3709     小文字を区別しない)。field に "head" を指定した場合は、ヘッダ全体
3710     を意味する。
3711`field==string'
3712     フィールド field に文字列 string が含まれているときマッチ(大文字
3713     小文字を区別する)。field に "head" を指定した場合は、ヘッダ全体を
3714     意味する。
3715`field!=string'
3716     フィールド field に文字列 string が含まれていないときマッチ(大文
3717     字小文字を区別しない)。field に "head" を指定した場合は、ヘッダ全
3718     体を意味する。
3719`field!==string'
3720     フィールド field に文字列 string が含まれていないときマッチ(大文
3721     字小文字を区別する)。field に "head" を指定した場合は、ヘッダ全体
3722     を意味する。
3723`( <pattern> )'
3724     <pattern> の内容を先に評価。
3725`! <pattern>'
3726     <pattern> でないときマッチ。
3727`<pattern1> & <pattern2>'
3728     <pattern1> かつ <pattern2> のときマッチ。省略可能。
3729`<pattern1> | <pattern2>'
3730     <pattern1> または <pattern2> のときマッチ。
3731
3732以下に例を示します。
3733
3734(a) From: に kazu が含まれるメッセージ
3735
3736     from=kazu
3737
3738(b) To: が mew、または、Cc: が mew であるメッセージ
3739
3740     to=mew | cc=mew
3741
3742(c) To: が mew、または、Cc: が mew で、かつ、from が kazu であるメッセー
37433744
3745     (to=mew | cc=mew) & from=kazu
3746
3747`?' や `/' で、パターンに入力の際に単純に `RET' を押すと、以下のように
3748利用するコマンドまで入力できるようになります。
3749
3750     Cmd opts pattern: grep -l -e
3751
3752`k?' や `k/' で検索エンジンを利用する場合は、上記のパターン(文字列や条
3753件式)が自動的に検索エンジンの書式に変換されます。
3754
3755たとえば、kazu から来たメールで、「wine」を含み、かつ「bordeaux」を含
3756まないという条件式は以下のように書きます。
3757
3758     from=kazu wine ! bordeaux
3759
3760なお、`mew-pick-pattern-list' にパターンのリストを定義しておくと、
3761`C-cTAB' で各要素を循環的に補完できます。この場合、リストの先頭がデフォ
3762ルトとして表示されます。
3763
3764日本語の全文検索をしたい場合は、("grep" の代わりに) "mg" をインストー
3765ルし、以下のように設定して下さい。
3766
3767     (setq mew-prog-grep "mg")
3768     (setq mew-prog-grep-opts '("-j" "jis" "-l" "-e" "-x" "&mime"))
3769
3770
3771
3772File: mew.ja.info, Node: dbsearch, Next: keyword, Prev: condition, Up: Virtual
3773
3774検索エンジン
3775============
3776
3777検索エンジンを操作するために以下のコマンドが用意されています。
3778
3779`km'
3780     そのフォルダのインデックスを作る。
3781`kM'
3782     全体のフォルダのインデックスを作る。あるいは、作るために初期化す
3783     る。
3784`kc'
3785     検索エンジンを切り替える。
3786
3787以下に、それぞれの検索エンジンの説明を示します。
3788
3789`Hyper Estraier'
3790     定期的に `kM' を実行する必要があります。コマンドラインで、
3791     "mewest" を実行しても構いません。あるフォルダのインデックスを急い
3792     で更新したいなら `km' でもよいでしょう。`k?' と`k/' の両方が利用
3793     できます。`C-uk/'でフォルダを指定すると、サブディレクトリも検索に
3794     なります。
3795`Spotlight'
3796     一度だけ `kM' を実行する必要があります。`km' は必要ありません。
3797     `k?' と `k/' の両方が利用できます。
3798`Windows Desktop Search'
3799     一度だけ `kM' を実行する必要があります。`km' は必要ありません。
3800`Google Desktop'
3801     一度だけ `kM' を実行する必要があります。`km' は必要ありません。
3802     `k/' のみが利用できます。
3803
3804検索エンジンの初期値は、最初に見つかった利用できるものに自動的に設定さ
3805れます。明示的に指定したい場合は、
3806`mew-search-method'に'est、'spotlight、'wds, 'google のどれかを指定し
3807て下さい。以下は、Hyper Estraier に設定する例です。
3808
3809     (setq mew-search-method 'est)
3810
3811
3812
3813File: mew.ja.info, Node: keyword, Next: thread, Prev: dbsearch, Up: Virtual
3814
3815キーワードの強調
3816================
3817
3818検索に使ったキーワードは、バッファに保存されています。メッセージを表示
3819し、さらにキーワードをハイライトすることができます。この機能を提供する
3820コマンドは以下の通りです。
3821
3822`M-n'
3823     下方向のメッセージへ移動しキーワードをハイライトして表示。Summary
3824     モードでは `*' マークのついたメッセージが、Virtual モードではすべ
3825     てのメッセージが対象となる。このコマンドを繰り返し利用すると、キー
3826     ワードの付近が次々と表示されていく。キーワードが設定されていない
3827     なら、ユーザにキーワードを訊く。
3828`C-uM-n'
3829     キーワードを明示的に設定できること以外は、`M-n' に同じ。
3830`M-p'
3831     `M-n' を逆方向にしたコマンド。
3832`C-uM-p'
3833     `C-uM-n' を逆方向にしたコマンド。
3834
3835
3836
3837File: mew.ja.info, Node: thread, Next: thread-op, Prev: keyword, Up: Virtual
3838
3839スレッド
3840========
3841
3842メッセージをやりとりしていると、対話の流れは木構造になります。これを行
3843頭揃えにより可視化したものをスレッドと呼びます。以下にスレッドの例を示
3844します。
3845
3846       03/12 Hidenori Ohta  今週末                    |日曜にストーンマジック
3847       03/13 かずくん       ┣Re: 今週末              |雨なので、中にしますか
3848       03/15 Hidenori Ohta  ┃┗Re: 今週末            |それでは、12:00 に集合
3849       03/14 おだちゃん     ┗Re: 今週末              |いいねぇ。次はあれを落
3850
3851スレッドは仮想フォルダとして実現されています。たとえば、+inbox に対し
3852スレッドを作ると、*+inbox* というバッファが用意されます。
3853
3854スレッドを作るために、以下のコマンドが用意されています。
3855
3856`tt'
3857     Summary モード、あるは、セレクションからスレッドを作る。そして、
3858     カーソルを現在のメッセージに移動する。もし、対応するスレッドがす
3859     でに存在しているなら、スレッドに表示を切り替える。スレッドで使用
3860     された際は、元のフォルダへ移り、カーソルを現在のメッセージへ移動
3861     する。
3862`C-utt'
3863     リージョンに対し、スレッドを作る。
3864`mt'
3865     `*' マークの付いているメッセージに対し、スレッドを作る。
3866`tr'
3867     正規表現に合致したメッセージに対し、スレッドを作る。
3868
3869
3870
3871File: mew.ja.info, Node: thread-op, Next: Quit, Prev: thread, Up: Virtual
3872
3873スレッドの操作
3874==============
3875
3876スレッドに特化した移動コマンドを以下に示します。
3877
3878`tp'
3879     現在のスレッドの頭に移動する。もし、あるスレッドの頭にカーソルが
3880     ある場合は、前のスレッドの頭に移動する。
3881`tn'
3882     次のスレッドの頭に移動する。
3883`^'
3884     親のメッセージに移動する。(スレッドでなくても利用可能)
3885`&'
3886     長男のメッセージに移動する。(スレッドでなくても利用可能)
3887`('
3888     兄のメッセージに移動する。
3889`)'
3890     弟のメッセージに移動する。
3891
3892
3893スレッドにマークを付けるコマンドを以下に示します。
3894
3895`t*'
3896     現在のメッセージを頭とする部分木に属するメッセージすべてに `*' マー
3897     クを付ける。詳しくは *Note target mark:: を参照のこと。
3898`t$'
3899     現在のメッセージを頭とする部分木に属するメッセージすべてに `$' マー
3900     クを付ける。詳しくは *Note escape mark:: を参照のこと。
3901`td'
3902     現在のメッセージを頭とする部分木に属するメッセージすべてに `D' マー
3903     クを付ける。詳しくは *Note delete mark:: を参照のこと。
3904`tM-d'
3905     現在のメッセージを頭とする部分木に属するメッセージすべてに `X' マー
3906     クを付ける。詳しくは *Note delete mark:: を参照のこと。
3907`to'
3908     現在のメッセージを頭とする部分木に属するメッセージすべてに `o' マー
3909     クを付ける。詳しくは *Note refile mark:: を参照のこと。
3910
3911スレッドからマークを消すコマンドは、`tu' です。
3912
3913
3914以下に、スレッドを加工するコマンドを示します。
3915
3916`tSPC'
3917     子供以下を隠して親だけにする。子供以下が隠れている親メッセージに
3918     は、"+" が付く。また、子供以下が隠れている親メッセージでこのコマ
3919     ンドを実行すると、子供以下が現れる。
3920`ta'
3921     すべてのスレッドに対し、子供の表示を反転させる。
3922`tg'
3923     あるスレッドをあるメッセージに接ぎ木する。接ぎ木するスレッドは、
3924     `C-SPC' で指定する。目的のスレッドの一番上のメッセージで、`C-SPC'
3925     を押すと、そのスレッドが選択されたことになる。そして目的のメッセー
3926     ジへ移動し、`tg' を押すと、スレッドがこのメッセージの子供として接
3927     ぎ木される。
3928
3929
3930なお、`mew-use-thread-separator' を `t' にすると、スレッド間に境界文字
3931列として `mew-thread-separator' (初期値は "--") が挿入されます。
3932
3933
3934
3935
3936File: mew.ja.info, Node: Quit, Next: Customize, Prev: thread-op, Up: Top
3937
3938一休み
3939******
3940
3941Mew を終了させたり、一時中断させたり、そのモード(正確にはバッファ)を消
3942去する方法を以下に示します。
3943
3944<Summary モードと Virtual モード>
3945
3946`q'
3947     Mew を一時中断し、他のバッファに切り替える。Mew 用のバッファはす
3948     べて残っているので、バッファ操作で選べば再開できる。
3949`Q'
3950     Mew を終了。Mew が使ったすべてのバッファを消去する。
3951`C-cC-q'
3952     そのモード(正確にはバッファ)を消去する。
3953
3954<Draft モードと Header モード>
3955
3956`C-cC-q'
3957     その草稿を消去する。
3958
3959<Addrbook モード>
3960
3961`C-cC-q'
3962     そのバッファを消去する。
3963
3964
3965
3966
3967File: mew.ja.info, Node: Customize, Next: summary-mode, Prev: Quit, Up: Top
3968
3969カスタマイズ
3970************
3971
3972ここでは、Mew のデフォルトの動作を変更し、自分好みの Mew にする方法を
3973説明します。主に "~/.mew.el" で設定して下さい。
3974
3975* Menu:
3976
3977* summary-mode::                Summary mode
3978* message-mode::                Message mode
3979* draft-mode::                  Draft mode
3980* charset::                     文字コード
3981* highlight::                   色付け
3982* hooks::                       フック
3983* pop::                         POP
3984* imap::                        IMAP
3985* nntp::                        NNTP
3986* smtp::                        SMTP
3987* config::                      送受信の動作変化
3988* config2::                     設定の書式
3989* custom-misc::                 その他
3990
3991
3992
3993File: mew.ja.info, Node: summary-mode, Next: message-mode, Prev: Customize, Up: Customize
3994
3995Summary mode
3996============
3997
3998Summary モードの書式は、`mew-summary-form' で指定できます。以下に初期
3999値を示します。
4000
4001     (setq mew-summary-form '(type (5 date) " " (14 from) " " t (30 subj) "|" (0 body)))
4002
4003このように、`mew-summary-form' は、リスト、シンボル、文字列のリストで
4004す。
4005
4006  1. 文字列はそのまま出力される
4007  2. リストは、整数とシンボルから構成される。シンボルは、呼び出す関数
4008     を意味する。関数名は、"mew-summary-form-" とシンボル名を連結する
4009     ことで作られる。(例: 'date というシンボルは、
4010     `mew-summary-form-date' という関数名になる) あらかじめ定義されて
4011     いるシンボルに
4012     は、'type、'time、'date、'year、'size、'from、'subj、'body がある。
4013     詳細は、`mew-summary-form-<symbol>' という名を持つ関数の説明を参
4014     照のこと。整数は、関数が返す文字列が埋めるフィールドの幅を指定す
4015     る。正の数は、左詰めを意味する。負の数は、右詰めを意味する。もし、
4016     負の数を指定する場合、対応する関数は ASCII 文字列を返す必要がある。
4017     0 は、行の残りを意味し、左詰めとなる。
4018  3. `t' 以外のシンボルは、(1 シンボル) に等しい。
4019  4. `mew-summary-form' は、利用される際に先頭に (mark) が付け加えられる。
4020  5. `t' は、スレッドの際に段付けする位置を意味する。
4021
4022例を以下に示します。
4023
4024     (setq mew-summary-form
4025           '(type (5 date) " " (-4 size) " " (14 from) " " t (30 subj) "|" (0 body)))
4026
4027`mew-summary-form-from-me-prefix' は、自分から送信されたメッセージの宛
4028先の先頭に加えられる文字列です。初期値は "To:" です。
4029
4030`mew-summary-form-extract-rule' は、From: フィールドからどの部分を切り
4031出すか指定するためのリストです。要素
4032は、'name、'comment、'address、'nickname、あるいは正規表現である必要が
4033あります。初期値は '(nickname) です。
4034
4035
4036次の例を考えて下さい。
4037
4038     A: Kazu Yamamoto <kazu@example.org>
4039     B: kazu@example.org (Kazu Yamamoto)
4040     C: Kazuhiko Yamamoto (Kazu) <kazu@example.org>
4041
4042それぞの要素は、以下のような意味を持ちます。
4043
4044  1. 'name:: 名前の部分
4045          A. Kazu Yamamoto
4046          B. (No match)
4047          C. Kazuhiko Yamamoto (Kazu)
4048  2. 'comment:: コメントの部分
4049          A: (No match)
4050          B: Kazu Yamamoto
4051          C: (Kazu)
4052  3. 'address:: アドレスの部分
4053          A: kazu@example.org
4054          B: kazu@example.org
4055          C: kazu@example.org
4056  4. 'nickname:: `mew-addrbook-for-summary' の値に応じたアドレス帳の個
4057     人情報のある要素。`mew-addrbook-for-summary' の初期値は
4058     `'nickname' なので、通常はニックネームに変換される。何が指定でき
4059     るかは、*Note draft-mode:: を参照のこと。
4060  5. (regex):: 最初に合致した文字列
4061
4062ある要素が合致しない場合、次の要素が評価されます。どの要素も From: フィー
4063ルドに合致しない場合か、この値が `nil' の場合、From: フィールド全体が
4064利用されます。
4065
4066
4067`mew-summary-form-mark-delete' が `t' の場合、重複しているメッセージに
4068自動的に `D' マークが付きます。初期値は `nil' です。
4069
4070
4071`mew-summary-form-mark-spam' が `t' の場合、本文の一部に対する MD5 チェッ
4072クサムが一致しているメッセージに自動的に `D' マークが付きます。初期値
4073は `nil' です。
4074
4075`mew-summary-form-mark-review' が `t' の場合、自分宛てのメッセージに自
4076動的に `*' マークが付きます。初期値は `nil' です。
4077
4078
4079いつも Emacs のフレーム全体で Mew を使いたい人は、以下の設定をして下さ
4080い。
4081
4082     (setq mew-use-full-window t)
4083
4084
4085Summary モードの `SPC' は、`mew-summary-show-direction' によって、次の
4086メッセージの表示の仕方が変わります。また同様に、強いマークを付けた後カー
4087ソルが動く方向は `mew-summary-mark-direction' により指定できます。以下
4088の値を設定できます。
4089
4090`up'
4091     上のメッセージを表示する。
4092`down'
4093     下のメッセージを表示する。
4094`next'
4095     読み進めている方向の次のメッセージを表示する。
4096`stop'
4097     次は表示しない。
4098
4099両方とも初期値は `next' です。いつもメッセージを下から読む人は、以下の
4100ようにすればよいでしょう。
4101
4102     (setq mew-summary-show-direction 'up)
4103
4104
4105
4106File: mew.ja.info, Node: message-mode, Next: draft-mode, Prev: summary-mode, Up: Customize
4107
4108Message mode
4109============
4110
4111Emacs がサポートしてないデータ型のファイルは、Message バッファに直接表
4112示できません。そのデータをテキストに整形する外部コマンドをインストール
4113すれば、Message バッファに表示可能になります。
4114
4115"w3m" と "emacs-w3m" をインストールすると、Text/Html を Message バッ
4116ファに表示できるようになります。(以下で説明する "wvHtml"、"xlhtml"、
4117"ppthtml" は、単なる "w3m" ではなく、国際化された "w3m-m17n" が必要で
4118す。) 両者をインストールしたら、"~/.mew.el" に以下の設定を加えて下さい。
4119
4120     (setq mew-use-text/html t)		; decode HTML for all folders
4121
4122これで、あたかも Text/Plain であるかのように、Text/Html を Message バッ
4123ファに表示できるようになります。この際も、以下で説明する `C-cC-e'の操
4124作は有効です。
4125
4126     (condition-case nil
4127         (require 'mew-w3m)
4128       (file-error nil))
4129
4130"wvHtml"、"xlhtml"、"ppthtml" というコマンドをインストールすれば、それ
4131ぞれ WORD、Excel、PowerPoint ファイルのテキスト部分を、Message バッファ
4132に表示可能です。これらのコマンドは、HTML を利用するので、上記の
4133Text/Html の設定を完了させて下さい。これで、たとえば WORD ファイルをあ
4134たかもテキストのように、Message バッファに表示可能になります。
4135
4136外部のプログラムの整形結果を Message バッファに表示する代わりに、外部の
4137プログラム自身にそのデータを表示させることもできます。これには
4138`C-cC-e' を使います。
4139
4140Message バッファに画像を表示することもできます。また `C-cC-e' を使い、
4141外部のプログラムに表示させることも可能です。
4142
4143HTML は `C-cC-e' を使って外部のブラウザに表示できます。Windows やMac
4144ではデフォルトのブラウザが利用されます。Unix では、以下のように
4145"mozilla" が初期値となっています。
4146
4147     (defvar mew-prog-text/html-ext '("mozilla" ("-remote" "openFile(%s)") t))
4148
4149たとえば、これを "firefox" に変更するには以下のようにします。
4150
4151     (setq mew-prog-text/html-ext
4152           '("firefox" ("-a" "firefox" "-remote" "openFile(%s)") t))
4153
4154Office 関連のファイルも、`C-cC-e' を使えば、それぞれのアプリケーション
4155で表示可能です。Windows や Mac では、文字通り Office のアプリケーショ
4156ンが起動されます。Unix では、以下のように "soffice" が初期値となってい
4157ます。
4158
4159     (defvar mew-prog-msword-ext "soffice")
4160     (defvar mew-prog-msexcel-ext "soffice")
4161     (defvar mew-prog-mspowerpoint-ext "soffice")
4162
4163これを "xdg-open" に変更するには以下のようにします。
4164
4165     (setq mew-prog-msword-ext "xdg-open")
4166     (setq mew-prog-msexcel-ext "xdg-open")
4167     (setq mew-prog-mspowerpoint-ext "xdg-open")
4168
4169また Office 関連のアプリケーションに対し、`SPC' などでは内容を表示せず、
4170`C-cC-e' では "wvHtml" などを使って Message バッファに表示するには、以
4171下のように設定します。
4172
4173     (setq mew-prog-msword  '(nil mew-mime-application/msword))
4174     (setq mew-prog-msexcel '(nil mew-mime-application/msexcel))
4175     (setq mew-prog-mspowerpoint '(nil mew-mime-application/mspowerpoint))
4176
4177あらかじめ定められているコマンドではなく、任意の外部コマンドを呼び出し
4178たい場合は、`C-uC-cC-e' と入力して下さい。
4179
4180最近、Multipart/Alternative の中に Text/PlainText/Html の両方が入っ
4181ており、どちらかを選ぶようになっているメッセージを多く見掛けます。Mew
4182は、標準では Text/Plain の方を優先して表示します。"emacs-w3m" をインス
4183トールすれば、Text/Html の方を優先したくなるかもしれません。その場合、
4184以下の設定を "~/.mew.el" に加えて下さい。(ここで *Note multipart:: を
4185読み、`:' の使い方も思い出しておきましょう。)
4186
4187     (setq mew-mime-multipart-alternative-list
4188           '("Text/Html" "Text/Plain" ".*"))
4189
4190ZIP で暗号化された添付ファイルは、`zz' で復号化し表示できます。
4191
4192
4193
4194File: mew.ja.info, Node: draft-mode, Next: charset, Prev: message-mode, Up: Customize
4195
4196Draft mode
4197==========
4198
4199自分へ Cc: したい人は `mew-cc' を設定して下さい。返答の際には、対象の
4200メッセージから、別途 Cc: が用意される場合があります。複数の Cc: がある
4201場合、送信時に 1 つにまとめられます。
4202
4203バックアップのため、自分が送るメッセージを受け取りたいと考え、しかもヘッ
4204ダに自分のアドレスを残したくないなら、Dcc: を使って下さい。
4205`mew-dcc' に自分のアドレスを設定しましょう。
4206
4207いつも入れて欲しいヘッダは、`mew-header-alist' に連想リスト形式で定義
4208して下さい。以下に例を示します。
4209
4210     (setq mew-header-alist
4211           '(("X-fingerprint:" "6B 63 38 88 67 5E 96 8E  CE A4 62 73 3F 11 64 94")
4212             ("X-URL:" "http://www.example.org/~kazu/")))
4213
4214引用ラベルは、引用するフィールドを `mew-cite-fields'、ラベルの書式
4215を `mew-cite-format' に定義します。引用記号は
4216`mew-cite-prefix' に指定します。初期値は、以下のようになっています。
4217
4218     (defvar mew-cite-fields '("From:" "Subject:" "Date:"))
4219     (defvar mew-cite-format "From: %s\nSubject: %s\nDate: %s\n\n")
4220     (defvar mew-cite-prefix "> ")
4221
4222引用ラベルに Message-ID: を加えるには以下のようにします。
4223
4224     (setq mew-cite-fields '("From:" "Subject:" "Date:" "Message-ID:"))
4225     (setq mew-cite-format "From: %s\nSubject: %s\nDate: %s\nMessage-ID: %s\n\n")
4226
4227引用記号にアドレスのユーザ部分が付くようにするには以下のようにします。
4228
4229     (setq mew-cite-prefix-function (function mew-cite-prefix-username))
4230
4231これで引用記号は以下のようになります。
4232
4233     From: SUMIKAWA Munechika <sumikawa@ebina.hitachi.co.jp>
4234     Subject: Wine
4235     Date: Wed, 23 Jul 1997 11:40:50 +0900
4236
4237     sumikawa> おはようからおやすみまでニートでおなじみの角川です。
4238     sumikawa>
4239     sumikawa> さて、とろけるワイン作戦ですが、定石通り '89 のボルドーの
4240     sumikawa> カベルネ・ソービニョンを狙いたいと思います。
4241
4242引用ラベルの From: の部分と、引用記号は、アドレス帳の個人情報の要素に変
4243換できます。それぞれ、`mew-addrbook-for-cite-label'、
4244`mew-addrbook-for-cite-prefix' で指定できます。初期値はそれぞれ
4245`nil' と `'username' です。以下のような値が設定できます。
4246
4247'shortname
4248     短縮名
4249'address
4250     アドレス
4251'username
4252     アドレスのユーザ部分
4253'nickname
4254     ニックネーム
4255'name
4256     正式な氏名
4257
4258例として以下のような設定を考えてみましょう。
4259
4260     (setq mew-addrbook-for-cite-label 'nickname)
4261     (setq mew-addrbook-for-cite-prefix 'nickname)
4262
4263最初の設定でラベルの中のアドレスがニックネームに変わります。また、次の
4264設定で引用記号もニックネームに置き換わります。
4265
4266     From: すみっち
4267     Subject: Wine
4268     Date: Wed, 23 Jul 1997 11:40:50 +0900
4269
4270     すみっち> おはようからおやすみまでニートでおなじみの角川です。
4271     すみっち>
4272     すみっち> さて、とろけるワイン作戦ですが、定石通り '89 のボルドーの
4273     すみっち> カベルネ・ソービニョンを狙いたいと思います。
4274
4275
4276
4277File: mew.ja.info, Node: charset, Next: highlight, Prev: draft-mode, Up: Customize
4278
4279文字コード
4280==========
4281
4282*Note charset-guess:: で説明したように、Mew ではメッセージを作成する際
4283に適切な文字コードを自動的に選択します。
4284
4285もし複数の言語の文字が混在しており、国際化された文字コードを選択する必
4286要がある場合は、`mew-charset-m17n' の値を利用します。初期値は、"utf-8"
4287(Unicode と理解してよい)です。"iso-2022-jp-2" にしたい人は、以下のよう
4288に設定するとよいでしょう。
4289
4290     (setq mew-charset-m17n "iso-2022-jp-2")
4291
4292メッセージを作成した際に、推測された文字コードを確認したい場合は、
4293`mew-ask-charset' を設定して下さい。
4294
4295`nil'
4296     どのような文字コードが利用されても確認なし
4297`文字コードのリスト'
4298     このリストに存在しない文字コードが利用された場合に確認
4299`t'
4300     `mew-charset-m17n' が利用された場合に確認
4301
4302たとえば、US-ASCII と ISO-2022-JP 以外の文字コードが選ばれた場合確認し
4303たいのであれば、以下のように設定して下さい。
4304
4305     (setq mew-ask-charset '("us-ascii" "iso-2022-jp"))
4306
4307こう設定しているとき、たとえば "utf-8" が選択されると、以下のように訊
4308かれます。
4309
4310     utf-8 is used. OK? (y or n)
4311
4312`y' を押すと、メッセージが送信されます(あるいは、キューに溜ります)。
4313`n' を押すと、草稿が元の状態に戻ります。
4314
4315ヨーロッパでは、Latin 1 (ISO-8859-1) の代りに、ユーロ記号を含む Latin
43169 (ISO-8859-15、通称 Latin 0) が使われ始めています。草稿に、Latin 1 の
4317文字と Latin 9 の文字が混在していると、以下の手順によって、文字コード
4318が決定されます。
4319
4320  1. `unify-8859-on-decoding-mode' を利用している場合:
4321       1. ISO-8859-1 に収まるなら "iso-8859-1" を利用
4322       2. そうでないなら "utf-8" を利用
4323  2. `unify-8859-on-decoding-mode' を利用していない場合:
4324       1. ISO-8859-1 と ISO-8859-15 のどちらにも収まる場合、"ISO-8859-1"
4325       2. ISO-8859-1 に収まるなら "iso-8859-1" を利用
4326       3. ISO-8859-15 に収まるなら "iso-8859-15" を利用
4327       4. そうでないなら、"utf-8" を利用
4328
4329`mew-charset-latin' の初期値は、"iso-8859-15" です。"iso-8859-1" にし
4330たい場合は、以下のように設定します。
4331
4332     (setq mew-charset-latin "iso-8859-1")
4333
4334もし、US-ASCII 以外の文字に対し、必ず UTF-8 を使いたいなら、以下のよう
4335に設定して下さい。
4336
4337     (setq mew-cs-database-for-encoding
4338           `(((ascii) nil "7bit" "7bit")
4339             (nil utf-8 "base64" "B")))
4340
4341
4342
4343File: mew.ja.info, Node: highlight, Next: hooks, Prev: charset, Up: Customize
4344
4345色付け
4346======
4347
4348`mew-use-highlight-mark' が `t' の場合、マークの付いたメッセージに色が
4349付きます。初期値は `t' です。
4350
4351`mew-use-highlight-header' が `t' の場合、メッセージのヘッダに色が付き
4352ます。初期値は `t' です。
4353
4354`mew-use-highlight-body' が `t' の場合、メッセージの本文に色が付きます。
4355初期値は `t' です。色を付ける上限は、`mew-highlight-body-max-size' で
4356指定できます。初期値は 10000 バイトです。
4357
4358`mew-use-highlight-url' が `t' の場合、メッセージ中の URL に仕
4359掛けが施されて、マウスを持っていくと光るようになります。初期値は
4360`t' です。
4361
4362`mew-use-cursor-mark' が `t' の場合、Summary モードにおいて、現在表示
4363しているメッセージの行頭に、`mew-cursor-mark' で指定された目印が付きま
4364す。初期値は `nil' です。`mew-cursor-mark' の初期値は ">" です。
4365
4366`mew-use-highlight-cursor-line' が `t' の場合、Summary モードでカーソ
4367ルのある行に下線が引かれます。初期値は `t' です。
4368
4369`mew-use-highlight-mouse-line' が `t' の場合、Emacs がマウスの色付けを
4370サポートしていれば、Summary モードでマウスのある行に色がつきます。真中
4371のボタンをクリックしながら、マウスだけでメッセージを読む際にはとても便
4372利です。初期値は `nil' になっています。
4373
4374`mew-use-highlight-x-face' が `t' で、ヘッダ中の X-Face: が
4375Message モードでアイコン化されます。初期値は `t' です。この機能を
4376利用するには、"netpbm" と "compface" パッケージをインストールして下
4377さい。
4378
4379色を変更するには、Mew のソースと一緒に配布されている "dot.theme" を
4380適当な名前でコピーし内容を変更します。ここでは、そのファイル名を
4381"~/.mew-theme.el" としましょう。まず、この名前を ".mew.el" で
4382`mew-theme-file' に指定して下さい。
4383
4384     (setq mew-theme-file "~/.mew-theme.el")
4385
4386次に中身を変更します。たとえば、以下のような設定が見つかります。
4387
4388     (mew-setface-bold header-subject
4389       :tty "red" :light "Firebrick" :dark "OrangeRed")
4390
4391シンボル `header-subject' は、ヘッダの "Subject:" の値を意味していま
4392す。:tty は Emacs をカラーの端末で起動した場合、:light と :dark は、そ
4393れぞれ Emacs をウインドウで起動したときの背景が白と黒の場合を意味して
4394います。
4395
4396端末では green 、背景が白なら ForestGreen、背景が黒なら LimeGreen と設
4397定するには、以下のようにします。
4398
4399     (mew-setface-bold header-subject
4400       :tty "green" :light "ForestGreen" :dark "LimeGreen")
4401
4402シンボルに何があるのかは、"dot.mew" を見て下さい。
4403
4404上記の方法では、ヘッダのすべてのフィールド名やフィールド値に対してシン
4405ボルが定義されている訳ではありません。そこで、どんなフィールドの色でも
4406簡単に変更できるように、`mew-header-color' と`mew-header-color-bold'
4407という関数が用意されています。後者を使うと太字に、前者を使うと普通の文
4408字になります。たとえば、以下のように使います。
4409
4410     (mew-header-color-bold "Subject:" "LimeGreen" "OrangeRed")
4411
4412この設定では、"Subject:" が LimeGreen の太字に、その値が OrangeRed の
4413太字になります。
4414
4415この方法では、端末や背景の色を考慮した設定はできません。また、フィール
4416ド値の色を省略すると、フィールド名と同じ色が使用されます。
4417
4418
4419
4420File: mew.ja.info, Node: hooks, Next: pop, Prev: highlight, Up: Customize
4421
4422フック
4423======
4424
4425Mew で用意されているフックをまとめます。
4426
4427`mew-env-hook'
4428     Mew の起動時の環境が設定される前に評価される。
4429`mew-init-hook'
4430     Mew の起動時に評価される。
4431`mew-status-update-hook'
4432     状態の更新(`Z')のときに評価される。
4433`mew-summary-mode-hook'
4434     Summary モードに入るときに評価される。
4435`mew-virtual-mode-hook'
4436     Virtual モードに入るときに評価される。
4437`mew-thread-display-hook'
4438     スレッドが表示された後に評価される。
4439`mew-header-mode-hook'
4440     Header モードに入るときに評価される。
4441`mew-draft-mode-hook'
4442     Draft モードに入るときに評価される。
4443`mew-draft-mode-newdraft-hook'
4444     新しい草稿が用意された際に、Draft モードにおいて評価される。
4445`mew-draft-mode-reedit-hook'
4446     +draft でないフォルダにある古い草稿を再編集した際に、Draft モード
4447     において評価される。
4448`mew-draft-mode-reedit-draft-hook'
4449     +draft でないフォルダにある草稿を再編集した際に、Draft モードにお
4450     いて評価される。
4451`mew-draft-mode-reedit-queue-hook'
4452     +queue または +postq フォルダにあるメッセージを再編集した際に、
4453     Draft モードにおいて評価される。
4454`mew-draft-mode-edit-again-hook'
4455     古い形式で戻ってきたメッセージを再編集した際に、Draft モードにお
4456     いて評価される。
4457`mew-message-mode-hook'
4458     Message モードに入るときに評価される。
4459`mew-message-hook'
4460     メッセージが Message モードで表示される度に評価される。
4461`mew-make-message-hook'
4462     Draft モードで MIME メッセージを作る前、つまり `C-cC-m' の際の最
4463     初に評価される。例:(add-hook 'mew-make-message-hook
4464     'ispell-message)
4465`mew-send-hook'
4466     メッセージを SMTP で送信/キューイングする前に評価される。メッセー
4467     ジの最終形が作られる前に評価されることに注意。
4468`mew-post-hook'
4469     メッセージを NNTP で投稿/キューイングする前に評価される。メッセー
4470     ジの最終形が作られる前に評価されることに注意。
4471`mew-real-send-hook'
4472     メッセージを SMTP で送信/キューイングする前に評価される。メッセー
4473     ジの最終形が作られた後に評価されることに注意。
4474`mew-real-post-hook'
4475     メッセージを NNTP で送信/キューイングする前に評価される。メッセー
4476     ジの最終形が作られた後に評価されることに注意。
4477`mew-smtp-flush-hook'
4478     +queue フォルダにメッセージがある場合に、SMTP が起動される前に評
4479     価される。
4480`mew-nntp2-flush-hook'
4481     +postq フォルダにメッセージがある場合に、NNTP が起動される前に評
4482     価される。
4483`mew-smtp-sentinel-hook'
4484     SMTP が終了する際に評価される。
4485`mew-nntp-sentinel-hook'
4486     受信用の NNTP が終了する際に評価される。
4487`mew-nntp2-sentinel-hook'
4488     送信用の NNTP が終了する際に評価される。
4489`mew-pop-sentinel-hook'
4490     POP が終了する際に評価される。
4491`mew-pop-sentinel-non-biff-hook'
4492     Biff ではない POP が終了する際に評価される。
4493`mew-imap-sentinel-hook'
4494     IMAP が終了する際に評価される。
4495`mew-imap-sentinel-non-biff-hook'
4496     Biff ではない IMAP が終了する際に評価される。
4497`mew-scan-sentinel-hook'
4498     Summary モードの `s' が終了する際に評価される。
4499`mew-summary-ls-no-scan-hook'
4500     Summary モードの `s' がフォルダの一覧を取らなかった場合に評価され
4501     る。
4502`mew-summary-exec-hook'
4503     Summary モードの `x' の実行が終了する際に評価される。
4504`mew-refile-guess-by-from-learn-hook'
4505     mew-refile-guess-by-from-learn が実行される際に評価される。
4506`mew-sort-hook'
4507     Summary モードの `M-s' の実行が終了する際に評価される。
4508`mew-pack-hook'
4509     Summary モードの `O' の実行が終了する際に評価される。
4510`mew-summary-delete-folder-hook'
4511     フォルダが削除されるときに評価される。
4512`mew-summary-rename-folder-hook'
4513     フォルダ名が変更されるときに評価される。
4514`mew-summary-toggle-disp-msg-hook'
4515     Summary モードの `v' の実行が終了する際に評価される。
4516`mew-syntax-format-hook'
4517     マルチパートの書式を作成する関数 `mew-syntax-format' が呼ばれた際
4518     に評価される。
4519`mew-addrbook-mode-hook'
4520     アドレス帳の登録モードに入るときに評価される。
4521`mew-cite-hook'
4522     Draft モードで引用する際に呼ばれる。通常 supercite を設定するため
4523     に使う。
4524`mew-before-cite-hook'
4525     Draft モードでメッセージを引用する直前に呼ばれる。
4526`mew-suspend-hook'
4527     Mew を一時中断した際に評価される。
4528`mew-quit-hook'
4529     Mew の終了時に評価される。
4530
4531以下にフックの設定例を示します。
4532
4533Draft モードでは、フックを `text-mode-hook'、`mew-draft-mode-hook' の
4534順で評価します。`text-mode-hook' で `auto-fill-mode' を設定していない
4535人は、 `mew-draft-mode-hook' を以下のように設定するのがよいかもしれま
4536せん。
4537
4538     (add-hook 'mew-draft-mode-hook
4539               (lambda ()
4540                 (auto-fill-mode 1)
4541                 (set-fill-column 70)))
4542
4543この例では、折り返しのカラム数を70に設定しています。
4544
4545
4546
4547File: mew.ja.info, Node: pop, Next: imap, Prev: hooks, Up: Customize
4548
4549POP
4550===
4551
4552Mew では、メッセージを受信する際に POP を利用できます。ここでは、POP
4553を制御するための以下の変数についてまとめます。
4554
4555`mew-pop-server'
4556     POP サーバの名前。
4557`mew-pop-ssh-server'
4558     POP を SSH 経由で取得する場合の SSH サーバの名前。
4559`mew-pop-ssl'
4560     POP over SSL を使うか否か。
4561`mew-pop-ssl-port'
4562     POP over SSL のポート番号。
4563`mew-pop-user'
4564     POP のアカウント名。初期値はログイン名。
4565`mew-pop-auth'
4566     POP の認証方式。`'pass' は USER/PASS (生パスワード)、`'apop' は
4567     APOP、`t' は `mew-pop-auth-list' に従った SASL を意味する。初期値
4568     は `'apop'。
4569`mew-pop-auth-list'
4570     SASL で利用する認証方式のリスト。優先順位の高い順に並べる。現在、
4571     "CRAM-MD5" が利用可能。
4572`mew-pop-delete'
4573     POP サーバからメッセージを取得後、POP サーバにあるメッセージを削
4574     除するか否か。`t' なら削除。`nil' なら削除しない。数値 N なら、最
4575     初のアクセスから N 日後に削除する。初期値は `t'。
4576`mew-pop-size'
4577     POP サーバから取得するメッセージの大きさの上限。初期値は 55296 バ
4578     イト。0 に設定すると、上限なしの意味になり、すべてのメッセージを
4579     取得する。上限に引っ掛かったメッセージの全体を取得する方法につい
4580     ては、*Note retrieving:: を参照のこと。
4581`mew-pop-body-lines'
4582     大きさの上限にひっかかったメッセージの本文を何行取得するかという
4583     値。初期値は 40。
4584`mew-pop-header-only'
4585     POP でメッセージを取得する際に、ヘッダのみにするか、本文も取得するか。
4586     `nil' でなければ、ヘッダのみを取得。初期値は `nil'。
4587
4588
4589
4590File: mew.ja.info, Node: imap, Next: nntp, Prev: pop, Up: Customize
4591
4592IMAP
4593====
4594
4595Mew では、メッセージを受信する際に IMAP を利用できます。ここでは、IMAP
4596を制御するための以下の変数についてまとめます。
4597
4598`mew-imap-server'
4599     IMAP サーバの名前。
4600`mew-imap-ssh-server'
4601     IMAP を SSH 経由で取得する場合の SSH サーバの名前。
4602`mew-imap-ssl'
4603     IMAP over SSL を使うか否か。
4604`mew-imap-ssl-port'
4605     IMAP over SSL のポート番号。
4606`mew-imap-user'
4607     IMAP のアカウント名。初期値はログイン名。
4608`mew-imap-auth'
4609     IMAP の認証方式。`nil' は LOGIN (生パスワード)、`t' は
4610     `mew-imap-auth-list' に基づいた SASL を意味する。初期値は `t'。
4611`mew-imap-auth-list'
4612     SASL で利用する認証方式のリスト。優先順位の高い順に並べる。現在、
4613     "CRAM-MD5" と "LOGIN" が利用可能。
4614`mew-imap-delete'
4615     IMAP サーバからメッセージを取得後、IMAP サーバにあるメッセージを
4616     削除するか否か。`t' なら削除。`nil' なら削除しない。数値 N なら、
4617     最初のアクセスから N 日後に削除する。初期値は `t'。
4618`mew-imap-size'
4619     IMAP サーバから取得するメッセージの大きさの上限。初期値は 55296 バイト。
4620     0 に設定すると、上限なしの意味になり、すべてのメッセージを取得する。上限
4621     に引っ掛かったメッセージの全体を取得する方法については、
4622     *Note retrieving:: を参照のこと。
4623`mew-imap-header-only'
4624     IMAP でメッセージを取得する際に、ヘッダのみにするか、本文も取得するか。
4625     `nil' でなければ、ヘッダのみを取得。初期値は `nil'。
4626
4627
4628
4629File: mew.ja.info, Node: nntp, Next: smtp, Prev: imap, Up: Customize
4630
4631NNTP
4632====
4633
4634Mew では、ニュースを読み書きする際に NNTP を利用します。ここでは、NNTP
4635を制御するための以下の変数についてまとめます。
4636
4637`mew-nntp-server'
4638     NNTP サーバの名前。
4639`mew-nntp-ssh-server'
4640     NNTP を SSH 経由で取得する場合の SSH サーバの名前。
4641`mew-nntp-ssl'
4642     NNTP over SSL を使うか否か。
4643`mew-nntp-ssl-port'
4644     NNTP over SSL のポート番号。
4645`mew-nntp-user'
4646     NNTP のアカウント名。もし `nil' でなければ、認証の手続きが実行さ
4647     れる。(mew-nntp-auth という変数はないことに注意。)
4648`mew-nntp-newsgroup'
4649     ニュースグループ名の初期値。
4650`mew-nntp-size'
4651     NNTP サーバから取得するメッセージの大きさの上限。初期値は 55296 バイト。
4652     0 に設定すると、上限なしの意味になり、すべてのメッセージを取得する。上限
4653     に引っ掛かったメッセージの全体を取得する方法については、
4654     *Note retrieving:: を参照のこと。
4655`mew-nntp-header-only'
4656     NNTP でメッセージを取得する際に、ヘッダのみにするか、本文も取得するか。
4657     `nil' でなければ、ヘッダのみを取得。初期値は `nil'。
4658`mew-nntp-msgid-user'
4659     Message-Id: を作成するためのユーザ名。`nil' であれば `mew-user'
4660     の値が利用される。初期値は `nil'。Message-Id: の書式は以下を参照。
4661`mew-nntp-msgid-domain'
4662     Message-Id: を作成するためのドメイン名。`nil' であれば
4663     `mew-mail-domain' の値が利用される。初期値は `nil'。Message-Id:
4664     の書式は以下を参照。
4665
4666なお、NNTP 用の Message-Id: の値は以下のように作成されます。
4667
4668     message-id = *random*.nntp-msgid-user@nntp-msgid-domain
4669
4670
4671
4672File: mew.ja.info, Node: smtp, Next: config, Prev: nntp, Up: Customize
4673
4674SMTP
4675====
4676
4677Mew では、メッセージを送信する際に SMTP を利用します。SMTP サーバが認
4678証を要求した場合、Mew は自動的にユーザにバスワードの入力を求めます。こ
4679こでは、SMTP を制御するための以下の変数についてまとめます。
4680
4681`mew-smtp-server'
4682     SMTP サーバの名前。
4683`mew-smtp-port'
4684     SMTP ポート番号。
4685`mew-smtp-ssh-server'
4686     SSH 経由でメッセージを送る際の SSH サーバの名前。
4687`mew-smtp-ssl'
4688     SMTP over SSL を使うか否か。
4689`mew-smtp-ssl-port'
4690     SMTP over SSL のポート番号。
4691`mew-smtp-user'
4692     SMTP AUTH で利用されるアカウント名。設定されない場合は、自動的に
4693     メールアドレスに設定される。
4694`mew-smtp-auth-list'
4695     SMTP AUTH で利用する認証方式のリスト。優先順位の高い順に並べる。
4696     初期値は、'("CRAM-MD5" "PLAIN" "LOGIN")。
4697`mew-smtp-helo-domain'
4698     SMTP HELO コマンドで使われるサーバ名。初期値は "localhost"。
4699`mew-smtp-mail-from'
4700     SMTP MAIL FROM コマンドで指定されるアドレス。`nil' の場合は、
4701     From: フィールドのアドレスが指定される。初期値は `nil'。
4702`mew-smtp-msgid-user'
4703     Message-Id: を作成するためのユーザ名。`nil' であれば `mew-user'
4704     の値が利用される。初期値は `nil'。Message-Id: の書式は以下を参照。
4705`mew-smtp-msgid-domain'
4706     Message-Id: を作成するためのドメイン名。`nil' であれば
4707     `mew-mail-domain' の値が利用される。初期値は `nil'。Message-Id:
4708     の書式は以下を参照。
4709`mew-use-8bit'
4710     8 ビットテキストを符号化せずにそのまま送るか否か。`nil' の場合は、
4711     適切な MIME 符号化が施される。初期値は `nil'。
4712
4713なお、SMTP 用の Message-Id: の値は以下のように作成されます。
4714
4715     message-id = *random*.smtp-msgid-user@smtp-msgid-domain
4716
4717Message Submission (ポート番号が 587 である送信用の SMTP)を使いたい場
4718合は、以下のように設定して下さい。
4719
4720     (setq mew-smtp-port "submission")
4721
4722SSL (*Note SSL::)や TLS (*Note TLS::) の章も参考にして下さい。
4723
4724SMTP サーバの中には、認証なし、つまりパスワードを送られるとエラーと見
4725なす設定であるにも関わらず、認証を要求してくるものがあります。Mew は、
4726SMTP サーバが認証を要求すると、ユーザにパスワードを尋ねて、入力された
4727パスワードをサーバへ送ります。上記のようなおかしな SMTP サーバに対処す
4728るには、以下のように設定し、認証を要求されてもパスワードを送らなくすれ
4729ばよいでしょう。
4730
4731     (setq mew-use-smtp-auth nil)
4732
4733`mew-use-smtp-auth'
4734     SMTP サーバが認証を要求したとき、パスワードを送るかどうか。デフォルトは
4735     `t'。`nil' にすると、SMTP サーバが認証を要求しても無視する。
4736
4737
4738
4739File: mew.ja.info, Node: config, Next: config2, Prev: smtp, Up: Customize
4740
4741送受信の動作変化
4742================
4743
4744`mew-config-alist' を使うと、メッセージの送受信に関する動作に変化をつ
4745けられます。以下の設定例を使って説明します。
4746
4747     (setq mew-config-alist
4748           '((home
4749              (inbox-folder   "+inbox-home")
4750              (pop-server     "pop.iij4u.or.jp"))
4751             (ext
4752              (pop-ssh-server "ssh.example.org"))
4753             (default
4754              (proto          "%")
4755              (imap-server    "imap.example.org")
4756              (pop-server     "pop.example.org"))))
4757
4758この例では、"home"、"ext"、"default" という 3 つのケースを定めています。
4759それぞれのケースに対して、いくつかのキーと値の対が設定されています。
4760
4761この例を使って、`mew-config-alist' の意味を説明します。ケースを
4762"home" にして "pop-server" を索くと、"pop.iij4u.or.jp" が得られます。ケー
4763スを "ext" にして "pop-server" を索くと、"ext" には該当するキーがな
4764いので、"default" を見て、"pop.example.org" が得られます。ケースを
4765"default" にして "pop-server" を索くと、"pop.example.org" が得られます。
4766
4767ケースを "home" にして "inbox-folder" を索くと、"+inbox-home" が得られ
4768ます。ケースを "ext" にして "inbox-folder" を索くと、"ext" には該当す
4769るキーがなく、さらに "default" にもないので、`mew-inbox-folder' という
4770変数の値が得られます。ケースを "default" にして "inbox-folder" を索い
4771た場合も、`mew-inbox-folder' の値が得られます。
4772
4773"proto" (`mew-proto')は、`M-x mew' と入力された際に、どのフォルダに移
4774動するか指定するために使います。(Mew を起動するために`M-x mew' と入力
4775する場合、"default" ケースの "proto" が利用されます。Mew が起動してい
4776る際に、`M-x mew' と入力するとケースに従って、"proto" が選ばれます。)
4777
4778値の候補は、"+"、"$"、"%"、"-" です。これらは標準では、"+inbox"、
4779"$inbox"、"%inbox"、"-fj.mail.reader.mew" を意味します。
4780
4781`mew-config-alist' で設定できるキーは、`mew-"キー"' という変数に対応し
4782ています。以下に設定できる項目を列挙します。
4783
4784     name, user, mail-domain,
4785     cc, fcc, dcc, reply-to, organization, header-alist, proto,
4786     smtp-server, smtp-port, smtp-ssh-server, smtp-ssl, smtp-ssl-port,
4787     smtp-user, smtp-auth-list,
4788     smtp-msgid-user, smtp-msgid-domain, smtp-helo-domain, smtp-mail-from,
4789     pop-server, pop-port, pop-ssh-server, pop-ssl, pop-ssl-port,
4790     pop-user, pop-auth, pop-auth-list,
4791     pop-size, pop-header-only, pop-delete, pop-body-lines,
4792     pop-proxy-server, pop-proxy-port,
4793     imap-server, imap-port, imap-ssh-server, imap-ssl, imap-ssl-port,
4794     imap-user, imap-auth, imap-auth-list,
4795     imap-size, imap-header-only, imap-delete,
4796     imap-trash-folder, imap-queue-folder, imap-spam-field, imap-spam-word,
4797     imap-proxy-server, imap-proxy-port,
4798     nntp-server, nntp-port, nntp-ssh-server, nntp-ssl, nntp-ssl-port,
4799     nntp-user, nntp-size, nntp-header-only,
4800     nntp-msgid-user, nntp-msgid-domain,
4801     ssl-cert-directory, ssl-verify-level,
4802     inbox-folder, queue-folder, postq-folder,
4803     mailbox-type, mbox-command, mbox-command-arg,
4804     signature-file, content-type, refile-guess-alist,
4805     spam-prog, spam-prog-args, ham-prog, ham-prog-args,
4806     use-old-pgp, pgp-signer, smime-signer, privacy-method,
4807     protect-privacy-always, protect-privacy-always-type,
4808     protect-privacy-encrypted, protect-privacy-encrypted-type,
4809     protect-privacy-with-old-pgp-signature,
4810     use-format-flowed
4811
4812name、user、mail-domain は以下の規則にしたがって、From: の値になります。
4813
4814     from = name <user@mail-domain>
4815
4816自分で `mew-from-list' を設定していない場合は、上記のルールに従い各
4817ケースの from を集めて、`mew-from-list' が自動的に設定されます。
4818*Note cheader:: を参照のこと。
4819
4820`mew-config-alist' に設定したケース名をケースに指定できます。Mewの起動
4821時のケースは、"default" になっています。
4822
4823Summary モードにおいて、ケースを変更するには `C' を利用します。ケース
4824には、`TAB' で補完、`C-cTAB' で循環的な補完が効きます。
4825
4826ケースが "default" 以外の値をとった場合は、Summary モードのモードライ
4827ンに表示されます。以下はケースが "home" となっている場合の例です。
4828
4829     (Summary home)
4830
4831
4832Draft モードでは、ケースが "default" でない場合、モードラインにその値
4833が表示されます。以下は、ケースが "home" である場合の例です。
4834
4835     (Draft home)
4836
4837Draft モードにおいて、その草稿のケースを変更するには、`C-cC-o' を用い
4838ます。mail-domain キーや header-alist キーに対応する値に応じて、ヘッダ
4839が動的に変更されます。なお、このケースは、その Draft モードに固有にな
4840ります。
4841
4842Draft モードでは、ケースを自動的に設定することもできます。
4843
4844`mew-case-guess-when-prepared'
4845     この変数が `t' の場合、草稿が用意されたときに、
4846     `mew-case-guess-alist' に従ってケースが設定される。初期値は
4847     `t'。
4848`mew-case-guess-when-composed'
4849     この変数が `t' の場合、メッセージが作成されたときに、
4850     `mew-case-guess-alist' に従ってケースが設定される。初期値は
4851     `nil'
4852`mew-case-guess-when-replied'
4853     この変数が `t' の場合、返答によって草稿が用意されたときに、
4854     `mew-case-guess-when-replied-alist' に従ってケースが設定される。
4855     初期値は `t'。
4856
4857`mew-case-guess-alist' と `mew-case-guess-when-replied-alist'
4858の書式は、`mew-refile-guess-alist' と同じです。詳しくは、
4859*Note by-alist:: を参照して下さい。
4860
4861Draft モードで草稿を送信するために `C-cC-c' を使うと、Draft モードのケー
4862スが SMTP/NNTP サーバなどを決定するために利用されます。Summary モード
4863で +queue/+postq のメッセージを送り出すために `C-cC-c' を利用すると、
4864Summary モードのケースが利用されます。たとえ、そのケースが Draftモード
4865で指定されていたケースと違ってもです。Summary モードで`C-uC-cC-c' を使
4866うと、+queue/+postq のメッセージを送り出すためのケースが指定できます。
4867
4868
4869以下にケースに関するコマンドをまとめます。
4870
4871`C'
4872     Summary モードにおいて、ケースを設定する。
4873`C-cC-o'
4874     Draft モードにおいて、その草稿のケースを設定する。
4875
4876
4877
4878File: mew.ja.info, Node: config2, Next: custom-misc, Prev: config, Up: Customize
4879
4880設定の書式
4881==========
4882
4883Mew 6.1 から ".mew.el" の設定方法が改善されました。古い書式も有効です
4884が、より簡単な新しい書式も利用できます。
4885
4886   - 古い書式ではリストの中に "." が現れる場合がありました。新しい書式
4887     では、"." はまったく使われません。たとえば、("foo" . "bar") と書
4888     いていたところは、("foo" "bar") と書けます。
4889   - 古い書式では、ポート番号は文字列で書いていました。たとえば、"25"
4890     です。新しい書式では、数値で書いてもよくなりました。たとえば、25
4891     です。文字列も有効です。たとえば、"smtp" です。
4892   - 古い書式では、`mew-config-alist' のケースやキーを文字列で書いてい
4893     ました。新しい書式では、シンボルで書けます。
4894
4895以下に mew-config-alist を新しい書式で書いた例を示します。
4896
4897     (setq mew-config-alist
4898           '((home
4899              (imap-server       "imap.example.org")
4900              (imap-ssl          t)
4901              (imap-ssl-port     993)
4902              (smtp-server       "smtp.example.org")
4903              (smtp-port         "submission"))))
4904
4905以下の古い書式と見比べて下さい。
4906
4907     (setq mew-config-alist
4908           '(("home"
4909              ("imap-server"   . "imap.example.org")
4910              ("imap-ssl"      . t)
4911              ("imap-ssl-port" . "993")
4912              ("smtp-server"   . "smtp.example.org")
4913              ("smtp-port"     . "submission"))))
4914
4915繰り返しますが、Mew 6.1 では古い書式も有効です。古い書式と新しい書式を
4916混ぜて書いても構いません。
4917
4918
4919
4920File: mew.ja.info, Node: custom-misc, Next: Tips, Prev: config2, Up: Customize
4921
4922その他
4923======
4924
4925環境によっては、添付ファイルをセーブする際に、ファイル名を SAMBA 形式に
4926すると便利なことがあります。この場合、`mew-use-samba-encoding' を
4927`t' にして下さい。ファイル名として、どの文字コードを利用するかは、
4928`mew-cs-samba' で指定できます。初期値は `shift_jis' です。
4929
4930Summary モードで `#' と押すと、現在のメッセージを印刷できます。印刷に
4931利用する関数は `mew-print-function' で定義します。初期値は、
4932`ps-print-buffer' ですから、PostScript に変換されて印刷されます。自分
4933の作成した関数を利用するには、以下のように設定します。
4934
4935     (setq mew-print-function 'my-print-function)
4936
4937ヘッダ中のどのフィールドを印刷するかは、`mew-field-for-printing'で指定
4938できます。初期値は、以下のようになっています。
4939
4940     '("Subject:" "From:" "To:" "Cc:" "Date:")
4941
4942たとえば、Subject:、From:、Date: のみを印刷するには、以下のように設定
4943しましょう。
4944
4945     (setq mew-field-for-printing '("Subject:" "From:" "Date:"))
4946
4947
4948
4949
4950File: mew.ja.info, Node: Tips, Next: region, Prev: custom-misc, Up: Top
4951
4952さらなる一歩
4953************
4954
4955* Menu:
4956
4957* region::                      リージョン
4958* visiting::                    移動
4959* SSH::                         Secure SHell
4960* SSL::                         Secure Socket Layer
4961* TLS::                         Transport Layer Security
4962* spam::                        スパム
4963* spam2::                       スパム(2)
4964* addr-warn::                   アドレスの警告
4965* biff::                        Biff
4966* edit::                        Edit モード
4967
4968
4969
4970File: mew.ja.info, Node: region, Next: visiting, Prev: Tips, Up: Tips
4971
4972リージョン
4973==========
4974
4975Summary モードには、`C-u' 付きで呼び出すと、リージョンに作用するコマン
4976ドがあります。これらのコマンドは、ビジブルなリージョンが指定されている
4977場合は、`C-u' なしでもそのリージョンに作用します。
4978
4979Emacs では、以下の設定を "~/.emacs" に入れると、ビジブルなリージョンが
4980利用できるようになります。
4981
4982     (transient-mark-mode 1)
4983
4984以下に、該当するコマンドを列挙しておきます。
4985
4986     `?', `/', `tt', `x', `lx', `ma', `Md', `S', `mlc', `mli', `*', `$', `d', `u'
4987
4988`*', `$', `d', `u' は、直前に数字を入力することで、繰り返しの回数を指
4989定することもできます。たとえば、`3*' は 3 つのメールに `*' マークを付
4990けます。数字の前に `C-u' は不要です。
4991
4992
4993
4994File: mew.ja.info, Node: visiting, Next: SSH, Prev: region, Up: Tips
4995
4996移動
4997====
4998
4999Draft モードにおいて、`C-cC-m' でメッセージを作成し送信キューに入
5000れた後、+queue に移動したい場合は、
5001`mew-visit-queue-after-sending' を `t' に設定して下さい。
5002
5003Summary モードにおいて、`C' でケースを設定した後に、各 inbox に移動し
5004たい場合は、`mew-visit-inbox-after-setting-case' を `t'に設定しましょ
5005う。
5006
5007Summary モードから、一番数字の小さい草稿(Draft モード)に移動するには、
5008`C-cC-o' が利用できます。
5009
5010
5011
5012File: mew.ja.info, Node: SSH, Next: SSL, Prev: visiting, Up: Tips
5013
5014Secure SHell
5015============
5016
5017Mew は SSH として、SSH バージョン 1、2 および OpenSSH をサポートしてい
5018ます。Mew から SSH を利用する前に、必ずコマンド・ラインで "ssh" を実行
5019し、SSH サーバの公開鍵を取得して下さい。すなわち、ユーザのパスワードか、
5020ローカルのマシンの秘密鍵を復号化するためのパスワードを入力すれば、サー
5021バにログインできる状態にして下さい。なお、"ssh-agent" を利用すれば、秘
5022密鍵を復号化するためのパスワードの入力を省略できます。
5023
5024後は、各プロトコルの SSH に関する変数を設定して下さい。たとえば、POP
5025over SSH を利用する場合は、`mew-pop-ssh-server' に SSH サーバの名前を
5026設定しましょう。
5027
5028SSH で通信が保護されている場合、モードラインに錠前の絵が表示されます。
5029
5030Mew の実装では、SSH と SSL/TLS を同時には使えません。SSH トンネルの中
5031SSL/TLS を使う必要がある場合、Mew では SSL/TLS だけを設定し、SSH ト
5032ンネルはコマンドラインから張るようにして下さい。
5033
5034
5035
5036File: mew.ja.info, Node: SSL, Next: TLS, Prev: SSH, Up: Tips
5037
5038Secure Socket Layer
5039===================
5040
5041SSL を使うには、認証局方式の信用モデルを理解している必要があります。現
5042在、Mew は SSL のために "stunnel" バージョン 3、4、5 をサポートしてい
5043ます。
5044
5045Mew で利用する前に、SSL サーバに対して "stunnel" で SSL のコネクション
5046が張れるか確かめて下さい。"stunnel" は、"openssl" のライブラリをリンク
5047しているので、"openssl" の知識が必要です。
5048
5049信用する証明書を保存しておくディレクトリを "~/.certs" だとしましょう。
5050ここに "openssl" の "certs" ディレクトリに付いてくる PEM 形式の証明書
5051を"<ハッシュ>.0" という名前でコピーします。
5052
5053ここでは、PEM 形式の証明書のファイル名を "ca.pem" だとしましょう。「<
5054ハッシュ>」は以下のように計算できます。
5055
5056     % openssl x509 -hash -noout -in ca.pem
5057
5058"~/.certs/" へコピーするには、以下のようにします。
5059
5060     % cp ca.pem ~/.certs/`openssl x509 -hash -noout -in ca.pem`.0
5061
5062"openssl" に付いてくる証明書は、世の中で使われている CA すべてを網羅で
5063きていません。あなたが利用するサーバの証明書が、他の CA から発行された
5064場合、その CA の証明書を同様にコピーしておく必要があります。以下のペー
5065ジに CA の証明書がたくさん置いてあります。
5066
5067     http://www.columbia.edu/~ariel/good-certs/ns45/
5068
5069Mew で "stunnel" を制御する重要な変数は 2 つです。
5070`mew-ssl-cert-directory' は、信用する CA の証明書を置いておくディレク
5071トリであり、初期値は "~/.certs" です。また、`mew-ssl-verify-level' で、
5072証明書を検証するレベルを指定できます。レベルの初期値は 1 です。この意
5073味は、以下の通りです。
5074
50750
5076     検証しない
50771
5078     サーバの証明書があれば検証する。検証結果が失敗なら、SSL/TSL コネ
5079     クションは作られない。証明書がなければ、SSL/TLS コネクションを作
5080     成する。
50812
5082     サーバの証明書を検証する。検証結果が失敗なら、SSL/TSL コネクショ
5083     ンは作られない。証明書がなければ、SSL/TLS コネクションを作成しな
5084     い。
50853
5086     サーバが送ってきたものではなく、ローカルにインストールされている
5087     証明書で検証する。
5088
5089後は各プロトコルの SSL に関する変数を設定して下しさい。たとえば、POP
5090over SSL を利用するには、`mew-pop-ssl' を `t' にします。また、ポート番
5091号が標準と異なる場合には、`mew-pop-ssl-port' を設定して下さい。
5092
5093     (setq mew-pop-ssl t)
5094
5095SMTP で SSL を利用する場合は、以下のようにします。
5096
5097     (setq mew-smtp-ssl t)
5098
5099SSL で通信が保護されている場合、モードラインに錠前の絵が表示されます。
5100
5101
5102
5103File: mew.ja.info, Node: TLS, Next: spam, Prev: SSL, Up: Tips
5104
5105Transport Layer Security
5106========================
5107
5108Mew では SSL の代りに TLS を利用することもできます。TLS の実現は、SSL
5109と同様 "stunnel" に頼っています。ですので、TLS を利用する際には、
5110*Note SSL:: の説明に従って設定して下さい。
5111
5112次に、SSL のポート番号を守りたいプロトコルと同じポート番号に設定します。
5113たとえば、POP では以下のようにします。
5114
5115     ;; mew-pop-port is default to "pop3" (110)
5116     (setq mew-pop-ssl t)
5117     (setq mew-pop-ssl-port mew-pop-port) ;; The default is "pop3s" (995)
5118
5119すなわち、SSL のポート番号と保護したいプロトコルのポートが同じであれば
5120TLS、異なれば SSL が利用されます。
5121
5122以下は、Message Submission を TLS で守るための設定例です。
5123
5124     (setq mew-smtp-port "submission") ;; The default is "smtp" (25)
5125     (setq mew-smtp-ssl t)
5126     (setq mew-smtp-ssl-port mew-smtp-port) ;; The default is 465
5127
5128
5129
5130File: mew.ja.info, Node: spam, Next: spam2, Prev: TLS, Up: Tips
5131
5132スパム
5133======
5134
5135(1) スパムのフィルタが POP サーバや IMAP サーバ側で動いている場合:
5136
5137POP で +inbox にメッセージを取得したり、$inbox や %inbox でメッセージ
5138の一覧を取ったりする場合に、スパムに自動的に `D' マークを付けることが
5139できます。
5140
5141Bogofilter を利用している場合は、以下の設定を "~/.mew.el" に入れて下さ
5142い。
5143
5144     (defun mew-spam-bogofilter (val)
5145       (let ((case-fold-search t))
5146         (if (string-match "yes" val) ?D)))
5147
5148     (setq mew-inbox-action-alist
5149           '(("X-Bogosity:" mew-spam-bogofilter)))
5150
5151`D' マークを付ける代わりに、+spam フォルダへリファイルするように `o'
5152マークを付けるようにするには、関数を以下のように記述します。
5153
5154     (defun mew-spam-bogofilter (val)
5155       (let ((case-fold-search t))
5156         (if (string-match "yes" val) "+spam")))
5157
5158Spamassassin の場合は、以下の設定を "~/.mew.el" に入れて下さい。
5159
5160     (setq mew-spam: "X-Spam-Flag:")
5161     (defun mew-spam-assassin (val)
5162       (let ((case-fold-search t))
5163         (if (string-match "yes" val) ?D)))
5164
5165     (setq mew-inbox-action-alist
5166           '(("X-Spam-Flag:" mew-spam-assassin)))
5167
5168bsfilter を使う場合は、bsfilter に含まれているマニュアルを参照して下さ
5169い。
5170
5171
5172(2) スパムのフィルタが IMAP サーバ側で動いている場合:
5173
5174%inbox でメッセージの一覧を取る際に、IMAP サーバの中でスパムを消去、ま
5175たは、他のフォルダへ移動させることができます。Bogofilter を利用してい
5176る場合は、以下のような設定を "~/.mew.el" に加えて下さい。
5177
5178     (setq mew-imap-spam-field "X-Bogosity")
5179     (setq mew-imap-spam-word "Yes")
5180
5181`mew-imap-spam-folder' あるいは `mew-imap-trash-folder' が定義されてい
5182れば、そのフォルダへスパムが移動します。そうでなければ、スパムは消去さ
5183れます。
5184
5185(3) ローカルで bogofilter を動かして、一括して `*' マークを付ける方法
5186もあります。まず、以下のスクリプトをインストールして下さい。
5187
5188     #!/bin/sh
5189
5190     bogofilter -v -T -B $* | grep S
5191
5192このスクリプト名を "bogo" だとしましょう。Summary モードで `?' を実行
5193し、`RET' を入力し、コマンド名に "bogo" を指定すれば、スパムに`*' マー
5194クが付きます。あとは、`md' + `x' などで処理するといいでしょう。
5195
5196(4) POP サーバを利用しており、サーバ側ではスパムのフィルタを動かせない
5197が、メッセージの取得時にマークを付けたい場合:
5198
5199bsfilter は、POP の代理サーバとなる機能があるので、これを実現できます。
5200詳しくは bsfilter に含まれているマニュアルを参照して下さい。
5201
5202
5203
5204File: mew.ja.info, Node: spam2, Next: addr-warn, Prev: spam, Up: Tips
5205
5206スパム(2)
5207=========
5208
5209Summary モードで読んでいる現在のメッセージを、フィルターにスパムとして
5210学習させるには `ls' を使います。同様に、ハム(スパムでないメッセージ)と
5211して学習させるには `lh' を利用して下さい。
5212
5213両者のコマンドを使用するためには、4 つの変数を設定しておく必要がありま
5214す。ここでは bogofilter を例題にとり、3 つの場合について説明します。
5215
5216(1) ローカルのフィルターに学習させる場合:
5217
5218     (setq mew-spam-prog "bogofilter")
5219     (setq mew-spam-prog-args '("-s" "-N" "-v"))
5220     (setq mew-ham-prog "bogofilter")
5221     (setq mew-ham-prog-args '("-n" "-S" "-v")))
5222
5223(2) サーバ(<server>)側のフィルターに SSH 経由で学習させる場合:
5224
5225     (setq mew-spam-prog "ssh")
5226     (setq mew-spam-prog-args '("<server>" "bogofilter" "-s" "-N" "-v"))
5227     (setq mew-ham-prog "ssh")
5228     (setq mew-ham-prog-args '("<server>" "bogofilter" "-n" "-S" "-v")))
5229
5230(3) ファイアウォール(<firewall>)の先のサーバ(<server>)のフィルターに多
5231段の SSH 経由で学習させる場合:
5232
5233     (setq mew-spam-prog "ssh")
5234     (setq mew-spam-prog-args '("-A" "<firewall>" "ssh" "<server>" "bogofilter" "-s" "-N" "-v"))
5235     (setq mew-ham-prog "ssh")
5236     (setq mew-ham-prog-args '("-A" "<firewall>" "ssh" "<server>" "bogofilter" "-n" "-S" "-v")))
5237
5238なお SSH を利用する場合、関連するホストには、パスワードなしでログイン
5239できるように設定しておく必要があります。
5240
5241
5242
5243File: mew.ja.info, Node: addr-warn, Next: biff, Prev: spam2, Up: Tips
5244
5245アドレスの警告
5246==============
5247
5248社内で閉じるべきメッセージの宛先に、うっかり社外の人のアドレスを書いて
5249しまうことがあります。Mew では、たとえば社内のドメイン名を列挙しておく
5250と、社外のアドレスを赤色にして警告してくれます。
5251
5252どのアドレスを警告するのかを決定する変数は 4 つあり、すべて文字列のリ
5253ストになります。Mew は以下のルールに従って、警告するアドレスを決めます。
5254
5255  1. アドレスが `mew-safe-addresses' で指定されていれば警告しない。
5256  2. アドレスが `mew-warn-addresses' で指定されていれば警告する。
5257  3. ドメインが `mew-safe-domains' で指定されていれば警告しない。
5258  4. ドメインが `mew-warn-domains' で指定されていれば警告する。
5259  5. `mew-warn-addresses' か `mew-safe-domains' が定義されていれば警告
5260     する。
5261  6. 警告しない。
5262
5263以下に "@example.org" 以外のドメインを持つアドレスを警告する例を示しま
5264す。
5265
5266     (setq mew-safe-domains '("example.org"))
5267
5268ドメインは "@example.org" ですが、"customers@example.org" は警告したい
5269場合は、さらに以下のように設定します。
5270
5271     (setq mew-warn-addresses '("customers@example.org"))
5272
5273
5274
5275File: mew.ja.info, Node: biff, Next: edit, Prev: addr-warn, Up: Tips
5276
5277Biff
5278====
5279
5280メッセージが到着したか定期的に調べる機能を biff といいます。Mew では、
5281以下の設定をすると、5 分ごとに新規メッセージが何個あるか調べるようにな
5282ります。
5283
5284     (setq mew-use-biff t)
5285
5286新規メッセージがあれば、その数がモードラインに表示されます。
5287
5288Biff の対象となるサーバとプロトコルは、Mew の起動時に `mew-proto'とケー
5289ス(`mew-case')から決定されます。
5290
5291以下の設定をすると、新規メッセージがない状態からある状態に変った際に、
5292ビープ音が鳴ります。
5293
5294     (setq mew-use-biff-bell t)
5295
5296メッセージの到着を調べる間隔を変えるには、`mew-biff-interval' を設定し
5297て下さい。以下は、10 分にする例です。
5298
5299     (setq mew-biff-interval 10)
5300
5301
5302
5303File: mew.ja.info, Node: edit, Next: Convention, Prev: biff, Up: Tips
5304
5305Edit モード
5306===========
5307
5308Edit モードは、既存のメッセージを編集し、新しいメッセージを作成するた
5309めのモードです。用途の典型例を以下に示します。
5310
5311   - 大きな添付ファイルを削除して保存する
5312   - PGP/MIMES/MIME で暗号化されたメッセージを復号化した状態で保存
5313     する
5314
5315現在のメッセージを Edit モードで編集するには、`M-e'を押します。すると、
5316Draft モードに似た形で草稿が用意されます。Edit モードでは、Draftモード
5317と同様の操作で、メッセージを編集できます。
5318
5319編集したメッセージを新しいメッセージとして保存するには、`C-cC-c'か
5320`C-cC-m'を使います。両者は、まったく同じコマンドです。これらのコマンド
5321を実行すると、どのフォルダに保存するかを訊いてきます。
5322
5323なお、この機能は再編集(*Note sum-write::)と混同しやすいので注意して下
5324さい。再編集は編集後に送信するのに対し、Edit モードでは編集の後に保存
5325します。
5326
5327以下に Edit モードのまとめを示します。Summary モードから Edit モードに
5328入るには以下のコマンドを使います。
5329
5330`M-e'
5331     現在のメッセージを元に Edit モードに入る。
5332
5333Edit モードでのコマンドをまとめます。
5334
5335`C-cC-c'
5336     編集したメッセージを新しいメッセージに保存。
5337`C-cC-m'
5338     `C-cC-c'に同じ。
5339`その他'
5340     Draft モードと同じ。
5341
5342
5343
5344
5345File: mew.ja.info, Node: Convention, Next: Implementation, Prev: edit, Up: Top
5346
5347メッセージの作法
5348****************
5349
5350メッセージをやりとりする際には、最低限のマナーがあります。マナーを守っ
5351ていないメッセージは読みにくいため、大変損します。簡潔かつ適切な文章を
5352書き、なるべく相手に理解してもらえるよう努力しましょう。
5353
5354メッセージを書く際に気を付けるべき項目を以下に示します。
5355
5356To: と Cc: を正しく書く
5357     To: が目的の人で、Cc: は参考までに送り付ける人です。自分のアドレ
5358     スが Cc: の場合は、読み飛ばす人がいますから注意して下さい。また、
5359     不必要なアドレスを To: や Cc: に書いて、相手に迷惑をかけてしまう
5360     ことがないようにしましょう。
5361
5362To: と Cc: に書くアドレスの数は少なくする
5363     アドレスをたくさん To: や Cc: に書くのはよくないことです。面倒で
5364     もメーリングリストを作りましょう。あるいは、必要に応じて宛先を匿
5365     名にしましょう(*Note anonymous::)。
5366
5367Subject: には本文の内容を的確に短く書く
5368     Subject: を見て読むか決める人がいますから、不適切な Subject: だと
5369     読んでもらえないかもしれません。長い Subject: は読みにくいので止
5370     めましょう。
5371
5372必要な部分だけを引用する
5373     面倒でも不要な部分は削りましょう。Mew を使っていれば、引用は楽勝
5374     のはずです。
5375
5376シグニチャは簡素にする
5377     長いシグニチャは単なる自己満足です。
5378
5379いたずらメッセージを送らない
5380     こんなことは注意したくありませんが、それでも不幸のメッセージなど
5381     を送ってくる人がいます。人格を疑われることを理解すべきです。
5382
5383相手の読めるデータのみを添付する
5384     なんの合意もなしに送ってよいデータはテキストのみです。それ以外の
5385     データを送る場合は、あらかじめ相手に送ってよいか確認をとりましょ
5386     う。メーリングリストには、テキストのみを投稿するのが無難でしょう。
5387
5388また、インターネットのマナーは RFC1855 を読むといいでしょう。
5389
5390
5391
5392
5393File: mew.ja.info, Node: Implementation, Next: Avail, Prev: Convention, Up: Top
5394
5395実装について
5396************
5397
5398"mewl" と "mewencode" が必要なのはなぜ?
5399     Mew では、Summary mode でメッセージを取得している間や、一覧を再表
5400     示している間に、メッセージを読み進めることができます。これは、プ
5401     ログラムの制御の流れが複数必要であることを意味しています。Emacs
5402     で制御の流れを複数にするには、サブプロセスを作るか、TCP コネクショ
5403     ンを張るしか方法がありません(Emacs Lisp には light weight process
5404     がありません)。POP や SMTP には、TCP コネクションを使うので問題あ
5405     りません。しかし、Summary mode の一覧を再表示するためには、何かコ
5406     マンドを起動しないといけません。これが、"mewl" が存在する理由です。
5407     "mewencode" が存在する理由は、単に速度のためです。MIME の符号化を
5408     Emacs Lisp で実装したところ、使い物にならないぐらい遅かったので、
5409     "mewencode" を使い続けています。(ただし、Base64 が Emacs で実装さ
5410     れていれば、そちらを使います。)
5411
5412文字列検索(`C-s'、`C-r')すると、行末にカーソルが飛ぶのはなぜ?
5413     Summary mode において、スレッド情報は表示されません。これは、
5414     Summary mode で表示されている行に関しては、表示する瞬間にスレッド
5415     情報に非表示の属性を付けるからです。非表示の属性がついている部分
5416     は文字列検索の対象にはなりません。しかし、Summary mode に表示され
5417     ていない行のスレッド情報は、非表示の属性がついていないため、検索
5418     の対象となります。そして、合致した行が表示される際に非表示の属性
5419     がついて、あたかも行末に合致したかのような錯覚を受けます。Summary
5420     mode 全体の行のスレッド情報には、キーの入力がない時間に非表示の属
5421     性が付きます。全体に非表示の属性が付くと、Summary mode のモードラ
5422     インの右端にある `*' マークが消えます。この状態では、文字列検索が
5423     直感通りに働きます。
5424
5425Mew 4.3 でファイルを添付すると MS のメールリーダでファイル名が認識できるようになりました
5426     MS のメールリーダは、ファイル名を符号化する際に、標準化されてない
5427     独自の方法を使います。MS のメールリーダが、標準化されている符号化
5428     方式に移行すればいいのですが、何度お願いしても無理でした。そこで、
5429     Mew では以下のような方法で、この問題を解決しました。すなわち、Mew
5430     は基本的には標準化されている方法で、ファイル名を符号化します。そ
5431     れに加えて、MS のメールリーダが参照する標準化されてないパラメータ
5432     に対して、ファイル名を MS 独自の方法で符号化し、付加します。
5433
5434
5435
5436
5437
5438File: mew.ja.info, Node: Avail, Next: obtain, Prev: Implementation, Up: Top
5439
5440入手方法とメーリングリスト
5441**************************
5442
5443ここでは、Mew の入手方法とメーリングリストについて触れます。
5444
5445* Menu:
5446
5447* obtain::                      Mew の入手方法
5448* ml::                          メーリングリスト
5449
5450
5451
5452File: mew.ja.info, Node: obtain, Next: ml, Prev: Avail, Up: Avail
5453
5454Mew の入手方法
5455==============
5456
5457Mew の最新バージョンは以下から入手できます。
5458
5459     http://www.Mew.org/Release/
5460
5461Mew の Git 版について知りたければ、以下を参照して下さい。
5462
5463     http://www.mew.org/ja/git/
5464
5465
5466
5467File: mew.ja.info, Node: ml, Next: Copyright, Prev: obtain, Up: Avail
5468
5469メーリングリスト
5470================
5471
5472Mew に関するメーリングリストについては、以下を参照して下さい。
5473
5474     https://groups.google.com/forum/#!forum/mew-ja
5475
5476
5477
5478
5479
5480File: mew.ja.info, Node: Copyright, Next: Variable Index, Prev: ml, Up: Top
5481
5482著作権について
5483**************
5484
5485Mew は以下の著作権に従います。
5486
5487Copyright (C) 1994-2018 Mew developing team.
5488All rights reserved.
5489
5490変更の有無にかかわらず、ソースおよびバイナリ形式の再配布および利用は、
5491以下の条件を満たしていれば、これを許可する。
5492
5493  1. ソース・コードの再配布は、上記の著作権表示、この条件項目、および、
5494     以下の免責事項を保存しなければならない。
5495  2. バイナリ形式の再配布は、上記の著作権表示、この条件項目、および、
5496     以下の免責事項を、その配布に付随する説明書、あるいはその他の資料
5497     のいずれかに明記しなければならない。
5498  3. 前もって特別に許諾を得ない限り、このソフトウェアから派生した製品
5499     の推奨や販売促進のために、このチーム名と貢献者達の名前を利用して
5500     はならない。
5501
5502このソフトウェアは「このままの形で」提供され、明示的あるいは言外の保証
5503は、商用利用および特定目的への適合に対する言外の保証も含み、またこれら
5504だけに限らず、存在しない。たとえ以下のような損害の可能性を示唆されてい
5505たとしても、どのような形にしろこのソフトウェアの利用から発生した問題に
5506おいて、このチームと貢献者達は、(代替製品やサービスの調達; 利用権、デー
5507タ、あるいは利益の損失; あるいは営業の中断を含む、またこれらだけに限ら
5508ず)直接的に、間接的に、偶然に、特別に、懲罰上、あるいは、必然的に生じ
5509てしまった損害に対し責任はなく、いかなる責任理論上でも契約の有無に係わ
5510らず厳密な責任はなく、また(過失あるいはその他を含む)不法行為に対しても
5511責任はない。
5512
5513CD ROM に入れて配布したいという方は、できるだけ教えて下さい。教えてく
5514れなくても怒りませんが、教えて頂けるとありがたいです。配布を断ったこと
5515はありません。
5516
5517このマニュアルの著作権は、著者に属します。複製、改変、再配布は自由です
5518が、無保証です。また、このマニュアルから発生した被害に対し、著者は一切
5519責任を負いません。
5520
5521
5522
5523
5524File: mew.ja.info, Node: Variable Index, Next: Key Index, Prev: Copyright, Up: Top
5525
5526変数索引
5527********
5528
5529
5530* Menu:
5531
5532* mail-user-agent:              Composing.              (line   5)
5533* mail-user-agent:              configuration.          (line   5)
5534* mail-user-agent:              start.                  (line   5)
5535* mew-addrbook-for-cite-label:  draft-mode.             (line   5)
5536* mew-addrbook-for-cite-prefix: draft-mode.             (line   5)
5537* mew-addrbook-mode-hook:       hooks.
5538* mew-addrbook-override-by-newone: auto-alias.          (line   5)
5539* mew-ask-charset:              charset.                (line   5)
5540* mew-ask-fcc:                  send.                   (line   5)
5541* mew-ask-subject:              send.                   (line   5)
5542* mew-auto-flush-queue:         retrieving.             (line   5)
5543* mew-auto-get:                 start.                  (line   5)
5544* mew-before-cite-hook:         hooks.
5545* mew-biff-interval:            biff.                   (line   5)
5546* mew-case-guess-alist:         config.                 (line   5)
5547* mew-case-guess-when-composed: config.
5548* mew-case-guess-when-prepared: config.
5549* mew-case-guess-when-replied-alist: config.            (line   5)
5550* mew-case-guess-when-replied:  config.
5551* mew-cc:                       draft-mode.             (line   5)
5552* mew-charset-latin:            charset.                (line   5)
5553* mew-charset-m17n:             charset.                (line   5)
5554* mew-cite-fields:              draft-mode.             (line   5)
5555* mew-cite-format:              draft-mode.             (line   5)
5556* mew-cite-hook:                hooks.
5557* mew-cite-prefix:              draft-mode.             (line   5)
5558* mew-cite-prefix-function:     draft-mode.             (line   5)
5559* mew-config-alist:             config.                 (line   5)
5560* mew-config-alist:             config2.                (line   5)
5561* mew-cs-samba:                 custom-misc.            (line   5)
5562* mew-cursor-mark:              highlight.              (line   5)
5563* mew-dcc:                      draft-mode.             (line   5)
5564* mew-debug:                    status-update.          (line   5)
5565* mew-decode-broken:            analysis.
5566* mew-decode-broken:            status-update.          (line   5)
5567* mew-decode-quoted:            invalid.                (line   5)
5568* mew-delete-unread-mark-by-mark: unread mark.          (line   5)
5569* mew-draft-mode-edit-again-hook: hooks.
5570* mew-draft-mode-hook:          hooks.
5571* mew-draft-mode-newdraft-hook: hooks.
5572* mew-draft-mode-reedit-draft-hook: hooks.
5573* mew-draft-mode-reedit-hook:   hooks.
5574* mew-draft-mode-reedit-queue-hook: hooks.
5575* mew-draft-privacy-method:     shortcut.               (line   5)
5576* mew-end-of-message-string:    multipart.              (line   5)
5577* mew-end-of-part-string:       multipart.              (line   5)
5578* mew-env-hook:                 hooks.
5579* mew-field-delete-for-forwarding: forward.             (line   5)
5580* mew-field-for-printing:       custom-misc.            (line   5)
5581* mew-fields:                   header.                 (line   5)
5582* mew-file-max-size:            analysis.
5583* mew-flowed-auto-wrap:         longline.               (line   5)
5584* mew-flowed-fold-length:       longline.               (line   5)
5585* mew-flowed-fold-threshold:    longline.               (line   5)
5586* mew-from-list:                cheader.                (line   5)
5587* mew-ham-prog-args:            spam2.                  (line   5)
5588* mew-ham-prog:                 spam2.                  (line   5)
5589* mew-header-alist:             draft-mode.             (line   5)
5590* mew-header-max-length:        analysis.
5591* mew-header-mode-hook:         hooks.
5592* mew-header-veil-count:        features.               (line   5)
5593* mew-highlight-body-max-size:  highlight.              (line   5)
5594* mew-imap-auth:                imap.
5595* mew-imap-auth-list:           imap.
5596* mew-imap-delete:              imap.
5597* mew-imap-delete:              retrieving.             (line   5)
5598* mew-imap-header-only:         imap.
5599* mew-imap-header-only:         retrieving.             (line   5)
5600* mew-imap-sentinel-hook:       hooks.
5601* mew-imap-sentinel-non-biff-hook: hooks.
5602* mew-imap-server:              configuration.          (line   5)
5603* mew-imap-server:              imap.
5604* mew-imap-size:                imap.
5605* mew-imap-spam-field:          spam.                   (line   5)
5606* mew-imap-spam-folder:         spam.                   (line   5)
5607* mew-imap-spam-word:           spam.                   (line   5)
5608* mew-imap-ssh-server:          imap.
5609* mew-imap-ssl:                 imap.
5610* mew-imap-ssl-port:            imap.
5611* mew-imap-trash-folder:        delete mark.            (line   5)
5612* mew-imap-trash-folder-list:   delete mark.            (line   5)
5613* mew-imap-user:                imap.
5614* mew-inbox-action-alist:       spam.                   (line   5)
5615* mew-init-hook:                hooks.
5616* mew-lisp-max-length:          auto-alias.             (line   5)
5617* mew-lisp-max-length:          by-from.                (line   5)
5618* mew-lisp-max-length:          by-thread.              (line   5)
5619* mew-mail-address-list:        reply.                  (line   5)
5620* mew-mail-domain-list:         cheader.                (line   5)
5621* mew-mailbox-type:             config.                 (line   5)
5622* mew-mailbox-type:             configuration.          (line   5)
5623* mew-mailbox-type:             retrieving.             (line   5)
5624* mew-mailbox-type:             start.                  (line   5)
5625* mew-make-message-hook:        hooks.
5626* mew-mbox-command-arg:         configuration.          (line   5)
5627* mew-mbox-command:             configuration.          (line   5)
5628* mew-message-hook:             hooks.
5629* mew-message-mode-hook:        hooks.
5630* mew-mime-multipart-alternative-list: message-mode.    (line   5)
5631* mew-name:                     configuration.          (line   5)
5632* mew-nntp-header-only:         nntp.
5633* mew-nntp-header-only:         retrieving.             (line   5)
5634* mew-nntp-msgid-domain:        nntp.
5635* mew-nntp-msgid-user:          nntp.
5636* mew-nntp-newsgroup:           nntp.
5637* mew-nntp-sentinel-hook:       hooks.
5638* mew-nntp-server:              configuration.          (line   5)
5639* mew-nntp-server:              nntp.
5640* mew-nntp-size:                nntp.
5641* mew-nntp-ssh-server:          nntp.
5642* mew-nntp-ssl:                 nntp.
5643* mew-nntp-ssl-port:            nntp.
5644* mew-nntp-user:                nntp.
5645* mew-nntp2-flush-hook:         hooks.
5646* mew-nntp2-sentinel-hook:      hooks.
5647* mew-pack-hook:                hooks.
5648* mew-pick-pattern-list:        condition.              (line   5)
5649* mew-pop-auth-list:            pop.
5650* mew-pop-auth:                 pop.
5651* mew-pop-body-lines:           pop.
5652* mew-pop-delete:               pop.
5653* mew-pop-delete:               retrieving.             (line   5)
5654* mew-pop-header-only:          pop.
5655* mew-pop-header-only:          retrieving.             (line   5)
5656* mew-pop-sentinel-hook:        hooks.
5657* mew-pop-sentinel-non-biff-hook: hooks.
5658* mew-pop-server:               pop.
5659* mew-pop-size:                 pop.
5660* mew-pop-ssh-server:           SSH.                    (line   5)
5661* mew-pop-ssh-server:           pop.
5662* mew-pop-ssl:                  SSL.                    (line   5)
5663* mew-pop-ssl:                  pop.
5664* mew-pop-ssl-port:             SSL.                    (line   5)
5665* mew-pop-ssl-port:             pop.
5666* mew-pop-user:                 configuration.          (line   5)
5667* mew-pop-user:                 pop.
5668* mew-post-hook:                hooks.
5669* mew-print-function:           custom-misc.            (line   5)
5670* mew-print-function:           features.               (line   5)
5671* mew-prog-gpg:                 cipher-viewing.         (line   5)
5672* mew-prog-grep:                condition.              (line   5)
5673* mew-prog-grep-opts:           condition.              (line   5)
5674* mew-prog-msexcel-ext:         message-mode.           (line   5)
5675* mew-prog-msexcel:             message-mode.           (line   5)
5676* mew-prog-mspowerpoint-ext:    message-mode.           (line   5)
5677* mew-prog-mspowerpoint:        message-mode.           (line   5)
5678* mew-prog-msword-ext:          message-mode.           (line   5)
5679* mew-prog-msword:              message-mode.           (line   5)
5680* mew-prog-pgp:                 cipher-viewing.         (line   5)
5681* mew-prog-pgp2:                cipher-viewing.         (line   5)
5682* mew-prog-pgp5:                cipher-viewing.         (line   5)
5683* mew-prog-text/html-ext:       message-mode.           (line   5)
5684* mew-protect-privacy-always:   shortcut.               (line   5)
5685* mew-protect-privacy-always-type: shortcut.            (line   5)
5686* mew-protect-privacy-encrypted: shortcut.              (line   5)
5687* mew-protect-privacy-encrypted-type: shortcut.         (line   5)
5688* mew-protect-privacy-with-old-pgp-signature: shortcut.  (line   5)
5689* mew-proto:                    config.                 (line   5)
5690* mew-proto:                    configuration.          (line   5)
5691* mew-proto:                    start.                  (line   5)
5692* mew-quit-hook:                hooks.
5693* mew-real-post-hook:           hooks.
5694* mew-real-send-hook:           hooks.
5695* mew-refile-auto-refile-skip-any-mark: auto-refile.    (line   5)
5696* mew-refile-ctrl-multi:        guess-rule.             (line   5)
5697* mew-refile-guess-alist:       by-alist.               (line   5)
5698* mew-refile-guess-by-from-learn-hook: hooks.
5699* mew-refile-guess-control:     guess-rule.             (line   5)
5700* mew-refile-guess-from-me-is-special: by-from-folder.  (line   5)
5701* mew-refile-guess-from-me-is-special: by-from.         (line   5)
5702* mew-refile-guess-strip-domainpart: by-default.        (line   5)
5703* mew-reply-all-alist:          reply.                  (line   5)
5704* mew-reply-fromme-alist:       reply.                  (line   5)
5705* mew-reply-sender-alist:       reply.                  (line   5)
5706* mew-safe-addresses:           addr-warn.              (line   5)
5707* mew-safe-domains:             addr-warn.              (line   5)
5708* mew-scan-sentinel-hook:       hooks.
5709* mew-search-method:            dbsearch.               (line   5)
5710* mew-send-hook:                hooks.
5711* mew-signature-as-lastpart:    cite.                   (line   5)
5712* mew-signature-file:           cite.                   (line   5)
5713* mew-signature-insert-last:    cite.                   (line   5)
5714* mew-smtp-auth-list:           smtp.
5715* mew-smtp-flush-hook:          hooks.
5716* mew-smtp-helo-domain:         smtp.
5717* mew-smtp-mail-from:           smtp.
5718* mew-smtp-msgid-domain:        smtp.
5719* mew-smtp-msgid-user:          smtp.
5720* mew-smtp-port:                smtp.
5721* mew-smtp-sentinel-hook:       hooks.
5722* mew-smtp-server:              configuration.          (line   5)
5723* mew-smtp-server:              smtp.
5724* mew-smtp-ssh-server:          smtp.
5725* mew-smtp-ssl:                 SSL.                    (line   5)
5726* mew-smtp-ssl-port:            smtp.
5727* mew-smtp-ssl:                 smtp.
5728* mew-smtp-user:                smtp.
5729* mew-sort-default-key-alist:   sorting.                (line   5)
5730* mew-sort-default-key:         sorting.                (line   5)
5731* mew-sort-hook:                hooks.
5732* mew-sort-key-alist:           sorting.                (line   5)
5733* mew-spam-prog-args:           spam2.                  (line   5)
5734* mew-spam-prog:                spam2.                  (line   5)
5735* mew-spam:                     spam.                   (line   5)
5736* mew-ssl-cert-directory:       SSL.                    (line   5)
5737* mew-ssl-verify-level:         SSL.                    (line   5)
5738* mew-status-update-hook:       hooks.
5739* mew-summary-delete-folder-hook: hooks.
5740* mew-summary-exec-hook:        hooks.
5741* mew-summary-form-extract-rule: summary-mode.          (line   5)
5742* mew-summary-form-from-me-prefix: summary-mode.        (line   5)
5743* mew-summary-form-mark-delete: summary-mode.           (line   5)
5744* mew-summary-form-mark-review: summary-mode.           (line   5)
5745* mew-summary-form-mark-spam:   summary-mode.           (line   5)
5746* mew-summary-form:             summary-mode.           (line   5)
5747* mew-summary-ls-no-scan-hook:  hooks.
5748* mew-summary-mark-direction:   summary-mode.           (line   5)
5749* mew-summary-mode-hook:        hooks.
5750* mew-summary-rename-folder-hook: hooks.
5751* mew-summary-show-direction:   summary-mode.           (line   5)
5752* mew-summary-toggle-disp-msg-hook: hooks.
5753* mew-suspend-hook:             hooks.
5754* mew-syntax-format-hook:       hooks.
5755* mew-theme-file:               highlight.              (line   5)
5756* mew-thread-display-hook:      hooks.
5757* mew-thread-separator:         thread.                 (line   5)
5758* mew-trash-folder:             delete mark.            (line   5)
5759* mew-trash-folder-list:        delete mark.            (line   5)
5760* mew-use-8bit:                 smtp.
5761* mew-use-8bit:                 status-update.          (line   5)
5762* mew-use-alternative:          analysis.
5763* mew-use-biff-bell:            biff.                   (line   5)
5764* mew-use-biff:                 biff.                   (line   5)
5765* mew-use-cached-passwd:        password.               (line   5)
5766* mew-use-cursor-mark:          highlight.              (line   5)
5767* mew-use-fast-refile:          by-folder.              (line   5)
5768* mew-use-format-flowed:        longline.               (line   5)
5769* mew-use-full-window:          summary-mode.           (line   5)
5770* mew-use-header-veil:          features.               (line   5)
5771* mew-use-header-veil:          status-update.          (line   5)
5772* mew-use-highlight-body:       highlight.              (line   5)
5773* mew-use-highlight-cursor-line: highlight.             (line   5)
5774* mew-use-highlight-header:     highlight.              (line   5)
5775* mew-use-highlight-mark:       highlight.              (line   5)
5776* mew-use-highlight-mouse-line: highlight.              (line   5)
5777* mew-use-highlight-url:        highlight.              (line   5)
5778* mew-use-highlight-x-face:     highlight.              (line   5)
5779* mew-use-master-passwd:        password.               (line   5)
5780* mew-use-node-folder:          by-folder.              (line   5)
5781* mew-use-old-pgp:              shortcut.               (line   5)
5782* mew-use-old-pgp:              status-update.          (line   5)
5783* mew-use-samba-encoding:       custom-misc.            (line   5)
5784* mew-use-smtp-auth:            smtp.
5785* mew-use-text-body:            analysis.
5786* mew-use-text/html:            analysis.
5787* mew-use-text/xml:             analysis.
5788* mew-use-thread-separator:     thread.                 (line   5)
5789* mew-use-unread-mark:          unread mark.            (line   5)
5790* mew-user:                     configuration.          (line   5)
5791* mew-virtual-mode-hook:        hooks.
5792* mew-visit-inbox-after-setting-case: visiting.         (line   5)
5793* mew-visit-queue-after-sending: visiting.              (line   5)
5794* mew-warn-addresses:           addr-warn.              (line   5)
5795* mew-warn-domains:             addr-warn.              (line   5)
5796* mew-warning-field-level:      status-update.          (line   5)
5797* mew-x-pgp-key-list:           cipher-viewing.         (line   5)
5798* read-mail-command:            configuration.          (line   5)
5799
5800
5801
5802
5803File: mew.ja.info, Node: Key Index, Prev: Variable Index, Up: Top
5804
5805キー索引
5806********
5807
5808
5809* Menu:
5810
5811* A (Summary):                  Composing.              (line   5)
5812* A (Summary):                  reply.                  (line   5)
5813* A (Summary):                  sum-write.              (line   5)
5814* B (Attach):                   mark-b-comp.            (line   5)
5815* B (Summary):                  features.               (line   5)
5816* C (Attach):                   charset-guess.          (line   5)
5817* C (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
5818* C (Summary):                  features.               (line   5)
5819* C-b (Attach):                 mime-comp.              (line   5)
5820* C-cC-a (Draft):               mime-comp.              (line   5)
5821* C-cC-a (Summary):             addrbook.               (line   5)
5822* C-cC-a (Summary):             features.               (line   5)
5823* C-cC-b (Draft):               shortcut.               (line   5)
5824* C-cC-c (Addrbook):            addrbook.               (line   5)
5825* C-cC-c (Draft):               send.                   (line   5)
5826* C-cC-c (Edit):                edit.                   (line   5)
5827* C-cC-c (Header):              resend.                 (line   5)
5828* C-cC-c (Summary):             off-line.               (line   5)
5829* C-cC-c (Summary):             send.                   (line   5)
5830* C-cC-e (Draft):               shortcut.               (line   5)
5831* C-cC-e (Summary):             message-mode.           (line   5)
5832* C-cC-f (Draft):               longline.               (line   5)
5833* C-cC-f (Summary):             cipher-viewing.         (line   5)
5834* C-cC-l (Draft):               cite.                   (line   5)
5835* C-cC-l (Summary):             invalid.                (line   5)
5836* C-cC-m (Draft):               send.                   (line   5)
5837* C-cC-m (Edit):                edit.                   (line   5)
5838* C-cC-m (Header):              resend.                 (line   5)
5839* C-cC-o (Draft):               config.                 (line   5)
5840* C-cC-o (Summary):             visiting.               (line   5)
5841* C-cC-pC-a (Draft):            shortcut.               (line   5)
5842* C-cC-pC-e (Draft):            shortcut.               (line   5)
5843* C-cC-pC-f (Draft):            longline.               (line   5)
5844* C-cC-pC-m (Draft):            shortcut.               (line   5)
5845* C-cC-q (Addrbook):            Quit.                   (line   5)
5846* C-cC-q (Addrbook):            addrbook.               (line   5)
5847* C-cC-q (Draft):               Quit.                   (line   5)
5848* C-cC-q (Header):              Quit.                   (line   5)
5849* C-cC-q (Summary):             Quit.                   (line   5)
5850* C-cC-r (Draft):               shortcut.               (line   5)
5851* C-cC-r (Summary):             features.               (line   5)
5852* C-cC-s (Draft):               shortcut.               (line   5)
5853* C-cC-s (Summary):             features.               (line   5)
5854* C-cC-t (Draft):               cite.                   (line   5)
5855* C-cC-v (Summary):             cipher-viewing.         (line   5)
5856* C-cC-v (Summary):             features.               (line   5)
5857* C-cC-y (Draft):               cite.                   (line   5)
5858* C-cC-z (Summary):             cipher-viewing.         (line   5)
5859* C-cC-z (Summary):             features.               (line   5)
5860* C-cTAB (Draft):               cheader.                (line   5)
5861* C-cTAB (Draft):               cite.                   (line   5)
5862* C-cTAB (Summary):             analysis.               (line   5)
5863* C-f (Attach):                 mime-comp.              (line   5)
5864* C-n (Attach):                 mime-comp.              (line   5)
5865* C-n (Summary):                singlepart.             (line   5)
5866* C-p (Attach):                 mime-comp.              (line   5)
5867* C-p (Summary):                singlepart.             (line   5)
5868* C-u: (Summary):               analysis.               (line   5)
5869* C-u. (Summary):               analysis.               (line   5)
5870* C-u. (Summary):               invalid.                (line   5)
5871* C-u/ (Summary):               search.                 (line   5)
5872* C-u? (Summary):               search.                 (line   5)
5873* C-uA (Summary):               reply.                  (line   5)
5874* C-uC-cC-a (Summary):          addrbook.               (line   5)
5875* C-uC-cC-e (Summary):          message-mode.           (line   5)
5876* C-uC-cC-f (Summary):          cipher-viewing.         (line   5)
5877* C-uC-cC-l (Summary):          invalid.                (line   5)
5878* C-uD (Summary):               delete mark.            (line   5)
5879* C-uD (Summary):               features.               (line   5)
5880* C-uM-n (Summary):             keyword.                (line   5)
5881* C-uM-o (Summary):             auto-refile.            (line   5)
5882* C-uM-p (Summary):             keyword.                (line   5)
5883* C-uM-x mew:                   start.                  (line   5)
5884* C-uSPC (Summary):             singlepart.             (line   5)
5885* C-uZ (Summary):               status-update.          (line   5)
5886* C-ua (Summary):               reply.                  (line   5)
5887* C-uj (Summary):               singlepart.             (line   5)
5888* C-uk/ (Summary):              search.                 (line   5)
5889* C-ukI (Summary):              dialog.                 (line   5)
5890* C-umI (Summary):              target mark.            (line   5)
5891* C-un (Summary):               singlepart.             (line   5)
5892* C-up (Summary):               singlepart.             (line   5)
5893* C-us (Summary):               retrieving.             (line   5)
5894* C-utt (Summary):              thread.                 (line   5)
5895* C-uw (Summary):               sum-write.              (line   5)
5896* C-x RET l:                    charset-guess.          (line   5)
5897* C-xm:                         Composing.              (line   5)
5898* C-xm:                         start.                  (line   5)
5899* D (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
5900* D (Summary):                  delete mark.            (line   5)
5901* D (Summary):                  features.               (line   5)
5902* DEL (Summary):                singlepart.             (line   5)
5903* E (Attach):                   mark-b-comp.            (line   5)
5904* E (Summary):                  sum-write.              (line   5)
5905* F (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
5906* F (Summary):                  Composing.              (line   5)
5907* F (Summary):                  forward.                (line   5)
5908* F (Summary):                  sum-write.              (line   5)
5909* F (Summary):                  target mark.            (line   5)
5910* G (Attach):                   mark-b-comp.            (line   5)
5911* I (Attach):                   charset-guess.          (line   5)
5912* I (Summary):                  retrieving.             (line   5)
5913* J (Summary):                  target mark.            (line   5)
5914* M-RET (Summary):              singlepart.             (line   5)
5915* M-\ (Summary):                target mark.            (line   5)
5916* M* (Summary):                 unmark.                 (line   5)
5917* M-b (Summary):                target mark.            (line   5)
5918* M-d (Summary):                delete mark.            (line   5)
5919* M-e (Attach):                 mark-b-comp.            (line   5)
5920* M-e:                          edit.                   (line   5)
5921* M-l (Summary):                features.               (line   5)
5922* M-n (Summary):                keyword.                (line   5)
5923* M-o (Summary):                auto-refile.            (line   5)
5924* M-p (Summary):                keyword.                (line   5)
5925* M-s (Attach):                 mark-b-comp.            (line   5)
5926* M-s (Summary):                sorting.                (line   5)
5927* M-t (Summary):                target mark.            (line   5)
5928* M-u:                          unread mark.            (line   5)
5929* M-x mew:                      Viewing.                (line   5)
5930* M-x mew-send:                 Composing.              (line   5)
5931* M-x mew-send:                 start.                  (line   5)
5932* M-x mew:                      start.                  (line   5)
5933* Md (Summary):                 delete mark.            (line   5)
5934* N (Summary):                  target mark.            (line   5)
5935* P (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
5936* P (Summary):                  target mark.            (line   5)
5937* Q (Attach):                   mark-b-comp.            (line   5)
5938* Q (Summary):                  Quit.                   (line   5)
5939* RET (Summary):                singlepart.             (line   5)
5940* Rd (Summary):                 features.               (line   5)
5941* Rr (Summary):                 features.               (line   5)
5942* S (Attach):                   mark-b-comp.            (line   5)
5943* S (Summary):                  sorting.                (line   5)
5944* SPC (Summary):                singlepart.             (line   5)
5945* : (Summary):                  analysis.               (line   5)
5946* , (Summary):                  analysis.               (line   5)
5947* . (Summary):                  analysis.               (line   5)
5948* ; (Summary):                  features.               (line   5)
5949* = (Summary):                  features.               (line   5)
5950* | (Summary):                  features.               (line   5)
5951* # (Summary):                  features.               (line   5)
5952* _ (Summary):                  features.               (line   5)
5953* _ (Summary):                  longline.               (line   5)
5954* / (Summary):                  search.                 (line   5)
5955* ? (Summary):                  search.                 (line   5)
5956* - (Summary):                  singlepart.             (line   5)
5957* * (Summary):                  target mark.            (line   5)
5958* T (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
5959* TAB (Draft):                  header.                 (line   5)
5960* U (Attach):                   mark-b-comp.            (line   5)
5961* U (Summary):                  unmark.                 (line   5)
5962* V (Summary):                  dialog.                 (line   5)
5963* ) (Virtual):                  thread.                 (line   5)
5964* ( (Virtual):                  thread.                 (line   5)
5965* & (Virtual):                  thread.                 (line   5)
5966* ^ (Virtual):                  thread.                 (line   5)
5967* W (Summary):                  resend.                 (line   5)
5968* W (Summary):                  sum-write.              (line   5)
5969* Z (Attach):                   mark-b-comp.            (line   5)
5970* Z (Summary):                  auto-alias.             (line   5)
5971* Z (Summary):                  status-update.          (line   5)
5972* a (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
5973* a (Summary):                  Composing.              (line   5)
5974* a (Summary):                  reply.                  (line   5)
5975* a (Summary):                  sum-write.              (line   5)
5976* b (Summary):                  features.               (line   5)
5977* c (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
5978* d (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
5979* d (Summary):                  delete mark.            (line   5)
5980* e (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
5981* f (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
5982* f (Summary):                  Composing.              (line   5)
5983* f (Summary):                  forward.                (line   5)
5984* f (Summary):                  sum-write.              (line   5)
5985* g (Summary):                  moving.                 (line   5)
5986* i (Attach):                   mime-comp.              (line   5)
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