1@c -*- coding: utf-8; mode: texinfo; documentlanguage: ja -*- 2@ignore 3 Translation of GIT committish: 0cc270b871321ae5aa8622cea8d8262aafd16641 4 5 When revising a translation, copy the HEAD committish of the 6 version that you are working on. For details, see the Contributors' 7 Guide, node Updating translation committishes.. 8@end ignore 9 10@c \version "2.19.21" 11 12 13@c Translators: Tomohiro Tatejima, Yoshiki Sawada, Hiroshi Fukuhara 14@c Translation status: post-GDP 15 16 17@node 世界の音楽 18@section 世界の音楽 19@translationof World music 20 21このセクションの目的は、@c 22西洋音楽の慣習とは異なる音楽に関する記譜の問題をハイライトすることです。 23 24@menu 25* 非西洋音楽の一般的な記譜法:: 26* アラブ音楽:: 27* トルコの伝統音楽:: 28@end menu 29 30 31@node 非西洋音楽の一般的な記譜法 32@subsection 非西洋音楽の一般的な記譜法 33@translationof Common notation for non-Western music 34 35このセクションでは、西洋のクラシック音楽の様式には属さない楽譜を入力し、@c 36譜刻する方法を説明します。 37 38@menu 39* 記譜法とチューニング システムを拡張する:: 40@end menu 41 42 43@node 記譜法とチューニング システムを拡張する 44@unnumberedsubsubsec 記譜法とチューニング システムを拡張する 45@translationof Extending notation and tuning systems 46 47標準的なクラシック音楽の記譜法 48(@notation{Common Practice Period} -- 16-19世紀のヨーロッパ音楽 -- の記譜法) 49は全ての種類の音楽で使われるもので、@c 50西洋の @q{クラシック} 音楽に限定されるものではありません。@c 51この記譜法は @ref{ピッチを記述する} で説明されていて、@c 52様々な音符名が @ref{他の言語での音符名} で説明されています。 53 54非西洋音楽のいくつかとフォーク ミュージック、伝統音楽は@c 55しばしば異なるあるいは拡張されたチューニングシステムを採用していて、@c 56標準的なクラシック音楽の記譜法とは容易に適合しません。 57 58標準の記譜法を用いますが、ピッチの違いを潜在させます。@c 59例えば、@notation{アラブ音楽} は、@c 60標準の半音 (訳者: シャープとフラット) と四分音 (訳者: シャープとフラットの半分) 61を用いますが、精密なピッチの変化はコンテキストによって決定されます。@c 62@notation{アラブ音楽} に関しては、初期ファイル @file{arabic.ly} が@c 63標準の記譜法を拡張するアラブ音楽に適したマクロと定義のセットを提供します。@c 64詳細は、@ref{アラブ音楽} を参照してください。 65 66@cindex tuning, non-Western (非西洋音楽のチューニング) 67@cindex makam (マカーム) 68@cindex makamlar (マカーム) 69@cindex maqam (マカーム) 70@cindex Turkish, classical music (トルコの伝統音楽) 71@cindex Ottoman, classical music (オスマントルコの伝統音楽) 72@cindex Arabic maqam (アラブのマカーム) 73@cindex Persian makam (ペルシアのマカーム) 74@cindex Turkish makam (トルコのマカーム) 75 76他のタイプの音楽は、拡張されたあるいは固有の記譜法を必要とします。@c 77例えば、@notation{トルコの伝統音楽} (オスマントルコの伝統音楽としても有名です) 78は、@c 79全音の 1/9 をベースとする音程を持つ @notation{マカーム} と呼ばれる旋律様式を@c 80採用しています。@c 81標準の西洋音楽の音符を使いますが、@c 82ファイル @file{turkish-makam.ly} で独自に定義されている@c 83特殊な臨時記号が用いられます。@c 84トルコの伝統音楽とマカームについての詳細は 85@ref{トルコの伝統音楽} を参照してください。 86 87他にも、関連する初期ファイル @file{hel-arabic.ly} や @file{makam.ly} 88が利用可能です。 89 90これらの初期ファイルの保存場所については、@c 91@rlearning{その他の情報源} を参照してください。 92 93@morerefs 94音楽用語集: 95@rglos{Common Practice Period}, 96@rglos{makamlar} 97 98学習マニュアル: 99@rlearning{その他の情報源} 100 101記譜法リファレンス: 102@ref{ピッチを記述する}, 103@ref{他の言語での音符名}, 104@ref{アラブ音楽}, 105@ref{トルコの伝統音楽} 106 107 108@node アラブ音楽 109@subsection アラブ音楽 110@translationof Arabic music 111 112このセクションでは、アラブ音楽の記譜に関する問題をハイライトします。 113 114@menu 115* アラブ音楽のためのリファレンス:: 116* アラブ音楽での音符名:: 117* アラブ音楽での調号:: 118* アラブ音楽での拍子:: 119* アラブ音楽の例:: 120* アラブ音楽のための更なる知識:: 121@end menu 122 123 124@node アラブ音楽のためのリファレンス 125@unnumberedsubsubsec アラブ音楽のためのリファレンス 126@translationof References for Arabic music 127 128@cindex Arabic music (アラブ音楽) 129@cindex medium interval (中間音程) 130@cindex maqam (マカーム) 131 132アラブ音楽は主に口伝えで伝えられてきました。@c 133音楽を記述するときは、演奏者が多くを即興することを前提とした@c 134スケッチ形式で記されます。@c 135アラブ音楽を伝え、保護するために、@c 136いくつかのバリエーションを持つ西洋音楽記譜法を採用することが増えています。 137 138和音の記述や独立したパートのような西洋音楽記譜法の要素のいくつかは、@c 139伝統的なアラブ音楽を記譜するのに必要としません。@c 140しかしながら、それとは異なる問題があります。@c 141例えば、西洋音楽で用いられる半音と全音に加えて、@c 142半音や全音の間にある中間音程を示す必要があります。@c 143さらに、多くのマカーム (旋法) 144-- アラブ音楽のパート -- 145を示す必要があります。 146 147一般的に、アラブ音楽の記譜法は微分音要素を正確に示そうとはしません。 148 149アラブ音楽に関係する問題のいくつかは他の場所でカバーされています: 150 151@itemize 152@item 音符名と臨時記号 (四分音を含む) を用意する方法は、@c 153@ref{非西洋音楽の一般的な記譜法} で説明しています。 154 155@item 追加の調号を用意する方法は、@ref{調号} で説明しています。 156 157@item 複雑な拍子は、@ref{手動連桁} で説明されているように、@c 158音符を手動でグループ化することを必要とするかもしれません。 159 160@item 自由なリズムの即興 -- @notation{タクシーム} -- は、@c 161@ref{無韻律の音楽} で説明されているように小節線を省略します。 162 163@end itemize 164 165 166@morerefs 167記譜法リファレンス: 168@ref{非西洋音楽の一般的な記譜法}, 169@ref{調号}, 170@ref{手動連桁} 171 172コード断片集: 173@rlsr{World music} 174 175 176@node アラブ音楽での音符名 177@unnumberedsubsubsec アラブ音楽での音符名 178@translationof Arabic note names 179 180@cindex Arabic note name (アラブ音楽での音符名) 181@cindex Hel-arabic note name (アラブ音楽での音符名) 182@cindex note name, Arabic (アラブ音楽での音符名) 183@cindex note name, Hel-arabic (アラブ音楽での音符名) 184 185伝統的なアラブ音楽の音符名は非常に長く、@c 186音楽を記述するという目的には必ずしも適しているとは言えません。@c 187 188@file{hel-arabic.ly} で、英語の音符名を使うことができます。@c 189これは、@file{hel-arabic.ly} を用いた @notation{マカーム ラースト} スケールです: 190 191@lilypond[quote,verbatim] 192\include "hel-arabic.ly" 193\relative { 194\key c \rast 195 c' d edb f | g a bdb c | c bb a g | f d c 196} 197@end lilypond 198 199@file{arabic.ly} では、代わりにイタリア語 (あるいはソルフェージュ) の@c 200音符名を使うことができます。@c 201これは、@file{arabic.ly} を用いた @notation{マカーム ラースト} スケールです: 202 203@lilypond[quote,verbatim] 204\include "arabic.ly" 205\relative { 206 do' re misb fa | sol la sisb do | sisb la sol fa | misb re do 207} 208@end lilypond 209 210@noindent 211@qq{マカーム ラースト} は四分音間隔が使われる七音音階であり、@c 212@qq{アラブ音楽のマカーム} の最も重要で中核的なスケールであると考えられています。@c 213サポートされているアラブ音楽のスケールの完全なリストについては、@c 214LilyPond に含まれている @file{hel-arabic.ly} や @file{arabic.ly} ファイルを@c 215参照してください。 216 217非西洋音楽を記譜するための標準的な西洋記譜法の使用方法については、 218@ref{Common notation for non-Western music} で説明しています。 219@ref{Note names in other languages} も参照してください。 220 221 222@cindex Arabic semi-flat symbol (アラブ音楽での半フラット記号) 223@cindex semi-flat symbol appearance (半フラット記号の見た目) 224 225@funindex \dwn 226 227半フラットの記号は、アラブ音楽の記譜法で用いられる記号と一致しません。@c 228特殊なアラブ音楽の半フラット記号を用いることが重要である場合は、@c 229半フラットの音符の前に @file{arabic.ly} で定義されている @code{\dwn} を@c 230配置します。@c 231この方法では、調号の中の半フラット記号の見た目を変えることはできません。 232 233 234@lilypond[quote,verbatim] 235\include "arabic.ly" 236\relative { 237 \set Staff.extraNatural = ##f 238 dod' dob dosd \dwn dob dobsb dodsd do do 239} 240@end lilypond 241 242 243@morerefs 244記譜法リファレンス: 245@ref{他の言語での音符名}, 246@ref{非西洋音楽の一般的な記譜法}, 247@ref{Including LilyPond files} 248 249インストールされているファイル: 250@file{ly/arabic.ly}, 251@file{ly/hel-arabic.ly} 252 253コード断片集: 254@rlsr{World music} 255 256 257@node アラブ音楽での調号 258@unnumberedsubsubsec アラブ音楽での調号 259@translationof Arabic key signatures 260 261@cindex Arabic key signatures (アラブ音楽での調号) 262 263マイナーとメジャーの調号に加えて、@c 264アラブ音楽の調号は @file{hel-arabic.ly} と @file{arabic.ly} の両方で@c 265定義され、多くの異なるマカーム グループを定義します。 266 267一般的に、マカームはそのマカーム グループあるいは隣のグループの調号を使用し、@c 268楽曲全体にさまざまな臨時記号が付けられます。@c 269アラブ音楽のマカームの移調は、アラブ音楽の楽器の性質により、制限されています。 270 271例として、@qq{マカーム muhayer} の調号を示します: 272 273@example 274\key re \bayati 275@end example 276 277@noindent 278ここで、@var{re} が muhayer マカームの終止音であり、@c 279@notation{bayati} がそのグループでの基本となるマカームの名前です。 280 281調号がグループを表していますが、@c 282一般にタイトルはより具体的なマカームを示します。@c 283そのため、上記の例では@qq{マカーム muhayer} の名前もタイトルとして表示されます。 284 285以下の表で示すように同じ @notation{bayati} グループに属する他のマカーム 286(@notation{bayati}, @notation{hussaini}, @notation{saba}, それに @notation{ushaq}) 287も同じ方法で示すことができます。@c 288それらがその @notation{bayati} グループのすべてのバリエーションです。@c 289それらは基本的な特質は変わらない兄弟関係にあり、@c 290基本となるマカーム (この場合は @notation{bayati}) とは上方のテトラコードが異なっていたり、@c 291詳細の一部分が異なっています。 292 293同じグループの他のマカーム (@notation{nawa}) は 294@notation{bayati} を移調したもので、@c 295表では移調をマカームの後ろに括弧書きで、@c 296基本となるマカームからの移調として記載しています。@c 297例えば、@notation{Nawa} は以下のように示すことができます: 298 299@example 300\key sol \bayati 301@end example 302 303アラブ音楽では、@notation{bayati} のような用語が複数の意味を持ちます 304-- マカーム グループを示し、そのグループで最も重要なマカームであり、@c 305@emph{基本となるマカーム}でもあります。 306 307ここで、一般的なマカームの調号をマッピングしたグループを示します: 308 309@multitable @columnfractions 0.15 0.1 0.1 0.6 310@headitem マカーム グループ 311 @tab 調 312 @tab 終止音 313 @tab グループの他のマカーム (終止音) 314@item ajam 315 @tab major 316 @tab sib 317 @tab jaharka (fa) 318@item bayati 319 @tab bayati 320 @tab re 321 @tab hussaini, muhayer, saba, ushaq, nawa (sol) 322@item hijaz 323 @tab kurd 324 @tab re 325 @tab shahnaz, shad arban (sol), hijazkar (do) 326@item iraq 327 @tab iraq 328 @tab sisb 329 @tab - 330@item kurd 331 @tab kurd 332 @tab re 333 @tab hijazkar kurd (do) 334@item nahawand 335 @tab minor 336 @tab do 337 @tab busalik (re), farah faza (sol) 338@item nakriz 339 @tab minor 340 @tab do 341 @tab nawa athar, hisar (re) 342@item rast 343 @tab rast 344 @tab do 345 @tab mahur, yakah (sol) 346@item sikah 347 @tab sikah 348 @tab misb 349 @tab huzam 350@end multitable 351 352@snippets 353 354@c XXX also included in `pitches.itely' 355@lilypondfile[verbatim,quote,texidoc,doctitle] 356{snippets/non-traditional-key-signatures.ly} 357 358 359@morerefs 360音楽用語集: 361@rglos{maqam}, 362@rglos{bayati}, 363@rglos{rast}, 364@rglos{sikah}, 365@rglos{iraq}, 366@rglos{kurd} 367 368記譜法リファレンス: 369@ref{Key signature} 370 371学習マニュアル: 372@rlearning{ピッチと調号} 373 374内部リファレンス: 375@rinternals{KeySignature} 376 377インストールされているファイル: 378@file{ly/arabic.ly}, 379@file{ly/hel-arabic.ly} 380 381コード断片集: 382@rlsr{World music}, 383@rlsr{Pitches} 384 385 386@node アラブ音楽での拍子 387@unnumberedsubsubsec アラブ音楽での拍子 388@translationof Arabic time signatures 389 390@cindex Arabic time signatures (アラブ音楽での拍子記号) 391@cindex semai form (セマーイー形式) 392@cindex taqasim (タクシーム) 393 394アラブ音楽とトルコ音楽の伝統的な形式 395-- @notation{セマーイー} (@notation{Semai}) など -- 396は 10/8 のような通常とは異なる拍子を使います。@c 397このことは、@c 398音符の自動グループ化は拍で音符をグループ化する既存の楽譜とは大きく異なり、@c 399自動連桁機能の調節で対応することが困難ということを意味します。@c 400代替手段として、自動連桁機能を off にして、@c 401手動で音符に連桁を付けることになります。@c 402既存の楽譜に合わせることが必要でない場合であっても、@c 403自動連桁機能の振る舞いを調整し、複合拍子を用いることが望ましいかもしれません。 404 405@snippets 406 407@cindex Arabic improvisation (アラブ音楽の即興) 408@cindex improvisation, Arabic (アラブ音楽の即興) 409@lilypondfile[verbatim,quote,texidoc,doctitle] 410{snippets/arabic-improvisation.ly} 411 412 413@morerefs 414音楽用語集: 415@rglos{semai}, 416@rglos{taqasim} 417 418記譜法リファレンス: 419@ref{手動連桁}, 420@ref{自動連桁}, 421@ref{無韻律の音楽}, 422@ref{自動臨時記号}, 423@ref{自動連桁の振る舞いを設定する}, 424@ref{拍子} 425 426インストールされているファイル: 427@file{ly/arabic.ly}, 428@file{ly/hel-arabic.ly} 429 430コード断片集: 431@rlsr{World music} 432 433 434@node アラブ音楽の例 435@unnumberedsubsubsec アラブ音楽の例 436@translationof Arabic music example 437 438@cindex Arabic music example (アラブ音楽の例) 439@cindex Arabic music template (アラブ音楽のテンプレート) 440@cindex template Arabic music (アラブ音楽のテンプレート) 441 442 443ここで、トルコの @notation{セマーイー} (@notation{Semai}) の始めの部分を使った@c 444テンプレートを挙げます。@c 445アラブ音楽教育では、@notation{セマーイー} はアラブ音楽の記譜の特色のいくつか 446-- このセクションで説明した中間的な音程や通常では使用しない旋法等 -- 447を説明するためにお馴染みのものです。 448 449@lilypond[quote,verbatim] 450\include "arabic.ly" 451\score { 452 \header { 453 title = "Semai Muhayer" 454 composer = "Jamil Bek" 455 } 456 \relative { 457 \set Staff.extraNatural = ##f 458 \set Staff.autoBeaming = ##f 459 \key re \bayati 460 \time 10/8 461 462 re'4 re'8 re16 [misb re do] sisb [la sisb do] re4 r8 463 re16 [misb do re] sisb [do] la [sisb sol8] la [sisb] do [re] misb 464 fa4 fa16 [misb] misb8. [re16] re8 [misb] re [do] sisb 465 do4 sisb8 misb16 [re do sisb] la [do sisb la] la4 r8 466 } 467} 468@end lilypond 469 470 471@morerefs 472インストールされているファイル: 473@file{ly/arabic.ly}, 474@file{ly/hel-arabic.ly} 475 476コード断片集: 477@rlsr{World music} 478 479 480@node アラブ音楽のための更なる知識 481@unnumberedsubsubsec アラブ音楽のための更なる知識 482@translationof Further reading for Arabic music 483 484下方のテトラ コードの共通性または移調によって@c 485関連するマカームをグループ化するように取り決められているにもかかわらず、@c 486マカームのグループ化の方法の詳細にはいくつかのバリエーションがあります。@c 487特定のマカームに対してどのように調号を指定するかについても、@c 488同じテキスト内であっても、一貫していません。@c 489しかしながら、マカーム毎に調号を指定するのではなく、@c 490マカームの@q{グループ}毎に調号を指定するのが一般的です。 491 492@itemize 493 494@item 495Habib Hassan Touma 著 @emph{The music of the Arabs} [Amadeus Press, 1996] 496にはマカームについての説明と、それらのグループ化手法についての説明があります。 497 498@item 499マカームについて説明している様々な Web サイトもあり、@c 500それらの中には音源による例を提供しているものもあります: 501 502@itemize 503@item 504@uref{https://www.maqamworld.com/} 505@item 506@uref{https://www.turath.org/} 507@end itemize 508 509@item 510以下の著者によるウード (アラブ音楽のリュート) の教本には、@c 511主なトルコ音楽とアラブ音楽の作曲についての説明があります。 512 513 514@itemize 515@item 516Charbel Rouhana 517 518@item 519George Farah 520 521@item 522Ibrahim Ali Darwish Al-masri 523@end itemize 524 525@end itemize 526 527 528@node トルコの伝統音楽 529@subsection トルコの伝統音楽 530@translationof Turkish classical music 531 532このセクションではトルコの伝統音楽記譜に関係する問題をハイライトします。 533 534@menu 535* トルコの伝統音楽のためのリファレンス:: 536* トルコ音楽の音符名:: 537* トルコ音楽の調号:: 538* トルコ音楽のための更なる知識:: 539@end menu 540 541 542@node トルコの伝統音楽のためのリファレンス 543@unnumberedsubsubsec トルコの伝統音楽のためのリファレンス 544@translationof References for Turkish classical music 545 546@cindex Turkish music (トルコ音楽) 547@cindex Ottoman music (オスマン音楽) 548@cindex comma interval (コンマ音程) 549@cindex makam (マカーム) 550@cindex makamlar (マカーム) 551 552トルコの伝統音楽はオスマン帝国時代 553-- ヨーロッパでクラシック音楽が開発されたのとほぼ同時期 -- 554に発展し、 555それ自体の作曲形式、理論それに演奏スタイルを持つ、@c 556活発で西洋音楽とは別個の流儀を持つ音楽として 55720 世紀そして 21 世紀へと受け継がれてきました。@c 558際立った特徴の 1 つは全音階を 9 等分した @q{コンマ} をベースとする@c 559微分音を使用することであり、@c 560微分音から 561@notation{マカーム} (@notation{makam}、複数形は @notation{makamlar}) と@c 562呼ばれる旋律形式が構築されます。 563 564トルコの伝統音楽に関する問題のいくつかは他の場所でカバーされています。@c 565特殊な音符名と臨時記号について、@c 566@ref{非西洋音楽の一般的な記譜法} で説明しています。 567 568 569@node トルコ音楽の音符名 570@unnumberedsubsubsec トルコ音楽の音符名 571@translationof Turkish note names 572 573@cindex Turkish note name (トルコ音楽の音符名) 574@cindex makam (マカーム) 575@cindex makamlar (マカーム) 576 577トルコの伝統音楽におけるピッチは固有の名前を持ちます。@c 578全音階の 1/9 をベースとしているため、@c 579西洋音楽の音階と旋法とは全く異なる音程のセットを採用しています: 580 581現代の記譜法の観点から見ると、@c 582西洋音楽標準の譜の音符 (ド、レ、ミ、など) に@c 583音符を全音階の 1/9, 4/9, 5/9, 8/9 上げ下げするカスタム臨時記号を@c 584組み合わせて使うと便利です。@c 585これらのカスタム臨時記号はファイル @file{turkish-makam.ly} で定義されています。 586 587@c ここから 588非西洋音楽の記譜法についてのもっと一般的な説明は、@c 589@ref{非西洋音楽の一般的な記譜法} を参照してください。 590 591@morerefs 592音楽用語集: 593@rglos{makam}, 594@rglos{makamlar} 595 596記譜法リファレンス: 597@ref{非西洋音楽の一般的な記譜法} 598 599 600@node トルコ音楽の調号 601@unnumberedsubsubsec トルコ音楽の調号 602@translationof Turkish key signatures 603 604LilyPond は 200 以上のマカームの調号の定義をサポートしています -- 605トルコのクラシック音楽で使用されているものをはるかに超えています -- 606各マカームには独自の特定のトニック / finalis ピッチがあります 607(トルコ語では @q{karar} として知られています)。 608 609各マカームの finalis を認識することが重要です。 610@var{g} がデフォルトのトニックであり、 611@var{rast} がマカームの名前である例を次に示します。 612 613@example 614\key g \rast 615@end example 616 617@noindent 618正しい臨時記号であるコマ フラット (@var{b1}) とコマ シャープ (@code{f4}) 619(どちらもトニック @var{g} に関連) が自動的に表示されます。 620 621@snippets 622 623@cindex makam, example (マカームの例) 624@cindex Turkish makam, example (トルコ音楽のマカームの例) 625@lilypondfile[verbatim,quote,texidoc,doctitle] 626{snippets/turkish-makam-example.ly} 627 628 629@node トルコ音楽のための更なる知識 630@unnumberedsubsubsec トルコ音楽のための更なる知識 631@translationof Further reading for Turkish music 632 633@itemize 634 635@item 636@emph{Turk Musikisi Nazariyati ve Usulleri: Kudum Velveleleri} by Ismail 637Hakki Ozkan [(Kultur serisi, 41) (Turkish) Paperback – 1986] 638 639@noindent 640マカームと usul の理論に関する情報が含まれています。 641 642@item 643@emph{Music of the Ottoman Court} by Walter Feldman 644[VWB Hardback – 1996] 645 646@noindent 647オスマン帝国の宮廷音楽の歴史に関する情報が含まれています。 648 649@item 650@emph{Turkish Music Makam Guide} by Murat Aydemir [Pan Paperback – 2010] 651 652@noindent 6532 枚の CD を含むトルコのマカームに関する英語の情報が含まれています。 654 655@end itemize 656